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Q.SaaS企業で学んだSPIN営業術とは?

いつもOTIO Pressをご覧になっていただきありがとうございます。

さて、今回は東証マザーズ上場SaaS企業の営業に従事してきて学んだSPIN営業術について考えたいと思います。

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1.営業活動をしていると出会う商品(サービス)に興味のないお客様

営業活動をしていると、無関心なお客様に出会うことはありませんか?

広告や自社サイトから、問い合わせしていただいたお客様は商品(サービス)に興味があり、お話を聞いていただけますが、アウトバウンド営業や、リードエグジビションジャパンが主催する○○expoという名の展示会でつくられたリードだと、サービスに無関心だったり、情報収集が目当てのお客様が多いかと思います。

2.なぜ無関心なのか?


無関心な理由はお客様によって様々ですが、だいたい下記の4つが原因で無関心な状態にあります。

・同じサービスを提供している競合他社
・自社内で用意したソリューションがある
・他社製品を導入し現状に満足している
・現状を改善する重要性に気付いていない

上の3つが原因であれば、どうしようもないですが、最後の「現状を改善する重要性に気づいていない。」という理由で、無関心なのであれば、これから紹介するSPIN営業術を用いることで無関心を克服することができます。

3.SPINの概要

SPIN営業術とは大型商談を進めるうえで重要なポイントとなる質問法のことを指します。潜在ニーズを見つけ顕在化させる質問法でもあります。

「Situation Questions(状況質問)」

「Problem Questions(問題質問)」

「Implication Questions(示唆質問)」

「Need-payoff Questions(解決質問)」

の頭文字をとったもので、この4つの質問をうまく使いこなすことで、お客様に、課題を認識してもらい、その商品(サービス)が必要であると思わせて、成約につなぐ可能性を格段に高めることができます。

▼状況質問
 無関心なお客様の現状に関する事実を見つけだす質問です。
 ⇒商談の最初で重要になります。
(例)~について、どのようなことをしていますか?

▼問題質問
 無関心なお客様の抱える問題点や不満に関する質問です。
 ⇒お客様に潜在ニーズを語っていただきます。
(例)そのような状況で支障なく機能しているんでしょうか?

▼示唆質問
問題質問で出てきた問題の与える影響や結果などについての質問です。 
示唆質問によって、無関心なお客様が”自社の課題”を認識できるようになります。
(例)その問題による御社のビジネスへの影響は、どんなものがあげられますか?

▼解決質問
示唆質問で認識した課題に対しての解決策、商品(サービス)の価値や効用に関する質問です。
前述の示唆質問によって、お客様は自社の課題を認識しているため、解決策が受け入れてもらいやすい状態にあり、ここで解決するとどうなるのかを認識してもらいます。
(例)もし、~できれば、御社のお役に立ちますか?
   

4.SPIN営業術の流れ

いきなりプレゼンやカタログを説明するのではなく、下記のイメージのようにSPINを用いて潜在ニーズを顕在化させてから、商品(サービス)のプレゼンを行います。

1.状況質問(導く)
↓ 
2.問題質問(見つけ出す) 
↓ 
潜在ニーズの把握

3.問題の深刻さを浮き彫りにする質問

4.解決策の価値に重点を置いた質問 

潜在ニーズを顕在ニーズへ

プレゼン・解決策や能力の提示 

また、3.の示唆質問は事前に下記で準備をする必要があります。
① 見込み客が抱えていると思わせる問題点を書き出す
② その問題に関連した4つの問題点を挙げる
③ 関連した問題点についてどんな質問が出来るか考える

4. の解決質問は無関心なお客様の問題点ではなく、解決策に注目させて、お客様側から解決したときの利点を語らせることがキーになります。
ここができていれば、プレゼン後の反論を減らすことができたり、お客様の社内プレゼンの練習になります。

さらに、商談ではより多くの質問をするのもポイントになります。
質問が重要である理由としては、
① 質問は買い手を喋らせる
② 相手の注意を惹きつける
③ お客様は自分の言葉でしか納得しない
④ ニーズを明らかにする
があげられ、プレゼン前のヒアリング終了時点で、2:8の割合でお客様がたくさん話しているのが良く、それがプレゼンを成功させやすい状態になります。

これがSPIN営業術であり、無関心なお客様を克服する方法です。

5.最後に


SPINという質問法で活動を行えば、案件が止まったときに、どこに問題があったのか、どこでストップしているのか、KPIを取ることもできますし、PDCAを回すことも可能です。

また、記述しませんでしたが、潜在ニーズや顕在ニーズ、課題にも細かく定義があることや、プレゼンもロジックをもって活動しています。

SaaS企業に入社してわかったのは勢いや根性で営業をするのではなく、ロジックをもって営業するということです。

もし、貴社で、根性や、数で勝負だ、という営業が当たり前になっているのであれば、SPIN営業術を学び、ぜひ社内改革を行ってみてはいかがでしょうか?


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