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ロールしないロールキャベツを作る試み

皆さんおはようございます

地域によっては爽やかな風を感じる清々しい秋晴れ、また、私を含め日本海側の方々におきましては、土砂降りの雨に打たれながら寒々しい曇天を頭上に凍えるような毎日をお過ごしと思います。
我々が何をしたと言うんだ。

検索サイトに「1年の内 雨 新潟」と打ち込むとサジェストに

「新潟 気候 最悪」
「新潟 天気悪い 鬱」

と真っ先に出るくらいには絶望している同士がいると思うと逆に元気づけられてしまう。
皆強く生きような

そんな日照率が最低で他県で言うところの曇り=晴れが常識である新潟にも、嘘みたいな青空が広がる日が存在する。
そんな日は、たまの爺孝行として畑仕事を手伝う事にしている。じいちゃん的にも、可愛い孫に自分が作った野菜を食べて欲しいらしく、顔を見せる度に何かしら持たせてくれる。

「おお、藤や、そろそろキャベツが良い頃らろ」

これはありがたい。今回いただくのは浅漬け、ポトフ、炒め物等、季節を問わず万能なキャベツ君。一食で半玉はペロリといけてしまう

無農薬で大切に育てられている


「外側の葉っぱごと掴んで、固いやつ選んでこいやぁ」

キャベツは成長するにつれ芽の中央から真ん中に向かって少しずつ巻いていって球を作るのだが、なるほど、同じ日に植えたはずなのにまだふんわりとして巻いて無いものもあるし、小ぶりながらもちゃんとキャベツ然としているものもある

ぎゅむぎゅむわしわしと形を確かめるようにして良さそうなのを選び、根っこごとズボッと引き抜き、余分な葉っぱを落とすために葉の付け根を切る。

2玉分の外葉。
肥やしとして畑に還るので無駄にはならない


固い葉を剥くと、瑞々しく柔らかいキャベツが顔を出す。さて、どうやって調理しようか。実家からの帰り道、うんうんと考えながらスーパーに立ち寄ると、ちょうど挽肉が安くなっていた。
手元には採れたてのキャベツ。目の前に得安の挽肉。これはもう、ロールキャベツを作る運命ではないか!

さっそく台所にて仕事スタートだ。

対戦よろしくお願いします


しかしご家庭で、となると大変な手間がかかる。畑仕事で疲れた体にロールキャベツを一つ一つ丁寧に作る気力など微塵も残されていない

よかろう、ならばこうしよう。


【投げやりロールらないキャベツ】

・小ぶりのキャベツ 1個
肉だね
・挽肉 200グラム
・卵 1個
・パン粉2掴み(ざっくりとした分量で良)
・牛乳 パン粉がしっとりする位
・塩(キャベツ以外の食材を合せた重さに対して0.8%)

スープ
・鶏ガラスープの素 大さじ0.5
・塩 味を見ながら適量
・しめじ 1株
・ローリエ あれば0.5枚 無くてもOK


まず、肉だねが入るように、根っこの方からキャベツをくり抜いていく

くり抜いた中身は柔らかくなるまで炒める


パン粉に牛乳を吸わせ、炒めたて冷ましたキャベツ、その他の食材を粘り気が出るまでよく混ぜる


まじぇまじぇ


あとはキャベツに肉だねをよいしょよいしょと押し込み、鍋に半分浸る位の水、鶏ガラスープの素、しめじを入れてフタをしてひたすらコトコト煮込むだけだ


ギリギリ収まった肉だね


煮込む時間は、20分でも30分でも、キャベツがお好みの柔らかさになるまで。
私はとろりとした食感が好きなので、少し長めに。

1つ気をつけたいのは、挽肉の中心温度が75℃以上で1分間以上になるようにする事。
生肉で食中毒にならないために絶対に守らなくてはいけない。おなかいたいいたいになっちゃうのでね。

さて、まな板や調理器具を洗い、洗濯掃除等をしてる間にできあがりだ


肉が膨張して盛り上がってきた


あぁ、ここまで長かった。
狭い部屋の中は、換気扇を回していても鳥ガラスープと、柔らかく煮込まれたお肉と野菜の甘い香りが充満している。


さあ、食べよう


普段はあまり使わないナイフとフォークで、ダイナミックに切り込んでいくと、あつあつのロールキャベツから一層湯気が立った


いただきまーす


さっきまで畑にどでんと鎮座していたキャベツは、皿の上で優しくとろけるような舌触りで、長時間煮込んだ事によりしめじ、キャベツ、挽肉の旨味と甘みが溶け出したスープも、かじかんだ手足と胃袋をじんわりと温めてくれる

これは美味い。さっきまで水仕事で冷えた身体がぽかぽかと温かくなってきた。
まさに冬の滋養である

気がついたら、残ったスープをパンに吸わせて残さず平らげてしまった。
半玉ペロリどころの話ではない。
帰り際に
「2つで足りるんかや〜」
と言っていたじいちゃんの声が蘇る。
くそう。今度は手土産を持って、更に大きく育ったキャベツ君を貰いに行こう。

これからますます冷え込んでくる季節、寒くなると身体が縮こまって元気が無くなってしまうので、温かい食事で英気を養おうではないか

皆さまもどうぞご自愛ください



追記

今回は入れなかったが、じっくり炒めた玉ねぎやしいたけを入れるとよりジューシーになるし、スープは人参や玉ねぎ、セロリなどの香味野菜やジャガイモなんかを一緒に煮込むと風味や甘み、とろみがでてさらに美味しくいただけるだろう。
ニンニクを潰さずに入れても良い。じっくり煮ると、知ってるニンニクとは全く別物の香りになってビックリすると思う。
ぜひお試しあれ



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