タイトルが素晴らしすぎる【ホラー映画を毎日観る人】(301日目) 「#生きている」
「#生きている」(2020)
チョ•イルヒョン監督
◆あらすじ
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謎のウイルスにより韓国ソウル近郊で突如人々が凶暴化。ゾンビとなった人々は人間を襲い、その数は爆発的に増えている。自宅マンションでゲームに興じていたオ•ジュヌは政府の指示通り籠城。しかし食料は次第に尽きていく。そんな状況の中、向かえに住む女性キム•ユビンとコンタクトを取ることに成功。ドローンやSNSを使いこなすジュヌとサバイバル知識のあるユビンは協力し生き残ろうと最後まで足掻いていく。
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何の前触れもなく日常に非日常が突如食い込んでくると同時にしっかり状況と設定も分かる導入からマンションでの籠城から脱出までをテンポ良く描き、希望のある素晴らしいラストと完璧な時間配分でとても見やすくて最近見た中でもトップクラスに面白かったです。
ゾンビ映画って基本的に“主人公が外にいる時にゾンビが出現し、彼らから逃げつつも家族や恋人を助けに行く”というのが王道というかテンプレだと思うんですけど今作は冒頭からがっつり籠城します。テレビでは感染者に噛まれないように気を付けましょうと注意喚起するものの、呑気にカップ麺のCMや心を落ち着かせる呼吸法を紹介しており籠城生活で食料難に直面している被害者である主人公達をどこか他人事だと思っているのが伝わってきます。
自暴自棄になった主人公が自ら命を断とうとする中盤でヒロインが登場したり、その後合流して8階へ移動する流れ等これ以上同じシーンや場面が続くと中弛みするかもなというタイミングで展開が変わるのも流石です。
ヒロインのキム•ユビンはキャンプやサバイバルの知識があるので小さい斧を持っていたり、罠を仕掛けたり、ロープで地上に降りるのが早くてもちゃんと納得できます。あと細いロープをよじ登ってくるゾンビが消防士の服を着ているのが凄く良かったです。一般人なら無理だけど消防士であればロープを自力で登ることができるだろうと作りて側がその辺りをしっかり考えているのが分かります。
Netflixオリジナル作品の中でもかなり好きな作品の一つになりました。タイトルに#がついているのがまた中々に憎い伏線となっており最後に気持ちよく回収してくれるのもとても良かったです。
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