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はじまりは1991年。マニュアルについての連載スタート

2024年3月27日。日経産業新聞の9面に、連載しているコラム「いいモノ語り」が掲載されました。外部の筆者が寄稿するシリーズで、私はマニュアルや製品の使用説明をテーマに書いてきました。
この記事のテーマは、自動車の整備資料に3D技術を活用したマツダエースの事例です。

この連載、この日が最後。日経産業新聞という媒体が休刊になったことが理由です。今年に入り、休刊について連絡があり、3月に寄稿する原稿が最終回になることがわかっていました。それで昨年、ジャパンマニュアルアワードで優秀賞を受賞し、展示を見て取材したいと考えていたマツダエースさんの取り組みについて取材依頼をし、かなったというわけです。
整備マニュアルが、顧客体験を高めるという記事の解説は、別の回で書くことにして、マニュアルに関する連載の始まりから、30年以上経ち、変わったことと、変わっていないことを書こうと思います。

私がテクニカルライターという仕事を始めたのは、1986年頃。何故、「頃」を付けてるかというと、一般的なライターとして仕事を始めていたからです。さまざまなジャンルでライターと呼ばれる人が、雑誌や書籍で活躍していた時代。コンピュータや技術的な内容を書くテクニカルライターという仕事があることを知り、テクニカルライターになりたい!と思ったことがきっかけです。

当時、広告を書くコピーライターが注目を集め、有名人が幾人も活躍していました。「売れっ子コピーライターになるには、センスや才能、運がないとキビシイ世界なんだろうな」と思い、専門性のある分野なら腕を磨いていけば仕事になるかもしれないと、テクニカルライターを目指しました。

制作プロダクションで修業をしつつ、テクニカルライターの先輩たちと交流したり、勉強会に参加したり。そうした日々を積み重ねて、1988年には会社、株式会社ハーティネスを設立し、マニュアル制作や書籍の執筆をするようになりました。

1991年はそれから3年後。ご縁があって、日経産業新聞で、NOWシリーズという製品やサービスの注目する新しい点を紹介するコラムが始まった時にsっ執筆陣のひとりに加えていただき、「マニュアルNOW」というコラムを寄稿することになりました。他には、「ネーミングNOW」などがありました。

今回、連載が終わるにあたって、担当デスクの方が当時の記事を送ってくださいました。文字だけでなく、マルチメディアでわかりやすくと書いているのは、今回の記事と通じますね、と感想を添えて。
使用説明は、文章だけでなく、図やそのほかの要素を上手く使うことがポイントというのは、変わらない鉄則なんだと改めて気づきました。

動画や3D活用など使える技術は増えていますが、人が理解して、実際に作業をする助けになるように作るのは、マニュアルやトリセツの変わらない使命。どう作る? どう作ってる?という関心は、尽きることがありません。

30数年、テクニカルライターとして活動してきた中で気づいたことなどを少しずつまとめていこうと思います。

以下の画像は第1回目のマニュアルNOWの記事です

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