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土地の方位の良し悪し

 ハウスメーカーで現場監督をしている長男が大学生の時、授業で戸建住宅の設計をしていました。

 話しを聞くと、そこに住む御家族の家族構成、年齢構成、家族の諸事情等、個別的な前提を設定した上で、それにあわせた設計を行うという授業だそうです。 

 確かに「若い夫婦と赤ちゃんの3人家族」と「おじいちゃん、おばあちゃんと息子さん世帯が同居する二世帯家族」とでは必要とする規模も設備も、配置も数量も違ってくるのはわかります。画一的でなくこのように個別的・具体的な観点も含めた授業って楽しそう。

 その際、長男と方位の話になりまして土地の方位に気をつけるようアドバイスしました。

 不動産鑑定評価する際、戸建住宅のような居住用不動産は北側に道路がある土地と、南側にある土地とで「北<南」の価格差をつけることが多いです。まぁこれはごく普通ですよね。

 一方、商業地などでは必ずしもそうとは言えません、というより南向きを嫌う傾向さえあります。

 例えば魚屋さんや八百屋さんなど、商品の鮮度が命となる商売の場合、商品を店先に並べてお客さんが目利きしますよね。どれどれって。

 南向き店舗の日当たりのいい店先にサンマやキャベツを並べておきますと、鮮度的に悪影響ですし、「あの店の魚は焼き魚になっちゃってるから、」なんて冗談が出るほど、イメージ的にもよくないことにもなります。

 画一的にならぬよう、個別的な要因に応じた見方、考え方を工夫するよう日頃から気にしてはいますが、長男との会話の中で教えてもらう事、再認識させてもらう事が多々あります。


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