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箱根仙石原ススキ草原山焼き

箱根仙石原の「台ヶ岳」の麓には、ススキで有名な「仙石高原」がある。秋になると高原一面のススキが美しく、多くの観光客で賑わっている。

今日は「仙石原ススキ草原山焼き」が行われた。例年、定期的に行われているススキ草原の山焼きだ。枯れて堆積したススキを燃やすことで、他の植物に先駆けてススキの芽を推進して、美しいススキが維持される。

今年は本来3月8日に行われる予定だったが、雪が降ったために、延期して本日行われた。3月8日は秋保温泉に旅行に出ていたので、延期してくれたことは僕にとってはラッキーだった。

警察が交通整理をして、消防車と消防団が山の周りを取り囲み、10時半ころ草原の上の方から山焼きは始まった。

風も穏やかで、草原から山に向けて、下から上に吹く風だったので、草原の上から着けた山焼きの火は、上から下へとゆっくり火が広がっていった。結構じれったいくらいに、炎の燃え移りは遅い。

となりにいたおじさんは、時間がかかることに慣れているのか、コンパクトな折り畳み椅子と、一脚のついた一眼レフカメラを持って来ていて、ポケットからパンを取り出しておもむろに食べだした。

1時間以上かけて、ゆっくり燃えていった炎だが、12時あたりから急に風に乗って炎が広がりだした。わずか10分くらいだろうか。炎はマラソンから一変して、100m短距離のダッシュをかけるように燃え広がり、ススキ草原の一面を燃やし尽くした。

大きな炎が、近くまで迫ってくる様子は迫力があった。炎と一緒にススキのの焼けた煤も降ってくる。天気がいいので見ごたえがあった。青い空に薄茶色のススキ、そしてそれを燃やす赤い炎と白い煙。

山焼きが始まって2時間かからないうちに、ススキ草原は真っ黒になった。

今年の秋はどんな美しいススキを見せてくれるだろうか。今から楽しみだ。

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