見出し画像

親子が親密に過ごせる時間は宝物!スマホに頼り過ぎない育児をしよう

スマホの使用が当たり前になりつつある現代、親が育児のアイテムにスマホを利用することも多くなりました。同時に「スマホ育児」という言葉も出現して批判の対象になることもあり、漠然とした不安や悩みを感じる親も多いのではないでしょうか。

子育ては、いつの時代も自分の親が見本です。自分の親がどのように子育てをしてきたのか、「育てられた側」とはいえ、唯一の経験となるからです。生活習慣や食習慣、私たちは無意識のうちに、自分の親の背中をなぞっているものです。

だから、最近登場したスマホについて、親がどう使っているのか?というお手本がないこともあり、現代の親に迷いが生じているのだと思います。今回は、スマホに頼り過ぎない育児について考えてみましょう。

●スマホ育児は子どもに影響があるのか?

スマホを育児に使っていると、「脳に悪い影響はでないかしら?」「目が悪くならないか心配」などの不安を感じる方は多いと思います。このような不安への現在の答えは「まだはっきりわからない」です。

スマホを日常的に使用した幼児が大人になるのはまだ先の話であり、脳や身体の発達に与える影響については、未知数でしょう。ただし、電磁波による身体や脳への影響がないとは言い難いですし、スマホを見る時の「視線の固定」により、視線を対象物に合わせて動かさなくなるため、脳の刺激を限られたものにしてしまうのではないか、ともいわれているので、注意は必要です。

赤ちゃんや子どもは、五感を通じて脳に刺激を与えて脳を発達させていきます。
たとえば、スマホ画面のリンゴが転がる映像を見て、子どもは喜ぶかもしれません。でもその刺激は視覚情報に限られてしまいます。もし実際にリンゴに触れて、匂いを嗅いで食べてみたら…五感のすべてを使って脳に刺激を与えることができますね。五感の情報が連携して脳を育てていくのです。脳に伝わる情報の多さにおいて、実物に敵うものはないでしょう。

また視力においては、目に入った情報が脳に伝わり、両目でバランスよくものを見たり、ピントを調節したりするといった機能が育つ幼児期に、長時間スマホを見ることは良いとはいえそうにありませんね。

●過ぎた時間は戻らない!乳幼児期こそ親子で親密な時間を

乳幼児期の子どもの感情表現は、言葉よりも表情やしぐさが中心です。だから、言いたいことが伝わらずに泣くこともありますし、全身で喜びを表現した笑顔に癒されることもありますね。

このような感情を中心にしたコミュニケーションができるのは、乳幼児のこの時期だからこそ。親子で表情を見ながら心を通わせるこの時期の過ごし方次第で、親子の絆を深められるのではないでしょうか。

たとえば、スマホを見ながらの授乳…育児の情報収集など子どものことを考えながらだとしても、授乳の目的は、ただ子どもにミルクや母乳を与えることではありません。子どもの顔を見ながら母親の「すくすく育ってね」といった思いを伝える大切な時間でもあるのです。

子どもと一緒に居られる時間は、過ぎてしまえば短いものです。「あれもしてあげたかった」「これもしてあげたかった」などと悔やむ前に、「今、この瞬間」にわが子と存分にスキンシップやコミュニケーションをとっておきましょう。子どもにとって大切なのは、テレビやスマホなどの視聴時間ではなく、大好きな親・家族とのやり取りがあるかどうかなのです。乳幼児期にしっかりと親子の絆を育んで、豊かな心を持てるように、私たち親が心がけていくことが大切なのではないでしょうか。

スマホを育児のアイテムとして使用することは、すべてが悪とはいえないと思います。
公共の場で泣き止まない、短時間だけ家事や仕事に集中したい、そんな時に強い味方になってくれることもあるでしょう。

ただし、頼り過ぎは禁物。子どもの前で親がスマホを触り過ぎていると、自分のことを見てくれないという悲しみや不安が生まれるだけではなく、そういうものだという意識を植え付けてしまいかねません。今しか過ごせない子どもとの時間を大切にし、親子のかけがえのない思い出を作っていけると良いですね。

参考:スマホを使用した育児が子どもに与える影響を小児科医が解説 (1) | マイナビニュース (mynavi.jp)
「スマホ育児」発育に影響は? | 子ども・子育て | NHK生活情報ブログ:NHK