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理科室が待った

 いまからちょうど一年前の毎週ショートショートnoteのお題が理科室曲がったでした。はてどんな話にしたものか、ずっと考え続けておりましたところ、私自身が理科室にメタモルフォーゼしてしまいました。ちょうど良かった、ちょっくら曲がってみるか? するとどこからか「オレは曲がったことが大嫌いなんだっ」と叫ぶ者があります。ほっといてくれ! とかえしたかったのですがそこは理科室ですから声も出ません。なんとガマ。理科室の顕微鏡だの望遠鏡の「鏡」のなかにおのが姿を見出した彼はたらーりたらーりと脂汗を滴らせています。理科室ガマった。言わなくてもガマにはガマの自覚があったのです。代々解剖されてきたカエルたちの怨念の脂汗。よく考えたら理科室の分際で曲がったりしたのが誤りでした、そそくさと鏡を片づけましたが彼にしてみれば禍々しい理科室、再び元どおり、曲がりなりにも。

 ガマをガマと罵っても効果はなく多少は我慢してカエルさらには王子と?

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