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ハリガネムシの脅威【ホラー映画を毎日観る人】(282日目) 「ヨンガシ 変種増殖」

「ヨンガシ 変種増殖」(2013)
パク・チョンウ監督

◆あらすじ
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製薬会社で働くジェヒョクは接待ばかりで家族を放ったらかしがち。そんなある日、各地の水辺で大量の水死体が発見される。原因が分からないまま犠牲者が増え続けるばかりだったがついにそれが突然変異したハリガネムシの仕業ということが分かった。人間の体に寄生したハリガネムシは際限なく栄養そしてその後は水を欲し、最終的には宿主である人間を水辺まで連れて行き飛び込ませる。そしてそのハリガネムシはジェヒョクの家族にも寄生していた。
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“突然変異したハリガネムシの脅威”

というパニックホラー系の作品でしたがどちらかというと製薬会社の陰謀を暴くサスペンス要素や家族の絆を全面に出しており、ホラー要素はほとんどなかったです。ですが見応えがあり非常に面白かったです。
寄生された人々が強制的に隔離されてしまい水辺に行けなくなったことでハリガネムシが暴れ出し、お腹を突き破って出てくるグロ描写などがあればめちゃめちゃホラーなんですけどあくまでサスペンスがメインなのでそういった描写はほとんどありませんでした。
トイレで肛門から夥しい数のハリガネムシが飛び出した状態で遺体が発見されるシーンはとても良かったです。

大勢の人間が一斉に川に飛び込むシーンは
かなり恐ろしいです。

主人公は仕事という名の接待ばかりで家族を放ったらかしており、妻や子供たちが夜中にこっそりご飯を食べていたり水をガブガブ飲んでいても気にも止めず、ハリガネムシが原因と判明した時にはもう手遅れで妻も子供たちも隔離されてしまいます。
そこからは自分のコネと知識を最大限利用して薬を手に入れようと奔走したり、自ら薬を製造しようと奮闘するのですがこの主人公のジェヒョクの行動が中々に共感できません。

トラックで突っ込むシーンは激アツです。

唯一ハリガネムシに効く特効薬が判明した時は在庫がほとんど無い状況の中、ツテを辿ってなんとか一箱手に入れるも寄生され苦しんでいる赤ん坊をたまたま見かけ、情に流されてその母親に薬を一つ渡しことで周りの人々に見つかり薬を奪われます。物語の展開上仕方が無いのは分かりますがこういう中途半端な情けをかけた結果、家族に薬を届ける事すらできない主人公を嫌いになってしまいました。

その他にもようやく特効薬が保管されている場所を突き止めるも一人で突っ走ったせいで黒幕に閉じ込められ火を放たれ、薬が全て燃えてしまいます。
主人公のジェヒョクがちょいとプライド高めなのでこういう一つ一つの愚かな行動にフラストレーションが溜まってしまいました。

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