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営業について語ってみる

花粉が飛んでいる。。?

こんにちは。目がしぱしぱする朝です。

突然ですが、みなさんは「営業マン」と聞いてどんな姿を思い浮かべるでしょうか。

へこへことお客さんに頭を下げる姿?
口だけ上手くてちょっと軽々しい姿?
接待で盛り上げ役に徹する姿?
暑い日も寒い日もスーツで駆け回っている姿?

私は入社以来、ずっと営業として働いてきました。
自ら希望して営業職になったわけですが、当初抱いていたイメージよりもだいぶ奥が深い世界だと日々実感しています。

営業のやり方って本当に人それぞれ。営業マンごとで自分のルールがあって、必勝法を持っている気がします。

今日は、私が普段営業をする中で思っていることを書きたいと思います。


営業マンにとっての「ゴール」とは、ズバリ、「受注」です。だけど当然、そんなに楽して得られる結果ではありません。そのゴールに到達するために、営業マンは毎日それぞれに戦略を練って、歳も性別も関係なく目の前に現れる相手(=お客さん)に、自社の商品を売り込んでいます。

私の売る商品は、日常生活で個人が買うものではなく、手に取れるような「製品」でもありません。ですが、「お客さんに売り込む」という点では他の営業と何ら変わりないと思っています。

私が営業するときに意識していること。それは、「話したくなる空気づくり」「相手との距離感」です。

お客さんと接する時は、事前に誰よりも勉強して臨みます。絶対に通したい主張、ダメだった時の代案、貸し借りの話になったときにこちらが出せるカード、世間話。すべての可能性を考えて、頭の中で何度もイメージします。また、どんな話題になっても困らないように、お客さんに関するほんの些細なことでも拾えるように普段からアンテナを張っておきます。

さんざん調べていざお客さんと相対するのですが、目の前に座っても、いきなり本題を切り出すことはしません。

だって、怖いじゃないですか。
いきなり仲良くもない人が現れて、いきなり自分の主張をしてきて、欲しくもないものを売り込まれたら。そんなのは相手に警戒心を抱かせるだけ。初っ端から無駄なブロックをされてしまっては、伝えたいことの真意も伝わりません。

だから、最初は軽いアイスブレーク的なお話しをします。いわゆる「営業トーク」と言われるやつですね。

この「営業トーク」、なにを話したら良いか悩む人もいるみたいですが、なんでも良いんです。本当に。
天気の話でも良いし、食べ物の話でも良いし、服装の話でも良い。私の場合は、「ここの近くのあのお店、美味しいですね!」とか、「ここのオフィス素敵で羨ましいです~」とか話しています。

大体の場合、最初にお茶を出してくれることが多いので、営業トークをしながらニコニコ笑顔で受け取ります。お茶を持ってきてくださった方に「ありがとうございます」も忘れずに。そういう些細な仕草も相手は見ていると思うべしです。

初対面って情報が少ないから、いかにマイナス点を稼がないようにするかが大事。でもそんな中でちょっとでもプラスがあったら、たちまち「いい人」って思われます。営業の場においての「いい人」とは、「心を許してもいいと思える人」なんですね。

警戒心を解いてから本題に入るということ。どんなにシリアスな話をする目的であったとしても、絶交する場で無い限りこの原則は絶対です。

ただしあんまり営業トークが長くなりすぎると「コイツ茶飲みに来たのか?」とムッとされるので要注意。ちょうどいいところで切り上げて、いよいよ本題です。

さんざん調べてなんなら脳内シミュレーションもバッチリなわけですが、ここはあえて、一回すべて忘れます。なぜなら、せっかく営業に行ったのに一般論を聞いてきても仕方ないからです。自分にしか引き出せない話を聞いてこないと意味がない。だから一回忘れて、目の前の相手に集中し、観察します。

自分の言いたい主張を一方的にしても相手は面白くないから、相手の反応を見ながら、徐々に核心へ近づいていきます。

言いたいことを伝えて相手の話を聞いてくるだけでは、ただの伝言ゲーム。「ガキの使いじゃないんだから」というやつですね。言うべきことは言いつつ、でも雰囲気を見ながら、でもしっかりとこちらの考えが相手に伝わるように。

話ができるようになってきたら、あと一歩踏み込むために気を配るべきは相手との距離感です。
観察して見えてきた相手のキャラクターと、自分が相手にどう思われているかを見極めて、いけるときには一気にいきます。(語彙力)

私の働く業界ではとてもシャイな人が多く、本当はもっとフランクに話せるのになかなかパッと見てそうは思えない人が沢山います。そんな時も、ちょっとした表情の緩みや言葉が一瞬フランクになった瞬間を見逃さないようにして、「ひょい」っとなにかのきっかけで懐に入ってしまうと、意外と喜ばれて一気に距離が縮まったりするのです。

それは逆も然りで、表面上はおちゃらけて見える人でも、意外と仕事に対しては真面目でこだわりが強く、決めつけられるのが嫌な場合もあります。そんな相手にいきなり「ウィーッス!」みたいなノリで行くのは馴れ馴れしいと思われて逆効果。だからじっくり相手を見て、ここは真面目に行こう、とお固いモードを貫くと、信頼を得られることもあります。

つまり、ひたすらヘコヘコお客さんに言われたことを聞いて、なんでも「はい、はい」って言えば良いわけじゃないんだってこと。「お客さん」としてじゃなく「1人の人」としてきちんと相手を見て、コミュニケーションをとることが大事だと思います。

これは相手が何歳でも、男性であっても女性であっても基本は同じだと考えています。

属性によって対応に違いが出るとすれば、それは「自分の属性」です。
私の働く業界は女性の営業が非常に少ないので、すぐに覚えてもらえるというメリットがある一方、ものすごく軽く見られがちです。「コイツどうせわかってないんだろうな」って思われるのがデフォルト。ゴツゴツ無機質な商品、技術がわからなければ会話もできないような世界なので、それもある意味仕方ないと割り切っています。

でもその分、特に初対面では誰よりも勉強して、お客さんの要望に真剣に向き合います。それで、わからないところが出てきたらわかる振りをしないできちんと向き合う。相手が年配であればあるほど、「知ったかぶり」というのは嫌われます。相手に必ず伝わりますし。そうやって真摯に正直に接することで、最初のスタートがマイナスな分「良いギャップ」が生まれて、一気に追い抜けると思っています。

あと普段はスーツなので、会社以外の人から「好きな服が着られなくて可哀相!」と言われることもなかなか多いです。だけど私にとってスーツは戦闘服みたいなもの。自分の戦いたい世界ではそれがルールでスタートなのだから、その部分で敢えて個性を出していこうとは思いません。個性を出すなら中身で勝負。たぶん私にとってスーツを着ることは、「好きなものを着る」「おしゃれする」ということとは全く別の次元にある話です。それは、相手から信頼を得るためにどうすればいいか、を考えているからです。

まあ時にはスーツやヒールが嫌だなって思うこともあるけれど、お客さんから信頼を得られた時の喜びには敵いません。それが一番の目標なのですから。



そんな感じでしょうか。

毎日更新してきたnoteもいよいよ明日で最終日。
なにを書こうかな、と思ったら、仕事のことになってしまいました。いやだなぁ、もう。

社会人になってから10年も経っていないのに、根っからの営業マンになりかけているのかもしれません。 

営業が好きです。人と話すのが好き。その基本は相手を信頼し、信頼されることで、それって実は普段の人間関係で大切なことと何ら変わりないものだと思っています。そんなお話。

それではまた、明日。

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しほ
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