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迷惑をかけないで(禁止命題)は、呪い

先日息子が混雑する電車内で大声を出したときのこと
私「しっ!静かにして」
子「なんで?」
私「他の人の迷惑だから…」

咄嗟にこう発言した自分に、違和感を覚えました。
そして以前聞いた言葉を思い出しました。
それぞれの国によって「親の教え」が違うというお話。

日本人の親は「人に迷惑をかけてはならない」と教え、
インド人の親は「人に迷惑をかけずには生きられない。だから寛容になりなさい」と教えるそうです。

私は親から「ダメ!他の人の迷惑になるでしょ!」と言われて育ちました。
でもよく考えると、迷惑かどうかは相手の感じ方次第で決まります。
例えば、赤ちゃんがバスで泣いている状況では
ある人は「元気な赤ちゃん、かわいいな」と感じるかもしれない
ある人は「うるさいなぁ、静かにしろよ」と感じるかもしれない
人がどう感じるかは、私にはコントロールできないことです。
「迷惑と感じる人がいるかもしれない…」と、気にして生きていたら誰も何もできなくなります。まるで呪いの言葉です。
呪い」とは、人から選択肢を奪う言葉のことです。
ありとあらゆる可能性のある行為が封じ込められる。
自由度が奪われる。
そんな言葉です。

息子が3ヶ月~3歳の間住んでいたアブダビでは、
赤ちゃんが泣いても肩身が狭い思いをしたことはありませんでした。
レストランだったら店員さんがあやしてくれるし
スーパーだったら店員さんが抱っこしてくれました。
(インド人が多いからでしょうか)
みんな寛容でした。

更に、文法に着目すると
こどもの脳は否定文を処理するのが難しいと聞いたことがあるので
「~しないで、してはダメ(否定文、禁止命題)」より
「~して欲しい(肯定文)」の方がポジティブだし良さそう。

  • 走らないで! ➡ ゆっくり歩いて

  • お野菜残さないで! ➡ お野菜も食べて

  • 大きな声で出さないで! ➡ アリさんの声で話して

日本人の親の教えも、

他人に迷惑をかけないで ➡ 寛容でいなさい

に、変えてみると日本が変わるかもしれないと思います。

配慮と遠慮の違いかも。
他者への配慮は大切に、遠慮しすぎないのが良いかなと私は思います。

以上、日常の子育てからの示唆でした。

それではまた、記事でお会いしましょう。

ありがとうございました!

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