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マネージャーが1on1研修で陥るトラップ

コーチとしてパーソナルコーチングのセッションをすることだけでなく
企業の中で1on1の文化を醸成するための1on1をする側のための研修を実施することがあります。

最近ではヤフー、楽天、その他多数の企業が #1on1 を導入していて比較的話題になっていることもあり、導入企業の数は増えています。

1on1する文化というのは、比較的多くの企業が導入している感覚はあるのですが、重要なのは、上司と部下が1対1で面談を習慣的にしているということではありません!!

上司と部下というランクを超えてフラットに本音を話せる空間を作れるかどうかが鍵であって、つまりコーチングでコーチが行っている #傾聴 のトレーニングするわけです。そこをセットアップなくして、実践しても意味がないんです。(つまりは #聴き方 に意識がいっていることが重要)
むしろ、この部分ができていずに、形だけ1on1をやることは百害あって一利なし状態wwwなのでお気をつけあれ。

まずはどうやって #傾聴 を学ぶのかということをお伝えする前に、
日常の会話(日常の上司部下の会話)と
1on1での会話(傾聴に意識を向けた会話)とは
何か違うのかということを理解する必要があります。

”日常の会話”というのは
・相手の問題を解決してあげるべく”アドバイス”をしている
・相手の話に共感を示すために、”自分の話”をしている
・自分の好奇心を満たすために、”自分に聴きたい質問”をしている
ということをほぼ無自覚にやっています。
それがダメだということではないのですが、”傾聴”はしていないのです。
”傾聴に意識を向けた会話”というのは
・相手の問題解決はしない。つまりアドバイスはしない
(相手に答えがあるとして、問いかけをします)
・相手に共感は示し認知はするが、自分の話はしない
(今は相手の話を聴く時間ということを意識する)
・自分のために質問するのではなく、相手の話したそうなこと、エネルギーの向いていることに焦点を当てて質問する

これって、さらっと書いていますが、今までマネジメントをしている上司の立場からする”真逆”のことをしてみよう!と言っているのです。
これすごく大変なことなんですよ。
#北風と太陽 」のイソップ物語に例えるならば、今までの北風マネジメントから、太陽マネジメントに切り替えられるか!?というようなものです。

いつも部下に頼られて、日常からよくコミュニケーションしているよ〜
という上司の方ほど、トラップがあります。

”はい、了解です。だいたいわかりました。
でもどうしてもここは!って指導をしなきゃいけないところ、間違ったこと言っちゃっている時には、アドバイスしてもいいんですよね?

”どうしても、自分と近い境遇だと、うんうん!と共感するあまり自分の話しをしちゃう時があります。これって本当にダメなんでしょうか?盛り上がるので必要な感じもするんですが。”

こんな質問は必ず頂きます。
そうそう、すごくありがちです。

ですがこれしちゃうと、
いつもの会話と何も変わらくないですか?
(いつもデフォルトでやってますよね)
そうするといつもとは違う時間である、
1on1をする意味は特になくなります。(やる意味ないよね?ってことです)

部下に対する「評価判断」であり「アドバイス」
よかれと思って話す「自分自身のケース」の経験談。

1on1の目的は基本的にはメンバーの主体性を育み
自らのキャリア意識・成長促進を促すために行う場合がほとんどなのですが
これをやると「 #従来型のマネジメント 」と同じなのです。

今までのやり方が悪いわけではなくて、ダメなわけではなくて、
でもその結果「個人が考えない」「主体性が発揮されない」
ということが起こっているのであれば、おそらく会社側として、1on1を導入する背景としては、何かを変える必要があるという強い経営判断があるからなのです。

メンバー自体を変えさせるのではなく、マネージャー自身がいつもと違うやり方にトライする、というところにシフトしなければならないということなのです。

マネージャー陣が1on1にトライする時に一番難しい部分はここです。
ほとんどのマネージャーがそこに無自覚、むしろ良かれと思って部下に対してコミュニケーションしています。
(母親が子どもに対してしているコミュニケーションも同じです)

え、、!?私のこと??

と思った方は、、、
いきなり”聴き上手”になる魔法の手はありませんので
傾聴のトレーニングしていきましょう。
ご依頼お待ちしてます。

大丈夫、そんな思いで葛藤しているマネジメント層の方は多くいらっしゃいます。小手先でできるようになるものではありませんがみんなで探求したいですね。

最近そんな方と「現代におけるマネジメントとは?」という問いに対して共に考える機会が多いです。
こんな記事も。考えさせられますね。







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