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詩吟事業「吟猫(ぎんねこ)」の5フォース分析

私が行っている詩吟事業「吟猫(ぎんねこ)」について、今回は5フォース分析を行いました。きっかけは、毎日聴いている木下さんのVoicyです。

これまでに設立趣意書・定款・SWOT分析を行った内容についてはこちらに書いてあります。


5フォース分析とは何か?

5フォース分析とは何か、参考に検索結果を載せておきます。

5フォース分析とは、自社が直面する脅威を5つの要因に分類して収益性を分析するフレームワークです。5つの要因とは、業界内の競合の脅威、新規参入の脅威、代替品の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力です。

つまるところ、私は以下のような理解をしています。

  • 自分の事業の脅威となるものを5つの視点で洗い出す

  • 脅威(相手)に対して自分はどのようなポジションにいるのかを明確にする

  • 脅威に対して対応できているのか、どんな対策が取れるのかを確認する

5フォース(5つの脅威)とは以下の通り。補足説明欄は私の理解の内容です(違っていたらごめんなさい💦)

  1. 既存競合他社 ・・・ 同じ事業をしている所はいないか?

  2. 新規参入企業 ・・・ これから参入してくる所はいないか?

  3. 代替品 ・・・ 代替される相手、サービス、技術はないか?

  4. 売り手 ・・・ 自分が仕入れる側で見た場合に立場の強弱はどうか?

  5. 買い手 ・・・ 自分が商品を売る場合に、顧客との立場の強弱はどうか?

ということで、さっそくそれぞれ5つの脅威について考えていきたいと思います。

1.既存競合他社

私の詩吟事業において、既存競合他社となるのは「詩吟のメイン組織そのもの」です。

私も一応所属はしているのですが、詩吟は数多くの流派に分かれつつも、全国に多くの支部を持っている有力な団体は数える程度です。

これらの詩吟団体・詩吟組織が、私にとっての既存競合他社となります。
私より遥かに詩吟のスキルが高い人は大勢いますし、教える知見の深さも私より遥かに深い人がめちゃくちゃいます。その土俵で戦っては勝ち目がありません。一方で、彼らの弱みはこれです。

  • 高齢化が進んでいて新しい波、ニーズ、技術に疎い

  • 大きな組織ゆえに行動が遅い

  • 正当な組織ゆえに「正確な内容」が求められ、説明が詳細になり、逆にわかりにくくなる

  • 熟練者が多いゆえに、吟が全く分からない人の気持ちに寄り添いにくい

私の「吟猫」事業は、まさにこれらの逆を行っています。

  • SNSやWebサービスは積極的に使い、AI技術も取り込んでいく

  • 正確さよりも「とりあえずやってみる」という行動力

  • 上達するまでに10年以上かかったという「初心者の悩み」への理解の深さと分かりやすい説明。

ということで、超大手企業的な既存競合はいますが、今の方針で行けば当分は大丈夫かなと思っています。

また、もし彼らがSNSなどを積極的に活用していく方針に転換していった場合には、それまでに私がもっと実績と経験を積み重ねておくことで「アドバイザー」的な立ち位置で関われるのではとも密かに考えています😊

最初から詩吟の組織内にいたらこのような行動はできませんが、組織から距離をおいて活動することで、このような戦略を取れるのだと思っています。

2. 新規参入企業

新規参入企業として考えられるのは、僕よりもっと若い世代が同じようにSNSなどを使って発信活動をすることです。

僕よりも詩吟の技術があり、華もあり(涙)、さらに若者の感性をそなえてSNSなどを駆使されると、ちょっと辛いものがあります。

ただ、それに対しては「実績と経験の積み重ね」「オフライン活動での信頼蓄積」で対抗するつもりです。

私のYouTubeチャンネル「詩吟ちゃんねる」では現時点で動画投稿数が500本を超えていて、チャンネル登録者数も1800人と、他の詩吟関係のチャンネルと比べれば十分に多い方です。

とはいえ、チャンネル登録者数は2000、3000人ともっと増やしたい気持ちはありますが、それなりの実績を積み重ねられていると思います。

また、詩吟に関する電子書籍も2冊出版しており、これまでに合計500冊以上売れています。

僕は今後もコンテンツを継続的に作るつもりなので、これから若い人が発信を始めても、コンテンツ量では当分負けるつもりはありません!!笑

また、オンラインだけでなく、オフラインの活動も今年は行う予定です。

具体的には「老人ホーム」「デイサービス」「リハビリ病院」などにおいて、健康目的の有料詩吟体験講座をどんどん行うつもりです。

やはりオンラインだけでは信頼性にも限界がありますが、直接赴いて活動して、実績を積み重ねることができれば、それは他の人に真似できない強みになると思っています。(うん、やるしかない・・・!!笑)

3. 代替品

代替品については、今のところ無いと考えています。
AI技術がどれだけ発達しても、少なくとも詩吟分野においては問題ないでしょう。なぜなら、ネット上に詩吟の情報が非常に少ないので、学習しようが無いからです。

AI技術で音声を作成したり作曲することも昨今で出来るようになりましたが、これも詩吟は大丈夫です。

AIで詩吟を吟じさせたとしても、相当上手くできたとしても「歌の延長線」であり「吟詠」を模倣するのは相当厳しいと思うからです。(誰もそこまで開発を頑張らないでしょうし)

さらに、詩吟は「歌としての上手さ」よりも「声の練り具合」「吟に込めた人生経験からくる渋み」といったものが重要で、それゆえに相手の心に響くものであるので、代替されることは大丈夫でしょう。

逆に言えば、「歌っぽい詩吟」にならないように「本質的な詩吟」の鍛錬は怠ってはならないし、それらを言語化して、価値として提供することを忘れないようにしないといけないなと考えています。

4. 売り手

私の「吟猫」事業を支えてくれているのは、現時点では「YouTube」と「Amazon」というプラットフォームです。

これらが規約改定など行って事業にマイナスに働くことがあれば、脅威になるでしょう。

ですので、一つのプラットフォームによらない活動が重要です。

具体的には、先ほど言った「オフライン活動」も重要ですし、例えばUdemyでの詩吟講座、podcastなどのネットラジオ配信、TikTokなどでのショートムービー、noteでの詩吟に関する文章コンテンツなど、他のプラットフォームに分散していくことが対策となります。

といっても、僕の体は一つしかないので、絞る必要はありますが、分散しつつ「オウンドメディアを育てる」という意識が重要です。

何か大きな組織に依存して発信活動を行っていると、意識的・無意識的に忖度が発生するので、そのようなことにならないように、B to C向けに自立した収益構造をもつ発信活動を意識しています。

難しいことを書きましたが、つまるところ、ちゃんと自分でコンテンツを作って、ほどよく別のSNSにも分散しとこうね!って感じです。

5. 買い手

私の詩吟事業を購入してくれる顧客が買い手です。
どのような方を相手にするのかという、重要な問題です。

YouTubeの発信においては「詩吟は知っているが、具体的には知らない人」「詩吟を学び始めたが、学び方が分からない人」といった比較的初心者の方に向けて発信しています。

ですので、YouTubeメンバーシップでも月額990円とリーズナブルな価格にして、他の一般的な詩吟教室(月3000円~5000円程度)より優位になるようにしています。

YouTube配信では「コンテンツに働いてもらう」ことを意識していて、「僕自身がウェブ会議で直接教える」といったことは極力避けています。単純に時間が無いからです(苦笑)

本業・子育て・詩吟事業の3足わらじでは、さすがに無理ということもありますし、コンテンツ型、ストック型の方が持続的だし発展的だからです。

一方で、オフライン活動ではより高くマネタイズできるように意識をしています。

具体的には「高級老人ホーム」や「高級デイサービス」といった施設に向けて営業しようと考えています。

詩吟と高齢者は相性は良いと思うのですが、とはいえ、一般的な老人ホームなどでは、入居されている方の意欲も、施設の方の金銭的・時間的余裕も少ないので、詩吟講座の入り込める余地は少ないように思います。

一方で、高級施設であれば、趣味や健康に積極的な高齢者も多いでしょうし、施設の方も金銭的・時間的余裕があるハズ…。ですので、そこの方々に納得してもらえる、満足してもらえるような詩吟講座プログラムを作ること、信頼を得ることに集中すべきです。


まとめ

ドドドドっと書きなぐっていきましたが、まとめると以下のようになります

  1. 軽いフットワークを生かして、新しい技術を積極的に取り入れ、分かりやすい・伝わりやすい詩吟の発信活動を行う

  2. コンテンツ作り、実績作りを継続し、新規参入に負けない積み上げをしておく

  3. YouTubeでは詩吟初心者に役立つコンテンツ作りに、オフライン活動では高級施設で満足してもらえる充実した詩吟講座プラン作りに集中する

5フォース分析をすることで、思考が散らばらずに脅威を認識することができました。また、それらの脅威に対して自分はどのようなポジションにいるのか?そのポジションからどのような戦略で脅威に立ち向かうのか?ということを考えることができ、行動指針が見えてきました。

フレームワークというのは正直あまり意識して使ってこなかったのですが、思考を整理する、思考を深める道具なのですね。道具ゆえに具体的に・実践的に落とし込まないと意味が無いとも言えますが。

ということで、詩吟事業「吟猫」の5フォース分析はこれで終わりです。
分析結果を今後の活動指針に取り入れて、引き続き頑張りますー!!



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