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レジリエンスを高める

レジリエンスとは:困難で脅威を与える状況にもかかわらず、うまく適応する過程や能力、および適応の結果のこと。
精神的回復力とも訳される。

最新心理学事典より



レジリエンスへ導いてくれる『個人内の要因』について

過去に苦痛な出来事を経験しているにもかかわらず、良好な精神状態を維持している人(一時的に不適応的な状態に陥っても、そこからうまく回復した場合も含まれる)に以下の能力が高く見受けられる傾向があるとの追跡調査結果があります。

新奇性追及:多様な興味・関心をもち、新しい活動に向けて進んでいくこと
感情調整:自身の感情や、感情に関連する心理的過程を制御すること
肯定的な未来指向:将来の夢や目標をもち、将来の計画を立て、具体的な見通しを持つ傾向のこと

精神的回復力尺度 adolescent resilience scale


上記の3点は『個人内の要因』ですが、『環境要因』もレジリエンスにはとても大切だといわれています。困難な状況下において、支えてくれる周囲の環境が大切であることは、おおよそ推測できますよね。

同じ困難でも、心の拠り所があるかどうかでその耐性は大きく変化します。
信仰もそのひとつですね。
頑張る気持ちを後押ししてくれる家族や友人、のび太君にドラえもん。
アイドルやアニメやペット。


ちなみに、生きていくうえでの様々なストレスを越える能力はいくつかありますが

・ストレスに対する精神的な耐性の強さ
・そのまま撥ね返すことの出来る強さ

上記2点は、生まれ持った性質に左右される印象です。


ただレジリエンスはそれらとは少し異なり、後天的に獲得できる能力です。

では、レジリエンスの高い人の要因となる各能力はどのように高めることができるのでしょうか。


新奇性追及は、気持ちの切り替え・固執からの解放により陰性感情に留まらない自分づくりを目指すこと。
例えば趣味を楽しむことはこの能力向上の助けになるでしょう。
その時々に応じた呼吸法を行うこともおすすめです。
特に気持ちがモヤモヤしてしまう時には、バストリカ呼吸がおすすめです。



感情調整
は、人間馬車説のご紹介の際でのトレーニングのように、自身の様々な場面での感情や反応を眺める練習をすることで徐々に鑑賞者意識が育まれ、感情に振舞わされにくくなります。
マインドフルネス瞑想などで『今、ここ』に意識を置き、陰性感情から距離をとる練習も有効です。



肯定的な未来指向
は、なりたい自分のイメージや具体的な人生の目標を持つことでその能力向上を図ることが可能です。
私はヨガのティーチャートレーニング受講時に、『マインドマップ』というものの作り方を教わりました。新年初投稿となる次回はそれがどのような物なのか、また作り方について触れてみたいと思います。




では、みなさまにとって素晴らしい年末年始になりますように。
また来年お会いしましょう。



最後まで読んでいただき有難うございます。

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