続けるために、行動を小さくする

どうすれば、
スキルアップのために頑張る取り組みを習慣として続けることができるのか?

「毎日コツコツ続けていればよかった……
 そうしたら今ごろ、○○なのになぁ。」

そんなことを幾つになっても考えてしまうが、あの当時、
僕はなぜ努力を経験することができなかったのか?
どのように取り組めば良かったのか?

頑張る取り組みの継続、習慣化を応援する。




自分を過大評価しない

継続できないのはなぜか?
それは自分のやる気と能力に見合った行動ができてないから。
このふたつの要素が大きく影響している。

  • やる気

  • 自分の能力

やる気がなければ、どんなに簡単な行動も実行しない。
能力が足りなければ、どんなにやる気が有っても実行できない。

このふたつの要素の両方、またはどちらかを過剰に見積もりしてしまい、
行動が続かなくなってしまうものだ。

継続してスキルアップに取り組み、目標を達成する。
この頑張る取り組みのためには、
自分を正しく理解して、上手に扱うことが必要だ。



やる気の取り扱い方法

まずはやる気がなければ、頑張る取り組みは続かない。
どんなに簡単な行動でも「やる気ゼロ」なら実行されることはないのだ。

目標が有る、頑張りたい。でもやる気がない。
矛盾しているようだが、実際にこの状況は生じる。

頑張る取り組みの原動力になるやる気は、必ず増減する。

何かを思い立ったあの日、やる気は最高潮だった。どんな鍛錬も毎日続けれると信じていた。

そのやる気が最高潮のまま、最後まで続いたことが有ったろうか?

初心忘れるべからず。その金言は正しいと思う。
何もせずに初心を忘れずにいられたらどんなに良いかと思う。

でも、初心を保ち続けることは不可能だ。

増減するやる気に対して、自分が調整できることは、
頑張る取り組みの難易度を調整することだ。

自分一人で頑張る取り組みを継続するには、自分自身のコーチング、取り組み内容の管理が必要となる。

やる気に合わせ調整されたタスクにしなければ、取り組み後に生まれる嫌なイメージは積み重なり、やがてやる気はゼロになる。

継続して努力を積み重ね、何かを達成したいと願う人にとって、
この状況は避けなければならない。

「とりあえず今日は頑張って課題に取り組んだ。
 明日もやらないといけないのか……だな…」

こんな感想が残ってしまうということは、
やる気に対して取り組み内容の難易度が高すぎるサイン。

難易度をもっと下げて、取り組み実行後の達成感を得られるようにする。
その達成感を次回の取り組みのエネルギーに変える。

取り組み継続のコツは、日々の取組内容を必ずクリアできる目標にすることだ。

頼れる道具や環境は積極的に活用してもいい。
頑張る取り組みを継続することは、頑張って忍耐力を身につけることが目的ではない。目標を達成することが目的だ。
継続に丸腰で臨まない方がいい。



行動を小さく

やる気が減少したら取り組む内容の難易度を落とす。
つまり、行動を小さくする。
行動の負担を減らしたり、回数を減らしたりすることで、
行動は小さくできる。

例えば健康を目的として、毎日5kmジョギングしようと決意したとする。
継続する気持ちがあり、走れる能力があるなら実行できる。
しかし大抵の場合、初心の熱量で決めた「5km」という数値には身体的な能力が備わっていない。
そこで、行動を小さくする。

身体的な能力が足りていないなら、途中歩いてもいい。
5kmのウォーキングに切り替えてもいい。
時間的な余裕が無いが「走る」」ことにやる気と達成感を感じられるのなら、1kmのジョギングから始めてもいい。

行動を小さくすることは、継続のための積極的な工夫だ。

やる気のコントロールは難しいが、能力は日々の積み重ねで向上することができる。
また、小さな行動でも継続することで能力は上がり、取り組みに対する負荷が小さくなる。
負荷が小さくなるとやる気を奪いにくい利点もある。
身体的な負担、時間的な負担を改善するのもまた、日々の継続だ。



行動を簡単にする葛藤

やる気に合わせて行動、つまり取り組みの難易度を調整する。
そこに葛藤が生まれる。

その葛藤は「頑張る取り組みは、ツライものでなければいけない」という、
昔から刷り込まれた修行の精神。
「ツラくなければ鍛錬ではない」
「逃げ出したくなるようなツライ訓練でなければ、目標は達成できない」

これは多くの人を成功に導くために作り出された考え方ではない。
無理のある負荷のかけ方に耐えるだけのやる気と忍耐力を”たまたま”持ち合わせていた「一握りの人たち」の成功事例を、無理やり全ての人に展開していると僕は考えている。

目標を達成するために、
「頑張る取り組みは、ツライものでなければいけない」必要はない。
短期間で能力を上げ、ある時期を過ぎたらそのスキルを失って良いのなら、この忍耐力任せの方法も効果的かもしれない。

しかし、長期的な理想を達成するための習慣的な取り組みは、
日単位ではなく、月単位でもなく、年の期間で取り組むべき対象だ。

やる気だけで強い負荷を我慢できる期間は短。
(3日坊主にもならなかったという話はよく聞くように)
自分の能力を大きく超えた取り組みの先に待つのは、諦めと挫折
そして冒頭に書いたような続けられなかった後悔

それを繰り返さないために、「自分のやる気と能力」について自分とよく向き合う。
やる気と能力を過信して過剰な負荷をかけるのではなく、達成感を得ることができる範囲の負荷を習慣的にかけることで、しっかりとした未来の方向修正の基盤が作られる。

小さいことを積み重ねる事が、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。

イチロー選手がメジャーリーグの年間安打記録を破ったときの記者会見で話された言葉


さあ、今日もコツコツと積み上げよう。


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