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京都・レティシア書房【この本屋さんが素敵!01】

京都市の繁華街といえば、どこを思い浮かべますか。おそらく多くの人が「四条」と答えるかと思います。

そして実際のところは縦は烏丸・河原町、横は御池・四条という四辺に囲まれたエリアを繁華街といってよいと思われます。

京都にはわりとたくさんの面白い個人本屋さんがありますが、実はこのエリア付近には、面白い小さな個人本屋さんというのがあまりありません。そんななかで、繁華街の駅のひとつ「烏丸御池」徒歩数分のところにあるのがレティシア書房さん。

ひとり出版社・烽火書房としてつい先日まで、このレティシア書房さんで書籍『Go to Togo』の展示会をさせてもらいました。

超がつくほど有名なレティシア書房さんですが、展示していて、ほんとにほんとに素敵だったので、改めてご紹介したいと思います。

ミニプレスと選書が素敵!

レティシア書房さん、正式には「レティシア書房 - 古書・ミニプレス&ギャラリー」。お店に入ると、表紙が見えるように並べられたミニプレスが平台にところ狭しと置かれています。

どこの本屋さんにいっても見かける有名著者の本や新刊ではなく、「ここでしか見かけない」面白い本が並んでいます。僕もけっこうそういった本が好きなのでわりと情報収集しているほうですが、全く知らなかった本も結構ありました。それは店主の小西さんの方針によるもの。ミニプレスというのは個人や小さい版元がつくっていることが多い少部数印刷された書籍や小冊子ですが、そういった人たちを「応援しよう!」という想いで溢れているような選書です。実際、よほどの場合でない限り、持ってこられたミニプレスは置く方針だとか。そんなレティシア書房さんを頼って、ミニプレスを置いてほしいという人が多く来られるみたいです。

古書も古びていたりくだびれているものが並んでいるわけではなく、著者やテーマに応じて、きれいなものが丁寧に選書されています。

新刊だけの本屋だと、どうしても見たようなラインナップになります。古書も幅広いものを取り扱いすぎると雑多な印象を受けます。

考えてみると「最近でた本」だから価値があるわけではないはずで、新刊と古書が混ざりながらもいい本がセレクトされていると、見たことのない面白い本が見つかって楽しさが倍増します。そんな魅力に溢れています。

店長日誌(ブログ)がすごい!

レティシア書房さんでは「店長日誌」と銘打たれたブログで、本やDVDのレビューを書かれています。常連さんなどは、このブログを頼りに面白い作品を購入したりするのだとか。

このブログ、なんとほぼほぼ毎日、更新されています。だから置いてある本についてもものすごく熟知されていて、お客さんと本の中身について話しておられたりもしました。展示中に拝見していると、本を手に取りながらパソコンに向かわれている姿をよくお見かけしました。この更新頻度、すごい、すごすぎる。

小規模とはいえ頑張って本づくりをしている人たちを応援する、そして、本当に面白いと思う本をセレクトして販売する。こうした小西さんの方針によって、個性的で他とは違う「レティシア書房」ができあがっているのだなと、とても勉強になりました。

京都にくる機会のある面白い本を探している方、もしくは一生懸命つくったミニプレスをお客さんに届けたい方はぜひ、レティシア書房さんに遊びにいってみてください。