ソーシャルゲーム2

ソーシャルゲームのビジネスモデル

ソーシャルゲームとは

本来の意味は、SNS上に組み込まれたゲームを指していました。
しかし現在では、モバイル端末で遊ぶことができるゲームアプリのことを指すことが増えてきました。
ここでは、後者のビジネスモデルについて考えてみます。

ビジネスの種類

典型的なフリーミアムです。
基本料無料で多くのユーザーを集め、ゲームを有利に進めたい一部のヘビーユーザーへの課金によって収益化しています。

ソーシャルゲームのビジネスモデルキャンバス

顧客セグメント(CS)

ソーシャルゲームの顧客セグメントは「無料でゲームをしたい人」やゲーム内で「ほかの人より活躍したい人」です。
課金する人を有利にするのはもちろんですが、無課金の人でも楽しめる内容にすることで、多くのユーザーを集めることができます。

多くのユーザーが集まることで、ゲームを有利に進めたい課金者も増え、さらに売上が上がっていきます。

主要活動(KA)

ソーシャルゲームの主要活動は、「コンテンツの充実」と「広告」です。
ユーザーを集めるためには、ゲーム内のコンテンツを充実させ、魅力を高める必要があります。
また、広告や口コミ等を利用し、魅力的なゲームを探している人に知ってもらうことも大切です。

リソース(KR)

ソーシャルゲームのリソースは、「技術力」と「ブランド」です。
最新の技術を利用し魅力的なゲームを作るには、高い技術力が必要です。
また、既にブランドが構築されている人気ゲームのシリーズとして開発することで、リリース当初から多くのユーザーを集めることが期待できます。

価値提案(VP)

ユーザーがゲームに求めるものは「優越感」や「達成感」です。
ゲームをする人は、同じゲームをしている人より「強い」とか「早くクリアできた」といった「優越感」を求めています。
また、他の人とは比べない人であれば自分にとって難しい課題をクリアしたときの「達成感」を求めています。

ソーシャルゲームの運営は、これらを満たすことができる機会を提供しています。

顧客との関係(CR)

最近は、一部を除いてソーシャルゲームのライフサイクルが短くなってきています。
長い期間遊んでもらうには「定期的なイベント開催」や「緩やかな強さのインフレ」が必要です。
これらが、ガチャを回したりやアイテムに課金したりするという動機となります。

チャネル(CH)

モバイル端末を用いて、「ソーシャルゲーム」のアプリを起動して利用する場合がほとんどです。
この仮想空間を通して、サービスを提供しています。

パートナー(KP)

該当のソーシャルゲームをプレイしている人に、していない人も含めた「ゲーマー」からの評価が重要です。
この評価が高いゲームには、ユーザーが集まる傾向にあります。
また、「ゲーム雑誌」をはじめとするメディアに多く露出することで、ゲームをはじめてみたいという人も増えてきます。

コスト構造(C$)

「コンテンツ維持費」と「コンテンツ制作費」が必要です。
最近は、ゲームを開発するのに時間とお金がかかります。
ただ、電子データのため、一度作成してしまうと修正や複製が容易で安価という特徴があります。

収益の流れ(R$)

ヘビーユーザーからの「ガチャ課金」、そして「アイテム課金」が主な収益源です。
この人たちから、いかに気持ちよく課金してもらえるかが、このビジネスモデルのキモとなります。

まとめ

本日は、ソーシャルゲームのビジネスモデルについて考えました。
このモデルは、いかにヘビーユーザーが気持ちよく課金してくれるシステムを構築できるかが最も重要ですね。
そのためには、無課金ユーザーも増やしていくことが必要です。

なお、「ユーザーが増える」→「売上が増える」→「コンテンツに投資する金額が増える」→「ゲームがより魅力的になりユーザーが増える」という自己強化ループが組み込まれています。

現在流行しているビジネスモデルですが、こうやって考えてみるとすごく面白いですね。

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