しぐれ

性にまつわるお仕事。考えていること備忘録。独白を思うままに書く。

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性にまつわるお仕事。考えていること備忘録。独白を思うままに書く。

最近の記事

この季節はどうにも。

鬱々としている。 毎年春先はこうなる。ただでさえ覇気のない灰色な部屋は、重い頭と気怠さに支配された肉体が横たわるだけの監獄と化している。 のそりのそり、と動くそれは、四肢を切断された昆虫、いや、昆虫よりも太刀の悪い、弱肉強食のなかからも外れた唯の塊り。 月初からこの調子ではいかん、と、力を振り絞って起き上がり、シャワーを浴びて外へ出てみた。 スマホにはいつもと変わらない出勤連絡が届いている。 ねっとりとした気温と色のない空。 僕にとっての春は鬱。   新しい環境、

    • 言葉を取り戻せ

      書くたびに遠くなっている気がして筆が乗らない。 「こう書いたらこう言われてしまうんじゃないか」という自意識過剰で歪んだナルシシズムに苛まれている。 自分はあまりにも居なさすぎる。 女でもなく、男でもなく、「個性」や「多様性」という大層都合の良い言葉に包まれていて、本質が自分でわからなくなっている。 むしろ最初から本質なんか無いのかもしれない。 ジェンダーアイデンティティの面だけではない。 本を読み、芸術や思想哲学や言葉そのものを学び、興味を持ち、映画鑑賞アート鑑賞を

      • 希望

        希望があった。 何度も何度も繰り返し言われ続けてきた「考え過ぎだ」という言葉は、より一層迷子にさせた。 そんな迷子の手を取って、思慮の森の中で一緒に散歩をしてくれた。 迷子になった道を誰かと歩くと、同じ道でも景色が違って見えた。 抜け出せなくとも、それだけで心が落ち着いた気がした。 その森に辿り着いた経緯が違くとも。 希望の光は隣にあった。 光は、音楽を奏でながら出口を自ら切り開いて歩いていく。 この森で再び孤独を感じる日々が来る。 考えることをやめられない迷子は

        • つい先日カラオケで「世界の終わり」を歌った。  世界の終わりはそこで待ってると  思い出したよに君は笑い出す  赤みのかかった月が昇る時  それで最後だと僕は聞かされる 自分の好きになるバンドが影響を受けているバンド、 そのフロントマンとして、よく名を見た。 自分も聴いたら、あまりのかっこよさに衝撃を受けて、すぐ中古CDショップでアルバムを買った。 初めて聴いたのは「G.W.D」 声が楽器みたいで、魂が飛んでるみたいな叫び。 MVやライブ映像で観た、揃いの黒スーツ。

        この季節はどうにも。

          自分を信じる

          永遠なんてない。 全て、あなたに会いたいから、やっている。 まだ会えていないから、少しでも自分に興味を持ってほしくて。 また会いたいから、もっと話したくて。 アクセス数が大きく下がってしまってしばらく。 これだけ多くのキャストがいるなかで、見つけてもらえるありがたさ。日記を読んでくださるありがたさ。 見つけてくれて、会いに来てくれて 本当に本当に、嬉しい。 ネガティブな波に飲まれないように。 不器用ながら、前を向けるように。 どうすれば、伝わるんだろう。 どうすれば

          自分を信じる

          Xフォロー整理

          まだ名称がTwitterだった頃、DMが送れないというエラーが起きた。 どうやら相互フォローでなければ送れないらしく、慌てて全てのフォローを返した。 しかしそのエラーはすぐに改善され、今までどおりDMが送れるようになった。 今までは(基本的に)お会いしたことのあるお客様と同業のキャスト様のみフォローしていた。 Xになり、自分のアカウントは青マーク認証をクリアした。 もう相互フォローでなくとも、DMは送れるようになっているはず。 お会いしたことのあるお客様方、キャスト様の

          Xフォロー整理

          そらたかく

          「ネガティブなことは書かない方が良い」 書き手にとっては前向きな意味だったとしても、読み手がネガティブだと捉えたら、それはネガティブ。 (以下、写メ日記に書いたけれど消した記事内容。) どんよりとした雲が立ち込める午後。 今にも雨が降りそうな空模様に 軽い頭痛を覚える。 鎮痛剤を飲もうと、2錠、手のひらに開け 水と一緒に流し込む。 速攻良く効く、なんて、そんな謳い文句は気休めでしかないことは分かりきっている。 それでもプラシーボ効果を期待して、しばらくベッドに横た

          そらたかく

          noteを始めた理由

          この業界でお仕事を続けていくなかで必要不可欠なのが、『写メ日記』という宣伝ツール。 (『写メ日記』という名前のものでなくとも、どんな店舗にもだいたいキャストの日記やブログがある) 写真と文章を書いて書いて書いて写真撮って加工して編集して書いて書いて書いて写真撮って… この写メ日記、今の自分の場合、9月前半の今から遡って、過去の日記は6/10の記事が最初となっている。 しかし在籍自体は11月の終わりで、その頃から日記は書いている。 つまり、直近の3ヶ月以前の日記は自然と

          noteを始めた理由

          名前

          源氏名を名乗らない日々を久々に過ごした。 空を見上げてはその高さに慄き、地を見下ろしてはそのしぶとさにしゃがみ込む。ただただ視界は霞んでいく。 中動態という揺らぎのなかで行き来する鼓動は、肉体を纏って空間を漂う。 空を登る灰色を見送って、自分もいつかはああなるのだと、物思いに耽る午後。 いつだって曖昧なままの自意識は、名付ける事で輪郭を帯びる。  名を呼んで 名を告げて 透明じゃない僕にして 自己意識と肉体の乖離を補うために、その現象にたいしての呼び名を付けた。 得