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心を抱きしめる子育てを。子どもに愛情を伝える「たかかひがそ」

赤ちゃんが育っていくために親がすることは「教えること」だと思っている方は多いかもしれません。でも、そればかりにこだわると、子育ては難しくなってしまいます。今回は、子育てで最も大切な「愛の伝え方」についてのお話です。

●「たかかひがそ」で伝える愛情

コップで飲めるように。靴が履けるように。お友達と喧嘩しないように…子育てをしていると、教えることが山ほどあります。ですが、教える先には必ず「できたか・できなかったか」というジャッジがあります。教えることにこだわると、親は子供を評価する人になってしまうのです。
子育てで大事なのは、子どもの「心」を愛でいっぱいに満たしてあげること。では、その気持ちを子どもに伝えるためにはどうしたらよいのでしょう。そこで意識してほしいのが、愛情を伝えるポイント「たかかひがそ」です。

た【短所を見ない】
短所と長所は表裏一体。短所を長所に変換して考えてみましょう。「道端の花をじっと見て動かなくなる=のろのろしている子」ではなく、観察力や好奇心、花に心を寄せる情緒のある子なのかも?と捉えるのです。子どもの言動を短所として見ていることに気がついたら、ひとまず思考ストップ!一瞬でもそんな思考から目をそらせば、短所探しをする気持ちが落ち着きます。

か【過程を見守る】
子どもは年齢に応じた成長段階を踏んでいます。さらに、子ども一人ひとりの成長過程があります。本にはこの年齢ではこれくらいできると書いてあるのに…と落ち込むことなく、その子自身の成長過程を見つめましょう。今できないことではなく、伸びしろに目を向けて温かい目で見守ってあげましょう。それは親であるあなたにしかできない愛のまなざしです。

か【完璧主義からの脱却】
理想の育児に近づこうと完璧主義になってしまう場合は、セカンドベスト主義に変えていきましょう。平日はゆとりがないから学習的なものをしない。子供の話を聞いてあげるために夕飯がレトルトの日があってもいい。親が自分を「〇〇すべき」から解放してあげることで、ゆったりとした気持ちで育児に取り組むことができます。

ひ【比較には注意する】
〇〇ちゃんはもう二語文を話しているのにうちの子は…お兄ちゃんはお友達と仲良くできるのに〇〇は…このような思考は態度となって伝わってしまうものです。比較していいポイントは友達や兄弟ではなく、その子自身の数ヶ月前、2週間前。「3ヶ月前にはまだボタンがとめられなかったのに、できるようになったね!」など、できるようになったことを褒めるための比較は積極的にしましょう。

が【学力中心はやめる】
教育とは本来、知識や技術を教え込むことではなく、子供が本来持っている優れた素質を引き出してあげるためのもの。自分の力で生きていくためには、テストでは測れない知力や生きる力が必要です自分で考え、判断し、選択する。選んだ道に責任を持ち、後悔しない人生を送る。勉強はあくまでもそのためのツールのひとつと考えましょう

そ【そのままが最高】
短所以上に、良いところをどんどん見つけて褒めていきましょう。「子どもはそのままで100点」と、存在そのものを認めてあげるのです。すると親の小言は少なくなり、子どもの表情や行動が生き生きと動き出します。「あなたはあなたのままで最高なんだよ」そんな風に伝えてくれるお父さん・お母さんと一緒にいられる毎日は、子どもにとってこれ以上ない安心感と幸せに満ちていきます。

●親と子ども、いっしょに幸せであるために

大切なわが子のために「あれもしてあげなきゃ、これも教えなきゃ」と考えるのは親として当然のこと。ですが、その気持ちでいっぱいになると、幸せを感じるゆとりがなくなってしまいます。たくさんのことをしてあげることだけが、愛の伝え方ではありません。

なにより大切なのは、親子がいっしょに幸せであること。いつもよりほんの少し子どもに優しくできるように、お父さん・お母さんが心にゆとりを持つために。ぜひ「たかかひがそ」を取り入れて、「心を抱きしめる」子育てをしていきましょう。