#155 質問にみる「コミュニケーションギャップが起こる理由」
竹内義晴です。この番組は、組織作りやコミュニケーション、キャリアデザインなどの人材育成、副業やテレワーク、多拠点ワークといった「これからの働き方」についてゆるゆるとお話をしている番組です。この番組が面白かった、あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。
今日はですね、東京からお送りしております。いまは、朝の6時11分ですが、もうちょっとしたら新潟に戻ろうと思います。
質問にみる「コミュニケーションギャップが起きる理由」
いまですね、組織作りやコミュニケーションについてお話をしております。質問について、お話をしていますが、今日はですね、質問にみる「コミュニケーションギャップが起きる理由」について、お話をしようかなと思います。
昨日はですね、質問がもつ「2つの目的」というお話をしました。1つ目は「相手が言葉にできていないことを言葉にする」こと、2つ目は「考えるきっかけをつくる」というお話をしました。
なぜ「質問をする必要があるか?」というと、いまからお話するのは、コミュニケーションの特徴の1つなんですけれども、「人は、体験を言葉にするとき、すべての体験を言葉にできない」という特徴があるんですよね。
体験に限らずですね。自分が考えていること、頭の中にあることを「言葉にできない」っていう特徴があるんですよ。
どういうことかっていうと、簡単な話で……
たとえば、「好きな食べ物って、何ですか?」って聞いたら、多くの人が「パスタ」とか、「カレー」とか、「イタリアン」とか、「中華」とか、このような、あいまいな感じで答えることが多いと思うんですよね。
あるいは、「今日、何食べたい?」って聞いたら、「うーん」とか言って、「和食かな」みたいな、ざっくりとしたジャンルを答えるケースが多いと思います。
だけど、「和食」って言われたって、和食にもすごいたくさんあるじゃないですか。なので、具体的にしていくためには、質問をして、いろいろ聞いていく必要があるわけですよね。
食事だったら、そこまで問題にならないけれど、仕事なら?
食事だったら、そこまでコミュニケーションギャップが生まれるっていうことは、あんまりないかもしれませんが、仕事の場合はどうでしょうか?
たとえば、仕事をしている中で「トラブルがあった」と。そのときに、「いま、どんなことが起こっているの?」って質問したときに、「大したことじゃないです」みたいに、仮に相手が答えたとするじゃないですか。
その「大したことじゃない」というのが、なぜ、大したことじゃないと言えるのか。そういったことが、具体的にわからなければ、実際のところ、それが大したことなのか、そうでないのかっていうのは、よくわからないのが実際のところですよね。
けれども、その「大したことがない」っていう言葉を、そのまま受け取ってしまうと、そこに、そこにコミュニケーションギャップが生じるというか、解釈のギャップが生まれやすくなってしまうので、あとから問題になる場合がある……ということなんですよね。
このように、人は自分の考えだったり、思っていること、体験みたいなことを言葉にするとき、情報はかなり省略されて言葉にするので、もし、「コミュニケーションギャップを減らしたい」と思うときは、曖昧な情報を質問によって言語化して、「つまり、そういうことなのか」ということをお互いに認識を合わせていくと、ギャップが減るということです。
コミュニケーションギャップの主だる原因は、情報不足というか、相手が必ずしもすべてのことを言葉にできるわけではないので、質問をして、解像度を上げていけば、コミュニケーションギャップは減る……ということなんです。
世代間ギャップの話
いま、僕は企業研修や講演で、世代間ギャップに関するお話をさせていただくことが多いんですが、世代間ギャップも言ってしまえば、コミュニケーションギャップの一種ですよね。相手が、何を考えているのかわからない、という。
でも、「わからない」ままにしていると、なかなかわからない、理解し合えない。
ギャップを減らし、何を考えているのか知るためには、いろいろ質問をしながら、話を聞いていく必要がありますよね。
というわけで、今日は、コミュニケーションギャップが起きる理由についてお話しました。それは、「人は、体験を言葉にするとき、すべてを言葉にできない」ということ。「しない」というより「できない」ので、質問によって、言語化されていない情報を具体的に聞いていくこと。
具体的に聞けば聞くほど解像度が上がるから、「つまり、そういうことか」と、理解することができるということでした。なので、ギャップを減らすためには、質問をしながら、具体的に聞いていくことが重要だよ、という話でございました。
明日は、解像度を上げていくためには、どんな質問が有効なのか? そのあたりのお話をしていきたいと思います。じゃあ、今日はこれで終わりにしますね。バイバ~イ!
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