主宰している「公務員人材開発研究会」（月一開催）、今夜のテーマは「ボスマネジメント」おおお、どんどんレベルが上がっていく（笑）。参加者のお一人からのテーマ提示と全体運営、私の相方の事務局の進行により、今日の私はただぼーっとしていて最後にコメントすればよいので楽してますｗ（参加者全員の主体性で作られている、これぞホントの学び場）。

さて、上司が部下を、ではなく、部下が上司をイイ感じに動いてもらうために何をどうするか、そんなテーマですが、相変わらず参加者の多様性が素晴らしく、超若手もいれば、管理職も（今日は管理職のほうが多かったかもｗ）いて、もちろん所属を超え、地域を超えての集まりなので、職場では言えない毒も吐くよね（笑）。オンライン×対面のハイブリッド開催ならでは

上司が部下を選べないように（そしてそこに悩むように）部下も上司を選べません。そして世間の働く人の愚痴の大半は「困った上司問題」です。選べないけどなんとかしたい、この上司をうまく動かして成果を挙げねばならない、そんな気持ちでいる人たちは公務員に限らず日本中にいます。今夜もたくさんの「それはホントにヤバイだろう」という事例が共有され、それぞれの「現場でやってる必殺技」も惜しみなく共有されましたよ。上司の立場の参加者も多かったので「こっちサイドはこんな風に考えているんだよ」って話も出てきましたし、参加者の中には「さっきグループワークで◎◎って教えてもらいました！！ほんとに勉強になります！」って瞳を輝かせる若手がいたり、「今日はほんとに凹んでたんですけど、なんか励まされました」って喜ぶ人もいて、ああ、よかったなと。

私からお伝えしたいなと思うのは、基本、上司だろうと部下だろうと「人と人」で「相手に影響を及ぼしたい」ということであれば、やることはさほど変わらないということ。もちろん上司が部下をマネジメントするときと違い、部下側からは上司の持っている情報が見えないし、力関係も対等ではないしと種々違いはあります。でも原則は「相手を知る」「相手のダイジを知る」「相手にとってのダイジに響くよう関わる」でしょう。そして上司と部下は友だちではないので「大好き」にはならなくたっていいわけです。重要なのは「何を達成するためにいるのか」を共有し合意して「必要なことをする」こと、ですから。

ところが部下も上司も人間なので、そうスムーズにはいかないと言うことが起きますよね。そのとき部下の側が判断する軸は「今回の目的のために、上司にどう動いてもらう必要があるのか」ですし、ときには「そのためには動かない上司にこだわらないで別の方法をとる」のも当たり前でしょう。大きな目標を共有できればよいのですが、ときには「上司のダイジなことは、自分のプライドを守るために部下を貶める」なんてことがあるかもしれません。それだと目的を合意することは難しくなりますから、そうしたら「上司を通して物事を進めるのが王道だから」みたいなこだわりはさっさと捨てて、目的のためにとるべき手段は何か（たとえば上司の上司を動かすとか、上司が頭が上がらない誰かを使うとか）を考えて動く必要がありますよね。

私にも今思い出しても「無理」な上司はいます。いろんな方と仕事しましたが、1人だけはどうしても無理だと思う人がいました。その人とはうまく距離を置くことだけを考えて、自分を守る方向に走りましたね。それでよかったと思っています。最低限の仕事はもちろんきっちりやりましたが。

とはいえ、それ以外の多くの上司も「私とは違う価値観で生きている」人でしたが、おおむね上手くやれていたと思います。そのためにしていたことは本当にシンプルで、やっぱり部下を育成することと変わらず「みる・きく」から始まるのです。「私は上司にこうやって扱ってほしい」「私は上司がこういうタイプであってほしい」という思いはありますが、そんなことは横に置いて（だいたいそこに当てはまる人はいない・笑）、まず相手がどうありたいかを知ることからしか始まりませんからね。そして、結果としてそういう方のほうが「私の足りないところ」を埋めてくれて、自分のためにもなっていたんだなと思いますね。

多くの方が言う仕事上の悩みのかなりを締めている「上司問題」。
ボスをマネジメントしてみる、という感覚で改めて取り組んで見ると発見があると思いますよ。
それから上司のみなさん、上司は辛いよ、って言ってないで部下と胸襟を開いて向き合ってみるのもいいと思いますよ。誤解もかなり多いのでね。

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