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2023.8.4 未確認生物は自分に言い訳をしているのか

とあるバイトを始めた。作業自体は2時間半で終わった。報酬制なので早く終わればその分時給は高くなる。8400円もらった。時給換算すれば3000円ちょい。今日だけで言ったらリクルートの新入社員を優に越えている稼ぎだと思う。ただここからが、俺が罰せられるべき側面だ。この仕事は色々なところに赴かなければならない。移動時間もまあまあかかる。その間読書していれば時間を無駄にすることがないから俺にはノーダメージではあるけれど。知らない街に行くと、この街好きだなあとか、ここ有名だけど、テレビで見た時と同じでやっぱり嫌いだなあとか色んな感想が湧いてくる。ただ、どんな街であれ、そこでしか食べられないメシというものは存在する。真昼にラーメン屋に入った。作業場から徒歩2分のところだった。めちゃくちゃ混んでいて、めちゃくちゃ混んでいるのにワンオペだった。注文してから30分後にラーメンが出てきた。中途半端な冷房が店内を中途半端な温度にしている。むしろ空気をかき乱している。店が熱いから、熱いラーメンを食べるのに時間がかかる。味噌ということもあって、味が濃かった。チューブから出したばっかりの絵の具みたいなスープだった。食べるのに20分かかった。セットのチャーシュー丼を含めると30分かかった。ラーメン屋に1時間取られた。この店を選んだ俺が悪い。荷物を取りに作業場に戻る。すごく眠たかった。いつも昼には炭水化物を取らない。体のペースを睡魔に奪われてしまうから。好き放題された。睡魔に好き放題された。足が勝手にダブルベットの方へ動き出す。ふかふかのダブルベットが罠のように設置されていた。横になり、目を閉じる。俺がなにか別のことをするはずだった時間はベットの底に沈んでいった。目が覚めたら真っ暗になっていた。5時間が経過していた。クーラーがあるのにつけていなかったせいか、眠る前よりも疲れていた。熱くて、帰りに買うはずのなかったガリガリ君梨味を買う。今日俺の手に渡ることのなかったガリガリ君梨味。俺の手にファンタジーが乗っている。ファンタジーという名のガリガリ君梨味が乗っている。夏になると一度は手に取る時が来るが、まさか今日だとは思いもしなかった。今日でもいいが。通勤ラッシュと被った上に、電車の遅延が発生していたため、帰りの電車で本は読めなかった。最寄り駅に着き、そこから自転車を無心で飛ばした。家に着く。あたりに風はない。帰りたくない、帰りたくない、なまぬるい我がハイムが待っている。サラリーマンも今頃家に着く頃だろう。しかし彼らの中で、世間から芽を出そうと、自らの存在をSNSで主張する連中はここから寝るまで仕事以外の作業に取り掛かる。俺は自分の本業(といってもほとんど収入は0に近い)に支障が出るから、本業の前に仕事は入れたくないと思ってた。しかし、彼らは、少なくとも俺の目が届く範囲まで顔を出しているインターネットの活躍家さんたちは、サブ仕事の後の時間で自分を趣味の時間を作り、それを起点に大勢することがある。俺は言い訳ができない。生活費を稼ぐ必要があるから、自分のやりたいことにかける時間が損なわれているとかもう言えない。世間に認知されているやつは合間合間の時間を縫って必死に、あるいは軽やかにステップを踏むように、どちらにせよ、ちゃんと息継ぎをしながら海を渡っている。自分の存在を多くの人に知ってもらうために。誰にも発見されてない奴は自分に言い訳をしているだけだ。なんかいたなあじゃなくて絶対的にここにいると示さなければならないと思っている人は言い訳をしてはいけない。未確認生物は自分の存在を知られたいのか知られたくないのかどっちなんだ。隠すなら隠し通せ。明らかにしたいなら努力をしろ。言い訳はできない。知られたいのなら。この俺の気持ちは承認欲求なのか?否。テロリストは承認欲求のためにあんな目立ち方をしているのか。否。テロリストのコバンザメみたいな連中はそうかもしれない。しかし、テロリストには信念がある。それが正しいか、間違っているかは別として、俺はテロリストのやり方に賛同する。信念のために多くの人に知られる必要がある。過激なことを言っているつもりはない。興奮しながら書いているわけでもない。フラットな視点で、冷静に考えて、客観的に捉えて、この結論に達している。内容が硬くなってしまったので最後に心がひんやりするような夏にぴったりかつタイムリーな架空恐怖体験を発表したいと思う。

身内とか親族しか呼べないはずの関係者席に広末涼子が座っている。

小さい頃からお金をもらうことが好きでした