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「そこで息を止めて言葉を飲み込んでみる」と何度でも発見があるのに

親が子に対して、が典型的なのだけど、そうじゃなくても、
職場でデキル先輩(上司)が部下に対して、もそう。

特によく子どもを見ていて、子どものことに熱心で、そこそこ忙しい、って状況がそろったときの親子によく起きること。

子どもが何か足りない、何かしようとしている、何かが起きている、
…のを大空から水面下の魚を見つけて急降下してくる鳥のように素早く
「そこに置いたら邪魔でしょ。ちゃんとあちらに仕舞いなさい」
「あと3分で始まっちゃうんだから、先に手を洗って」
「明日の課外学習、集合何時なの?連絡帳見せて」
って指示飛ばしまくってる日常、あるよね。

まるでここは救命病棟か、大災害に出動した消防隊か、みたいに、緊急性が高い現場のごとくめっちゃ華麗に先の先を読んで指示出してるリーダーになっている(笑)。これがほんとよく気が付いちゃうんだ。

そういう人が「うちの子はほっとくとやらないから」「うちの子はしっかりしてないから」って言う、あるある。

もう15年くらい前、5歳くらいの子どもがいる友人がうちに遊びに来てくれた。彼女が「うちは一人っ子だからかおっとりしてるからか、なかなか自分で(身の回りのことが)できるようにならなくて、どうやって教えたらいいんですかね」といった。食卓にその子も座っていて、私が「みかん食べる?」というとその子がうなづいたので、みかんを直接手渡した…のだが、矢のような速さで彼女が娘の手からみかんを奪い、瞬時にむいて娘に手渡した。わずか数秒、何にも言わずに一瞬で(笑)。

私も思わず言った
「それ!そういうこと」
ポカンとする彼女に続けて
「あなた、いつもやっちゃってるんでしょ?何も言わせずに(笑)。おっとりっていうか、しゃべる暇ないじゃん」と言うと彼女は本当に心からびっくりしていて、それに私がびっくりした。
自分がやっちゃってることにまったく気が付いてなかったよね。

そんなこと書いている私だがもちろん最初から待てたわけじゃない。ただ、将来どっちが楽かな…は頭にあったので、最初の辛抱は未来への投資だと思ってがんばってたとか、はある。
それでも言いたくなること、先回りしたくなることなんて数え切れなくあった。親は何かと経験豊富だと思っているし、そこから見たら子どものやることはあぶなっかしくて仕方ない、ついそう思ってしまう。手助けしたほうが無駄がないし、失敗だってしないし、って。

でもそれで起きることは、その子が本当はどう考えているか、何ができるようになっているのか、どこまでやろうとするのか、どう対処する力があるのか…の数々を見えなくしてしまうということ。
そして、本人が自信をつけたり、解決する力を備えたり、もっと言えば、親の側の考えよりもっとよい方法に巡り合えたりという機会を奪うってこと。

こんなことを書いてはいるが、小さい頃は我慢して見守れていても、むしろ大人になってからのほうがいろいろ口を出しそうになったことがある。小さい頃はしょせん親の目の前で失敗したり転んだりってレベルだからいいのよ。リカバー簡単にできるしね。
でも本人が一人で行動し、関わる人が増えて、迷惑のレベルがあがっていくような状況で「危なっかしい」ときのほうが、親の我慢は試される。思春期はそんなことの連続よね。就活だってそうだろうし。

うちの次女の一例だと、彼女はまあまあ片付けられない女で(笑)、準備の詰めが甘い(そして楽観的)。だから引っ越しをしてくるときもいくつかの頼みごとをされたときについでにいろいろ確認したくなることが山ほどあった。どういうスケジュール感でいるのかもあいまいだし、ふわっとしたことしか言わないし、もう目の前にエクセルの表とか差し出して確認したくなったくらいなのだが、まあ飲み込むよね(笑)。
すると、あらまあ、私の思う形とは全然ちがったけれどもそれぞれ、それなりにスムーズに着地するわけで。遠い昔私が今の家に引っ越すときに、父親から矢のように細かいことを聞かれまくってストレス溜まってでしんどかったなあ…ってことまで思い出して「私、グッジョブ」ってなった(笑)

みたいなことがこれ以外にも山ほどある。
次女の行動に私が言葉を飲み込んだ顛末のあれこれを語ったら、それだけでnote5話は連載できそうだ(書かないけど笑)。

職場で若手に世話焼いている上司にも「やりすぎ」「指示出しまくりすぎ」なタイプはよくいる。形ばかり部下に聞くけれど、当然部下のほうがそこまで早く適切な答えは出せないので「どうしたらいいですか」と上司に即聞いてくる。すると「じゃあ…」って指示しちゃうんで、部下はますますやろうとしなくなるよね、安全だから。で上司はいつまでも「部下が育たない」っていうんだけどさ。

先回りしちゃ、だめなんだよ。
ちゃんと解決する力があるんだから。
小さい子同士のもめごとでもそうだよね。
もちろん黙ってほっといたら毎回全部うまくいくって話ではない。
だけどそのプロセスが必要に決まっている。

だからね、ナニカを見つけてなにか言いたくなる場面でも、そこで息を止めて言葉を飲み込んでみる、待つ、少し置いてみる、放置してみる、そこで生まれる「?!」を楽しんでみてほしいなあ。



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