娘が１歳になった。１歳って、100歳ぐらいめでたい感じがする。

　表情もますます豊かになり、気持ちの表現の仕方も増えて、まだ話せないのに会話できているような気分になる。目が合うとすぐに笑ってくれて、フフッ、ヒヒッ、ニヤリ、ギャハハッなど、笑い方もバラエティ豊か。笑いのハードルは低めで、引き笑いが強め。

　「ヨイショ」の次は「エーット」と言うようになった。私の口癖ばかり習得していく。私が無意識に「えーっと...」と口にすると、娘がすかさず「エーット、エーット」と真似する。なんでも私の真似をするようになるだろうから、言動には気をつけなくては。

　1歳になる数日前からは「ないない、だあ！(いないいない、ばあ)」と言うようになった。チャイルドシートから「ないない〜だあ！」と顔を出したり、両手で耳を押さえてから(隠れてるつもり)、「だあ！」で手を広げたり、着ている服で顔を隠したり。「いないいないだあ、して」と言うと、いろんなバージョンでやってくれる。

　私が言うことをかなり分かっているようで、「ここに入れて」と言ってゴミ箱を差し出すと、持っているゴミを入れてくれたり、「ちょうだい」と言うと持っているおもちゃを渡してくれたり。ただし渡したくない場合は、少し私の手にタッチするだけで、そっぽを向いて二ヒヒと笑う。

　バス移動が多いけど、最近は大人しく抱っこのまま乗ってくれなくなった。降車ボタンに気づいたようで、すぐに押したがるし、座席に立ちたがる。たまに娘の相手になってくれる人がいると本当にありがたい。子供が産まれてから、他人に話しかけられることが増えたし、ちょっとした他人の優しさに助けられてばかりだ。

　娘が1歳になる直前、夫が遅い夏休みを取ることになったので、近場の温泉へ行った。初めての家族旅行！　日本海に沈む夕日を見ながら、３人で温泉に入った。娘は初めての大きなお風呂に泣いていた。

　娘が寝たあと、夫とふたりでゆっくり晩御飯を食べた。旅館が用意してくれたケーキを食べながら、１年を振り返る。夫は、「子供なんて勝手に寝て勝手に食べてるもんだと思ってた。子育てがこんなに大変だったとは」と言って、普段子育てしている私を労っていた。それから、子供を守るためなら自分の命も厭わないという親の気持ちが初めて分かった、とも言っていた。この１年、娘の成長はもちろん、夫が父親になっていく様子も見ていて面白かった。娘も夫も私も、大きなケガや病気もなく無事に元気に１年を過ごせてよかった。

　iPhoneが教えてくれる"１年前の今日"に、新生児の写真がたくさん出てくる。真っ赤な顔で一生懸命泣いている小さな赤ちゃん。３か月ぐらいまでは、よく泣く子だなと思っていたけど、今では泣くより笑う時間のほうがずっと多い毎日を過ごしている。これからの人生もそうでありますように。

１歳、おめでとう！


▷その他いろいろ

・なんでも"どうぞ"して渡してくれる
・"ごちそうさまする？"と聞くと、手を合わせてごちそうさまができる
・頭突きで私の足にぶつかってきて、「アイダッ」と言う
・物が落ちたり、大きな音が鳴ると「アッ！」と言って私の顔を見る
・ソファやベッドに登ったり降りたりできるようになった
・昼寝は12時半ごろから１時間半
・ボール遊びが好き
・ベビーカーに乗せるとすぐに怒って、後ろを振り返りながら泣く。スリングで抱っこして空っぽのベビーカーを押している...