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自動BGM構築システム「AISO」開発ストーリー【SIDE PROJECT】

こんにちは、シフトブレイン広報の坂です。

シフトブレインは、ブランディングとデジタル領域のクリエイティブを強みとする制作会社です。いわずもがな、クリエイティブへの好奇心が旺盛で、「いいモノを作りたい」という欲求が止まらないクリエイターの集まり。

そんなスタッフがやりたいことを会社としても応援しており、それを受けて立ち上がったクライアント案件とは全く無関係のプロジェクトを「SIDE PROJECT」と呼んでいます。
今回はそんな「SIDE PROJECT」の特別編をお送りしたいと思います。

みなさんは、「終わらない・ループしない音楽」を自動構築する「AISO」という音楽デバイスをご存知でしょうか?
“終わることのない音楽”を構築し、既存の音楽の枠にとらわれない、新しい音楽の在り方を提示するこの「AISO」の開発に、シフトブレインのスタッフも関わっています。

このnoteでは、「AISO」プロジェクトの始動から製品になるまでの開発の裏側を、発案者である音楽家の日山豪さんを含む開発チームの皆さんにうかがいました。

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Automatic BGM Generator「AISO」とは?
「楽曲」という大きなカタマリではなく、小さな「音」のカケラをプログラムがリアルタイムかつランダムに構築し続けることで、BGMを半永久的に構築するシステム。「終わることのない」「ループしない」BGMを実現している。



“終わることのない音楽”の始まり

——現在のAISOのイメージは、発案時にどこまでありましたか?

日山豪さん:イメージ自体は最初からありました。
私は西洋音楽的な言葉を使わない音や聞き流す、音の群れ「音群」という言葉が好きなんですが、音と音が曖昧に関係性を持っているような形のイメージが頭の中にあって。
ただ、それを自分の力だけでは実現することができなかった。そこで、津留さん安友さんにその構想を話したところ、「できますよ。ちょっとやってみますか。」と形にして、まとめあげてくれました。
楽器だけではなく、声や環境音、効果音、音という音を全て取り込めるような、そして構築してくれるようなシステムを組み上げてくれた、そういう風に自分は記憶しています。

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日山豪さん
株式会社エコーズブレス代表。音楽家、サウンドデザイナー、DJ。2002年、テクノミュージックプロデューサーとして英国レーベル「Coda」よりデビュー。現在は、サウンドデザイン会社「エコーズブレス」を設立し、映像・空間・プロダクトのサウンドデザインに携わる。その他、サウンドアート作品による個展や音と器のブランド「モノヲト」商品開発など、音の様々な可能性を追求している。自動BGM構築プログラム「AISO」の発案者。

安友裕秋:一番初めのプロトタイプは、パソコンの中に組み込んであり、パソコン上で音がなっている状態でした。次の段階で、もっとこれを押し進めたい、ちゃんと作って広めていきたいという話が日山さんからあって、Web版を制作することになりました。

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安友裕秋
株式会社シフトブレイン CTO、テクニカルディレクター。普段は広く深い海の真ん中で溺れるようにプログラムを書いている。エナジーはレッドブル派。世界観妄想ユニット OWNWORLDS でカードゲーム INVENTORY を作った。ずーっとインディーゲームを作りたいと思ってる。AISOではテクノロジーに関わる部分全般を担当。

安友:当初Web版に実装しようとしていたものは、今よりもっと音源の数も多くて広がりがあるものでしたが、Webの制約でいくつかの問題があって。Webで流しているとメモリが足らなくなり、音がいずれならなくなってしまうんです。この頃には、AISOをオフィスで使いたいという話もでてきていたので、Web以外の他の用途でも汎用的に使えるようにするために、「永遠にならなければいけない」という次のオーダーが出てきました。AISOはそうやって徐々にアップデートしてきています。

津留正和さん:その最中、僕は割とドキドキしながら見ていました。日山さんが実現したい音のゴールみたいなものや先方のオーダーに対して、それを実現する為のAISOがコンディションとしてまだ整っていない状態で依頼を受けることもありました。そうなると、安友さんがその障壁をクリアしながら納品まで辿り着かないといけないという状況になる。その過程においての日山さんと安友さんのやりとりは相当多岐に及んだと思います。

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津留正和さん
株式会社kusabi プロデューサー。企業ブランディング・プロモーション全般に関わるプロデュースを担当。以前にシフトブレインに在籍しており、Webサイトを中心に企業ブランディング、CIツールの制作をプロデュースを行っていた。AISOでは、マネージメントやフォロー、各クリエイターとのやりとりなどを行う。

安友:作っていく上で、超えられない壁や問題がいろいろと勃発してはいました。どうしても途中で音が止まってしまったり、Web版と同じようなバグがあって……。今はその問題は解決しているけれど、また別の問題があります(笑)。

日山さん:それはAISOが様々な要望に対して、拡張し始めているってことですよね。

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AUTOMATIC BGM GENERATOR
AISOの前身となったWeb版。アルパインマーケティング株式会社の協力のもと、2020年春に公開された。

——AISOの名前の由来について、教えていただけますか?

津留さん:名付け親は僕です。Web版の「AUTOMATIC BGM GENERATOR」に対するSNSの感想の中にすごくいいなと思った言葉があったのがきっかけになります。このWeb版を聞いていて、自分の使っている空間や生活になじむことを、「すごく愛想がいい」と。

日山さん:BGMというにはあまりに「愛想がいい」。

津留さん:そう、「愛想かぁ……愛想っていいなあ」って思って。その後に、オフィスへの導入やアーティスト版の制作も控えていたので、ちゃんとこのブランドを象徴する名前を作らないといけないなと考えた時に「AISO」という言葉が生まれました。

それから、スペルは違いますが、同じ読み方「アイソ」と接頭につけた「 isolation(アイソレーション)」 という言葉がロゴデザインなどで使われるのですが、これが「余白」という意味なんですね。 この余白のデザインっていうのが、僕らが大切にしているスタンスと近いなと思ったんです。
僕らはAISOが中心にはあるけれど、その周辺にあるものや日常の中に存在する音をAISOで実現して、みんなの生活の中に溶け込ませたいっていう思いがあります。そういう意味での環境としての余白だったり、これから成長していくための余白、頭が硬くなく頑固じゃなく、縦横無尽に、色んな人の意見を聞いて拡大していけたらなっていうポリシーもあって、それらを表現する言葉として余白っていいなって思いました。

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単語のisolationはisoで始まるんですが、基本的にはAで始まる「AISO」にしています。そのAISOの字面やフォルムを見て日山さんが気に入ってくれて、これでロゴを作ってみようとなって。
デザイナーさんにロゴをデザインしてもらった案の中に、「Aは再生マークっぽい、最後のOって録音ボタンっぽい」と、音楽にまつわる記号になぞらえることができる案があり、最初のAには真ん中の棒がない現在のロゴになりました。

程よい距離をとり「聞き流す」ための音楽

——AISOリリース後の感想で印象に残っているものがあれば教えてください。

日山さん:まず、AISOには大きくわけて2つのラインがあります。1つは、ミュージシャン・アーティストライン。こちらはオンラインショップで販売していて誰でも購入できるもの。
もう1つがオーダーメイドラインで、企業のブランドイメージやサウンドイメージに合わせて制作をしているラインになります。

一般販売しているミュージシャン版の感想としては、初めは戸惑われる方が多かった印象を持っています。AISOは、「CDがあって、CDプレイヤーにいれて、再生ボタンを押して……」というような様々な工程を踏んだ上での「聞くぞ」という姿勢ではなく、「今、なんとなく流れている」といった、聞き流すような音楽のあり方の提案のひとつとして販売をしました。この「聞き流す」という体勢に対して、「新鮮」なのか「とっつきにくい」なのか……聞き手のみなさんが考えたり、感じたことがあったようです。

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ミュージシャン版を購入されたファンの方には、「ファンだから聞いちゃうわ」という感想もありながら「30分から1時間くらいかけていたら、だんだん空間と馴染んできた」とか、AISOを「万華鏡みたい」って言っている方もいて、みなさんがだんだん「聞くぞ」という意識から少し距離がでてきているのがわかりました。「AISOをかけて数時間後、同居人が寝た」というようなコメントもありましたね。
音楽や音から距離が程よくなった感じ、「聞き流す」が伝わったなという確信が持てて嬉しかったです。

安友:ミュージシャン版をお願いしているのがすごい方々ばかりなので、聞き流してもいい雰囲気だし、しっかりと聞こうと思えば一個一個の音まで聞ける。両軸で楽しめると思います。

日山さん:狙っていたところに、ちゃんとあたりましたね。音楽の新しい接し方やあり方を提案することが、僕らが掲げていることなので、これで大丈夫だなって。

津留さん:Web版の感想では、「めちゃくちゃ気持ちいい。山行きたい」、「今日もお手軽、森の中散歩。心地いい」などがありました。この企画は、一番初めの緊急事態宣言期間中のもので、おでかけできない方へというコミュニケーションコンセプトでした。山へ行きたい、自然を感じたいという方が多いのではないかと考え、日山さんも自然の音を交えたナチュラルっぽい音作りを行っていました。
面白かった感想が「アルパインの特別コンテンツ。こんな企画もやるんだ。よいよい」というもの。この企画自体は、マネタイズに繋げるものじゃなかったですし、あくまでブランディングコンテンツという位置付けでした。音でブランディングをするって、これまで企業であまりやってこなかったことだと思いますが、実際に運営元の企業に対するイメージが向上するところまで実現できて嬉しかったです。僕らもそうなればいいなって思っていたので。

これまでの音楽をAISOが曖昧にしてくれる

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安友:終わらないBGMというと最近ではAIと言われたり思われますが、AISOは全然そんなことなくて、作り自体は素朴なものです。アーティストが作った音をいれるとAIがいい感じにやってくれるというわけではなく、AISOはただわがままになんとなく流すだけ。なので、アーティスト側がAISOに合わせて試行錯誤を重ねて、いい感じになるように作ってもらうことが必要になります。

津留さん:AISOは単純だけど、とてもわがままな性格。アーティストがその性格に合わせて音作りをしないといいものになりません。

安友:自分がすごいと勘違いされるんですが、全然そんなことなくて。AISOを制作する過程でいろいろと削ぎ落とした結果、本当にシンプルな作りになっていて……それでいいの?と自分でも言ったくらい(笑)。
シンプルだからこそ、今までに誰もやってこなかったんだろうなとも思います。アーティスト側からすると「作るのが難しくて、面白い」と楽しみながら作ってもらえて、聞き手からは新しい音楽として楽しんでもらえる。そんな面白い関係性が生まれています。

日山さん:もし、AIサウンドのようなものを作曲するのであれば、ガチガチに武装していくので、アウトプットの答えが絶対に決まってしまう。例えば、整数しか出さないものになってしまったりするんです。計算が完全に構築されているから、小数点以下は出せない。でもAISOはそうじゃない。いっぱい余白があるし、何を出したいかはミュージシャンが考えられる。

安友:AIだと気持ち悪いものは出さないし、出せないかもしれないけれど、AISOではミュージシャンが気持ち悪い組み合わせのものを出したければわざと出せる。一応、音楽的なルールに則ってはいるけれど、そこから完全にはみ出したようなものも作れてしまいます。

日山さん:最近では、twitterでナカコーさんがAISOを自分のライブに使うという試みをアップしていました。あれも僕は嬉しく見ていて、ナカコーさんは音楽や音を曖昧にするAISO、再生機であるはずのAISOを「楽器」として使って、さらに曖昧にしてくれました。僕は、音楽は全部ガチガチすぎるってずっと思っていて。もともとAISOを作った目的も、色々な音のあり方を提示したり、わざと曖昧にしたりしたかったんです。
AISOのシステムがシンプルで、綺麗な音を出すっていう答えをAISOが持っていないから、どんどん曖昧にしてくれる存在というか……それがこういった可能性にも直結しているんだと思います。

日山さん:ナカコーさんのようにAISOをライブで使う、楽器として使うっていうのは、ミュージシャンの頭からするとすごく特殊なことなんですよ。自分の音楽をランダムに再生してくれる分身がもう一人いて、それとコラボレーションして演奏する。ミュージシャンは左から右に時間が流れるのが当たり前の世界で生きていますが、作り方が変わったことにより、時間の概念も変わっているはずです。

あと、リアルな話をすると僕たちはミュージシャンをとても大切にしているので、AISOが1台売れることのバックや、著作権使用料などのお金の面についても考えています。ミュージシャンも自分たちの音楽の作り方から売られ方まで考えてくれているようです。これもAISOの影響だと思います。

空間に溶け込み、根づいていく音楽へ

——本日お持ちいただいたのは、オーダーメイドラインのAISOですね。

津留さん:
これはあるプロジェクトでご一緒していた建築家の冨川さんのオーダーメイドラインです。冨川さんは僕らの活動をずっと見守ってくれていて、AISOの名前が決まったぐらいのタイミングで、「是非うちのBGMに導入したい」と言ってくださいました。
日山さんが事務所におうかがいして、色んな話を重ねながら出来上がった曲です。導入したのが設計事務所なので、図面を引く音や何かを切る音などがはいっています。

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「AISO」ハードウェア版は、「Raspberry Pi 4」を使用し動作する。電源とオーディオケーブル2本の接続のみでセッティングは完了。自宅でもオフィスでも、手軽に“終わることのない音楽”が楽しめる。

日山さん:この設計事務所はガラス張りで、一般の人も入れるので、事務所で働いている方の姿が全部見えるんです。その存在をちゃんと音からも伝えたいという要望がありました。冨川さんの面白いところは、打ち合わせしていてもすぐデジタルにいかなかったこところ。「ここに人がいて、このくらいの大きさで」って必ずイラストを描いていて、それがすごくいい音だなと思いました。なので、冨川さんの一番お気に入りのペンで自分の事務所の名前を書く音もいれています。

津留さん:それが今も設計事務所で流れているんですが、面白いエピソードがあります。描いている音がBGMとして流れるなか、実際に社員さんもその空間で描いている。そうすると自分の音が音楽の中に紛れ込んでいく感覚というか、音と生活が溶け込んでいくように、どんどん馴染んで聞き流されて、その空間に根付いていくという感覚が実現されているようなんです。それは日山さんが音作りの時に意識していた部分なのでさすがですね。

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——オーダーメイドラインは日山さんが制作されるそうですが、音作りはどのように進めていますか?

日山さん:オーダーメイドラインに関しては、ヒアリングを重ねてリサーチを行い、現場にも行って、ひとつひとつ音を考えています。
さきほどの冨川さんの際は、僕もイラストを描きました。僕はもともと建築学科だったので、設計図も描いていたんですよ。冨川さんの事務所は4階建で、吹き抜けの階段室があったので、螺旋をずっと絵に描いて……吹き抜けに音が落ちていくイメージ。シンプルな音や色々な形のミニマルな音が層を成していくイメージでした。

安友:実際、スピーカーをこの吹き抜けの上の方に吊って、音が降り注ぐという感じにしています。

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左:AISOを導入した建築事務所の階段室。
右:日山さんが音楽制作の際に描いた音のイメージ。上から下に螺旋状のイラストが描かれている。

安友:最近AISOに足した機能があって、これまではシンプルに音のグループがずっとなり続けていたんだけど、その音のグループをまたいくつも作れるようにして。それが時間の経過によって、どんどん切り替わっていくような作りにもできるようになりました。季節に合わせて音が変わるようなこともできるようになった。作る側は大変になるんですが(笑)。面白いことに、作る側もシンプルな作りだったら、その中で精一杯頑張って作ってくれるんですけど、機能が追加されると夢が広がって、その機能を使って色々とチャレンジをしていくんですよね。大変になったはずだけど、それはそれで楽しんでもらっているという。

日山さん:こちらが出している要望もありますからね(笑)。こうなって欲しいな、これができたらいいなって。今もミュージシャンからたくさんの声が届いています。だから、安友さんをミュージシャンの方に紹介するときは、「想いを全て叶えてくれる人です。この人に言ったら大体できます。」って伝えています。

このバンク機能については、AISOで一番大きいアップデートとなり、中川政七商店さんから初導入になります。一般販売分は、ミュージシャン版第2弾のHiroshi Watanabeさんと岡田拓郎さんからです。

——中川政七商店さんにも導入されるんですね。

津留さん:4月に奈良にオープンする中川政七商店 奈良本店の「鹿猿狐ビルヂング」で導入予定です。中川さんのブランディングは、good design companyの水野学さんがはいっていらっしゃって、僕らは中川さんの新しく設定されたタグラインやコンセプトテキストをもとにして、音作りに反映させています。
この前オンラインで試聴会を行いまして、このバンク機能を追加したご提案をしました。いくつかの音のまとまりを作って、順番に流していったのですが、どんどんボルテージがあがってすごく感動していただいて。

日山さん:初導入なので、すごく楽しみです。水野さんの純度の高いブランドコンセプトと、施設の平面図や周りの環境など、かなりの資料をいただいて、それをひとつずつ読み解いて設計していきました。中川さんの商品である工芸品を作っている音もはいっています。漆器の器を作っている音、工芸品がまさにできている時の音が収録されているAISOが流れる予定です。

インタビュー後の2021年4月14日(水)に、鹿猿狐ビルヂングがオープンしました!


“新しい在り方”の模索は続く

——最後に、今後AISOで実現したいことがあればお聞かせください。

安友:実は、AISOには実装されているけど使っていない機能がいくつもあります。複数のAISOを同期させたり、時間によってバンクを切り替えられる機能など。それらは問題があって没になってしまったんだけど、本当はそれをやりたい。

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例えば、部屋の四隅に別々のAISOが繋がったスピーカーがあって、それらが混じり合った時に、ひとつの音楽になる。広い空間の場合は、立つ位置によって異なる音楽の組み合わせになる。真ん中で聞くと全部の音が混ざったものが聞こえる。それを体験できる展示会をやれたらいいなと。
なぜこれらの機能が没になっているかというと、作るのに膨大な時間がかかるからです。バンク機能を持った複数台のAISOを同期したいけれど、同期する数だけ音を制作しなければいけなくなるので。AISOは人の手で作っているから、制作コストが高くなってしまって……でもいつかやりたいなと思っています。

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日山さん:AISOをやりはじめましたと手を挙げてから、今まで繋がりがなかった方からお声がけをいただくようになりました。コラボレーションや協力の申し出もあって、関係性もすごく広がった。今まで音楽を再生機にいれて聞くということから、こういった形にした途端にやれることが沢山見えてきました。そこをまだまだ開拓していきたいですね。それが今AISOでやりたいこと。

津留さん:僕はラーメン屋にAISOを流したいです。色々なところで音や音楽に触れる機会は多いですが……この間ラーメン屋に行って、すごく上品なラーメンを啜っているときに、人気アニメの主題歌がかかってきたんです。その時、どういう気持ちでラーメンを食べていいか全然わかんなくなっちゃって。

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普通僕らが音楽を聞くのはSpotifyのようなサブスク系のもの、企業や店舗は有線っていうのが主流で、だいたいそれで凝り固まっているなって。それって、ただ当たり前になっているだけであって、ベストな形や他のいい形が全然模索されないままきているなと思うわけです。
そこでAISOが大きく背中を見せることで、音に対する考え方を社会側でも変えていけると、世界が音できらきらしてくるだろうなって思うから。そういったところが社会に増えてくると、アーティスト側も社会に関わることや、音を作る機会がどんどん増えていくと思うので。色んな人がハッピーになるような世界を実現するために、店舗やオフィスに、僕はAISOをどんどんインストールしていきたい。

流行り物に見られるのは誰も望ましく思っていなくて、どういう変化を起こしたいか、何がコアの価値なのかをしっかり理解してもらって、AISOを導入してもらいたいと思っています。

▼「AISO」公式サイト
公式サイトでは、全てのミュージシャン版AISOの視聴が可能です。第2弾の販売も始まっており、Webサイトから購入が可能です。


▼「AISO」製品レビュー
シフトブレインのスタッフが運営するメディア「Paraph -パラフ-」でも、AISOを紹介しています。製品開封から視聴まで、丁寧に動画でまとめられているので、このnoteでAISOが気になった方はチェックしてみてください。


インタビューで話に上がった事務所や施設のほかにも、カフェやホテルへのAISOの導入が始まっているそうです。今後もAISOが拡張し、街中のいたるところに新しい音楽がインストールされていく未来が楽しみでなりません。

今回ご紹介したAISOプロジェクトの他にも、シフトブレインではハンドメイドのエナジーバー「SOCIUS」や、オリジナルカードゲーム「INVENTORY」といった社内プロジェクトが進んでいます。
どちらもモノ作りへの情熱がたっぷりと込められたプロジェクトで、シフトブレインスタッフのモノ作りに興味が湧いた方には楽しんでいただけると思います。是非読んでみてくださいね!


※撮影の際のみ一時的にマスクを外していますが、実際のインタビューはマスクを着用の上、実施しています。

▼ SHIFTBRAIN GOODS STORE


Photographer: Dada Okada
Interview,Text: Mihoko Saka