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大変で当たり前、だからこそ愛おしい。愛を育む子育てのキホン

いよいよ新年度も目前。年度末のバタバタにくわえて、新生活への準備もしなければならず、親子ともに落ち着かない毎日を過ごしている…という方も多いのではないでしょうか?

今回のテーマは、そんな今だからこそ立ち返りたい【子育てのキホン】。身も心も余裕のないときに、私たち親は子どもとどう向き合えば良いのかをお伝えします。

●大切なのは「時間」よりも「向き合い方」

子育てのキホンのひとつめは【子どもの話をよく聞くこと】。子どもの話は片手間で聞き、一方で頭から押さえるような言葉を投げかけたり、「~しなさい」という指示語が多い…ということはありませんか?

親子といえども異なる人間同士。親からしてみれば小さくて頼りないわが子であっても、そこには人格と意思があります。また、どちらかが「察してほしい」「言わないでもわかってほしい」と考えていれば、想いは伝わりません。

短い時間でも、目を見て話を聞く。それに対して返し、お互いの考えを知る。そんな対等なコミュニケーションによって子どもは心を開き、親の愛情をたっぷりと感じ取ることができます。

そして、子育てのキホンのふたつめは【スキンシップ】。スキンシップにより、子どもは親に認められ、受け入れられ、愛されていると実感します。ハグやキスといったイメージがあるかもしれませんが、スキンシップとは“日常そのもの”です。

手をつなぐ、抱っこをすることはもちろん、髪をブラシでとかしたり歯磨きをしてあげたり、笑顔で見つめ合うことでさえ、親子の大切なスキンシップ。時間との闘い、流れ作業になりがちな日常生活のなかで、そんな瞬間が親子にとって宝物であるということを、ぜひ頭の片隅に入れておいてくださいね。

●子育ては苦しくて、そして愛おしい

手をつなぐだけで安心する。目を見て話すだけで「なんだか大丈夫かも」と思える。子どもは、家族とのコミュニケーションの中で“愛の存在”を知り、学んでいきます。そして、その記憶が一歩踏み出すための土台となり、少しずつ自分の足で歩み始め、自らが受けとった愛をほかの誰かにも与えようとします。

私たち親と過ごした時間は、そのまま子どもの人生につながっていく。それは喜ばしいことでもあり、また重い責任を感じることでもあります。だからこそ、お父さん・お母さんは試行錯誤し、苦しみながら子育てしているのです。

でも、わが子と一緒に過ごす時間がどれほど愛おしいものなのか、今日が穏やかに終わること、明日が変わらずやってくることがいかに尊いことなのかを、私たちはよく知っています。

長い人生を考えればほんのわずかしかない、親子の密な時間。一日のうち数分だけでもいい、目を見て触れ合うその瞬間を心から楽しんでくださいね。