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イオンの事業内容は?スーパー、イオンモール、イオンカード、ウエルシア

皆さんが「イオン」と聞くと、まず何を思い浮かべるでしょうか。

スーパーでしょうか?ショッピングモールでしょうか?それともイオンカード?

今回はイオンの事業内容を調べてみたいと思います。

イオンのセグメント別の業績は

それでは、2023年2月期の決算説明資料にて、セグメント(事業)別の業績を見てみましょう。

イオン 決算説明資料2023年2月

GMS事業、SM事業、DS事業、ヘルス&ウエルネス事業など、関係者なら分かっても、初見だとどのような事業か分からないものが並んでいますね。

まずGMS(General Merchandise Store)とは、総合スーパー事業です。総合スーパーは普通のスーパーと何が違うのでしょうか?

まず普通のスーパーは、食料品の売上比率が高く、それに加え日用品を少々取り扱っている感じです。総合スーパーでは食料品以外にも、衣料品や家電、家具など、様々な商品をそろえています。

また、大規模な駐車場を完備していたり、店舗内に飲食テナントが入っている事も多いです。イオンの代名詞ともいえる事業ですね。

総合スーパーの特徴としては、以下の特徴がある。
・スーパーマーケットとは異なり、食料品や日用品のみならず、衣料品や家電、家具など、様々な商品を総合的に品揃える。特に衣料品の売場比率が大きい。
・マイカー利用客向けに、大規模な駐車場(収容台数は数百台から数千台)を備えている店舗が多い。
・建物は一般的に2 - 6階建程度の建物で、多くの店舗で屋上を駐車場としている。各フロアの移動用にエレベーターやエスカレーターを備える。
・会計は売場ごとのレジ方式。
・店舗内にテナントが入っている事が多く、総合スーパー単体店であってもショッピングセンターを形成している。

Wikipedia

イオンのSM事業とは?スーパーマーケット(マックスバリュー、ふじ、ダイエーなど)

次にSM事業とは、スーパーマーケット事業のことですね。

ここでいうスーパーマーケットとは、先ほどの総合スーパーマーケットと違い、食料品の売上比率が高いお店です。イオングループでは、以下のようにいくつものスーパーを経営しています。

  • マックスバリュー

  • いなげや

  • フジ

  • ダイエー

  • マルエツ

  • カスミ

また他社では、コンビニエンスストアの事業はスーパーと別になっていることもありますが、イオングループではコンビニのミニストップ(MINI STOP)も、SM事業(スーパーマーケット事業)に含まれています。

食品スーパーは食品を専門、あるいは食品の売上構成比が70%以上のスーパーマーケットを指す。住宅街の近くに出店し、生鮮食品や総菜などを扱い、消費者の食生活を支えることを目指している。食品スーパーは地域密着の度合いが大きいため、日本各地でその地域特性に合った店舗が展開され、また多くの企業が上場している。

Kabutan

そしてDS事業とはディスカウントストア(ディスカウントショップ)のことです。商品を通常より安い価格で販売する、薄利多売を行うタイプの小売店です。

イオングループのDS事業の営業収益は、GMS事業(総合スーパー)やSM事業(スーパーマーケット)の20%以下で、グループ内における営業収益の割合はさほど大きくありません。

ヘルス&ウエルネス事業とは?実はウエルシアはイオングループだった

次にヘルス&ウエルネス事業です。ヘルス(Health)とは健康で、ウエルネス(Wellness)は健康を基盤として、豊かな人生を実現することをゴールとしています。

医学者や健康、体力づくりの分野からのウェルネス研究や普及活動が主だったのに対し、ここ数年ではSPA(スパ)産業などの美容業界、飲食業界、観光業界をはじめあらゆる産業分野からの注目が高まってきている。 近年のウェルネスの定義には2015年にグローバルウェルネスインスティチュート (Global wellness Institute:GWI)が提唱する「身体的、精神的、そして社会的に健康で安心な状態」がある。 日本では琉球大学の荒川雅志教授が「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして輝く人生(QOL)をデザインしていく、自己実現」として、 健康は基盤でありウェルネスは生き方という新しいウェルネスの定義を提唱している。

Wikipedia

事業の名前だけ聞くと難しい印象もあるのですが、実はドラッグストアのことです。

ウエルシアは実はイオングループで、グループ内のヘルス&ウエルネス事業の中核になっています。営業収益(売上高)こそGMS事業やSM事業の半分以下ですが、営業利益は上回っています。

今後の伸びしろが期待できるセグメント(事業)ですね。

総合金融事業とはイオン銀行、イオンカード

そして総合金融事業とは、主にイオンフィナンシャルサービス(イオンカードなど)やイオン銀行のことです。

なぜ小売店が銀行を運営したりクレジットカードを発行しているのでしょうか。

イオン 有価証券報告書2023年2月

クレジットカードで支払いが行われると通常、小売店側がクレジットカード会社に手数料を支払うことになります。しかしイオングループ内にクレジットカード会社があれば、グループ外に支払う手数料をグループ内に回すことができます。

また銀行も同じです。イオングループの各店舗内に、イオン銀行のATMを設置することで、ATMの利用手数料はグループ内の利益となります。

このようにクレジットカードなどの総合金融事業の収益は大きく、イオングループ内において、全営業利益の30%近くになっています。

ディベロッパー事業とはイオンモール、イオンタウン

最後にディベロッパー事業ですが、イオンは建設会社も経営しているのでしょうか?

イオンは商業ディベロッパーとして、イオンモールなどのショッピングモール、イオンタウンのようなショッピングセンターの開発に関わっています。

イオンモール株式会社

自社で小売りをするだけではなく、他社テナントを誘致して、商業施設を経営しています。名前はディベロッパー(Developer, 開発)事業となっていますが、イオングループの場合は商業施設の開発そのものよりも、その後の運営に重きをおいていると思われます。

ディベロッパー事業の収益割合は大きく、イオングループ内において全営業利益の20%近くになっています。

イオンのセグメント(事業)を紹介してきましたが、金融と商業施設の営業利益の割合が合計で50%を超える等、イオンはスーパー小売りだけの企業でないことが良く分かりますね。

今回はイオンの事業内容を調べていきましたがいかがだったでしょうか。次はイオンの決算結果を調べてみたいと思います。ここまで読んで頂きありがとうございました。

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