コラ!理性を働かせずに言葉を使っている自分

人の言葉を真似するオウムはなにも考えていない。俺にもそんな、理性を働かせずに言葉を使っているときが頻繁にあります。自分を卑下した発言をしたり、そういう文章を書いているときです。ただ、言葉が使えるだけの動物になっていて、頭をまったく使っていません。うじうじした考え方が脳に染み付いて、恥ずかしながらその思考回路が非常に発達してしまいました。なんというか発育の良さが悪目立ちするような感じなんですかね。「間違ってるし、気持ち悪い」と今誰かに批判を浴びせられた気がします。個人的なイメージを申し上げると、脳の中にはたくさんの宇宙ステーションがあり、思考を乗せたロケットはそのどれかに向かって突き進んでいるという感じです。しかし、発射されてから結構早い段階で巨大なワープホールに飲み込まれて、気づいたらロケットはいつも同じ宇宙ステーションにドッキングしているんです。たくさんのロケットがやってくる宇宙ステーションはうまく対応できるようにどんどん改良されていきます。その一方、ほったらかしにされている宇宙ステーションは結合部分が金属疲労でよれよれになっていくんです。するとですね、その宇宙ステーションはたまたまワープゲートを回避してやってきたロケットともうまく繋がれず、運ばれてきた思考が純度100%の状態で宇宙ステーションの中に送りこまれないんですよ。そうこうしている間に、ワープゲートにひいきされている宇宙ステーションはどんどん拡張されていき、脳内で幅を利かせていきます。左脳も予期しなかったその存在に脳内の秩序が乱されます。そして、ちょっとした脳内のエラーとして、起こることのなかったビックバンが発生するわけです。そういうのって別の人からしたら最初はワクワクすると思うんですけど、何回か見ていると、これヤバいかもな、こんなわけわからんビックバンに巻き込まれたらたまったもんじゃないぞと思って、結局みんな安全圏に戻るんですよ。別に俺はそれでいいと思っているんですけど、なんでしょう、自分の中での基準が甘かったと言いますか、良いビックバンと悪いビックバンがあって、みんなが見たいのは良い方なんですよね。巻き込まれてもいいビックバンと言いますか。俺が生み出しているのは良いと悪いが重ね合わせられたビックバンで、玄人の物理学者だけが興味を持ってくれるんですけど、何回かビックバンに巻き込まれていくうちに「あれ?これ良い時より悪い時の方が起こる確率高くね?」となんらかの心理的バイアスで勘違いをして「やべぇやべぇ!逃げろ!」って俺から避難するんですよ。このどっちに転がるかわからない量子力学的なビックバンはギャンブル的要素が強いので、リスキーなことをしたいタイプは興味を持ってくれるんですけど、結局人間の本能は安全第一をモットーにしてますから、ワクワクよりヒヤヒヤを感じる頻度が多くなったら、俺の前からいなくなってしまうんですよね。だから俺は自分のビックバンを少しだけ理性で操って良いビックバンになるようにコントロールしたい。せっかくリスクをとってくれたんだから良い想いをさせてあげたいじゃないですか。俺は興味本位でパチンコ屋に来た若者を勝たせてあげたいパチンコ台なんです。あと何回勝ちが続けば、俺の前にずっと座ってくれますか?

小さい頃からお金をもらうことが好きでした