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日本は、「人」へ、未来へ、しっかりと投資しましょう

金曜日(14日)の夜にSNSでシェアされていたYouTubeのビデオを観て、気になっていた内容と類似する課題が、土曜日(15日)の日本経済新聞の2面の社説の隣に取り上げられていました。当初は去年の年末にオンラインで掲載されていたものが誌面に再掲載されているので、当社も大きな問題と考えているのでしょう。

こちらの記事が示すように、研究者や留学生が入国できないという問題は少々認識していました。また、去年の暮れには、軽井沢にある国際高等学校のUWC-ISAKジャパンが立ち上げた留学生入国規制を問題視するオンライン署名活動にも参加しています。

ただ、こちらのYouTubeビデオで、入国規制によって若者の二度とない大事な2年間を費やした留学生の生声を聴いて、改めてコロナ禍における日本の世界の立ち位置に危惧しました。

面白おかしく編集してあるテイストについて難色を示す反応はあるでしょう。ただ、マレーシアの彼女が発信している体験談はリアルです。日本国内に暮らす自分が知らなかった、日本に暮らしたいと思う外国人に対して門を閉じていた自分の国のスタンスに恥じ入りました。

むしろ、ビデオの内容よりも、数多く寄せられているコメントに目を通して衝撃を受けました。【注:以下は英文の翻訳】

・ちょっと変な感じがするけど、他が日本に諦めていることを見ると、いつも良い気分になる自分がいる。同じ判断を去年7月に下したけど、その後は遥かにハッピーだよ。
・自分は1年以上、入国を待っている37万人の一人。あなたが言うように、我々は寄生虫ではない。達成した目的があるから日本を選んだのだ。
・同じく。自分は金と時間を無駄した。
・幸運を。自分も2年間の悪夢を経て次の展開に望むよ。日本に悪い影響あることを願っているよ。人を入国貨物のように扱うなんて。
・日本の鎖国的な政策はまだ存在感を発揮しているようだね。スーパー悲劇だ。そこで国際ビジネスを展開しようと考えていたのに。
・自分も日本でインターンすることを諦めた。2022年の3月31日から始めるはずだったけど、結局、韓国のソウル市に変更したよ。
・助けて。2020年3月から待っている。自分の人生は台無しだよ。多大な債務を抱えている。学費や入学費を払うために借金したけど。何すれば良いの。
等。

私は政府の役割とは自国民の生活を守ることは大前提だと思います。ただ、日本の味方を世界で増やすことで、国民の豊かな安全な生活を導くことも重要な役割だと考えています。特に、世界の安全保障の有り方が揺らいでいる昨今の情勢では急務だと思います。

外国人留学生や研究者は、日本に関心を寄せてくれている、その味方になり得るなり存在です。分断や格差を乗り越える岸田総理の「新しい資本主義」とは、日本発で世界へ提示することを目指していると私は理解しています。世界の若手世代へにも「人へ投資」の対象として、しっかりと取り組むことは極めて大事です。目先の結果だけに着眼することなく、人への投資とは、未来への投資であるという認識を世の中に広めたいです。

そして、この問題の解決を政府だけに求めることなく、日本人としても自分事として向き合う必要もあると思います。どれほど信ぴょう性あるデータかわかりませんが、8割の日本人が留学生の入国規制(隔離期間やワクチン接種ではなく、遮断)に賛同しているようです。世界における若い友達たちに日本は背を向けている現状が、現在でも続いているのです。

礼儀、道義、忠恕。これらは日本人が昔から尊ぶ徳です。人として、当たり前のことを当たり前にすることです。

この当たり前のことを、日本に好意を持っている若者たち示すことなく、無関心な社会をつくってしまったのは、我々現役の日本人です。このような国を、私は、未来の日本人、未来の世界に残したくないです。私のような考えに賛同してくれている日本人は全体のたったの2割なのでしょうか。世界でHello Japanを促しましょう。

#日経COMEMO #NIKKEI



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