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瀬尾まいこ「そして、バトンを渡された」わたしたちには幸せな物語が必要だ。

瀬尾まいこ「そして、バトンを渡された」は母2人父3人に育てられた高校生優子が短大を卒業し就職を経て24歳で結婚するまでのハナシ。5人の親達はみんな善人で、彼らからこよなく愛されて成長していった優子の結婚式がフィナーレ。文句なくぐっとくる。
複雑な家庭環境下での青春の日々には、友情や恋やイジメやもろもろ出来事があるんだけど。決して暗くならず、優しい心を失わず、全てを受け入れ、前向きに生きていく。瀬尾まいこの描くこの優子がまばゆい、とても素敵なのだ。
5人の親に育てられるこんな設定なんてあり得ないことかもしれないけど、こんな愛と善意に満ちた物語は人々を幸せにする。わたしにもこんな物語は必要だ。


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