見出し画像

#496 帰納法

帰納法を過信するなくり返し起こったことや事例に共通する点を見つけ、そこに一般的なものを見つけ出すのが帰納法だ。たとえば、これまで見てきた猫はみんなネズミをつかまえたから、どんな猫でも必ずネズミをつかまえるものだという一般的結論を出すことだ。しかし、こういう帰納法はちっとも論理的ではないし、確度も高くはない。なぜなら、これまでにくり返し起こったことが明日もまたくり返されるとは決まっていないからだ。そして何をどれと結びつけて共通点とするかというのは、人の経験と心理によるものにすぎない。こうして人は帰納法に頼るばかりに、新しい事態に対処できなくなったり、安心しながら以前と同じ手法を用いて商売に失敗したりするのだ。

『ウィトゲンシュタイン世界が変わる言葉』

帰納法は便利な思考法だ。

複数の事例から共通点をまとめ、
共通点から分かる根拠をもとに結論を出す。

しかし、帰納法に頼り過ぎると、
新しい事に対する対応が鈍くなる。

「こうゆう時は、こうなるよね」というパターン。

このパターンは便利なようで、
思考の幅を狭めてしまう。

これだけ時代変化が激しいからこそ、
大事なのは対応力。

帰納法をうまく活用しながら、
新しいことへ対応していく。

明日は、今日と同じとは限らない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?