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【uxlab log】今年も24時間ハッカソンにチャレンジしました

こんにちは。うさです🐰現在とあるデザインの大学に通っています。今回は私が所属する研究室uxlabの活動についてご紹介します。

uxlabでは毎年この時期に24時間疑似ハッカソン(以降ハッカソン)という24時間で面白いアイデアを考えて形にするイベントが開催されます。
通常のハッカソンではエンジニアやプランナー、デザイナーなど様々な役職の人たちと共に開発しますが、今回はデザイナーのみの構成となっているため「疑似ハッカソン」になります。

これまではその内容を外部に公開することはありませんでしたが、この活動を研究室内でとどめておくのは勿体無いと思いnoteを執筆いたしました。

本記事では気になるハッカソンでの制作プロセスや、最上学年としてどのようにハッカソンに向き合ったのかを読者の皆さんにお伝えします。
デザイナー志望の学生さんや、チームでものづくりをすることに興味のある方の参考になれば嬉しいです。

こちらに記述しておりますのはあくまでも私個人の考え・感想です。本文に登場する方々には事前に記事掲載の許可をいただいております。御理解のほどよろしくお願いいたします。

24時間ハッカソンの概要

今年はuxlabのメンバーである四年生5名に加え、三年生5名と二年生1名が有志で参加をしてくれました。uxlabの担当教授(以降教授)を含め、計13名でハッカソンを走り切りました🏃💨

スケジュール

ハッカソンのスケジュールは以下の通りです。今年は学校での開催となり、二日間を跨いで行われました。

教授が作ってくれたスケジュール表

Day1 - 全体ワーク

ここからは各ワークごとの内容をかいつまんで記述していきます。

テーマ発表と事例理解

教授より今回のテーマが発表されます。今年は「ヘルスケア」でした。
まずは参加者全員でヘルスケアに関連するサービスの事例を知り、テーマへの理解を深めます。

アイデア発散

続いてはテーマを自分ごと化して消化できるようアイデアワークを行います。ヘルスケアに関する12個の質問にそれぞれ回答をしていき、シートを付箋でうめていきます。共感できる内容にはハート💖やグットアイコン👍でリアクションを行い、シートを盛り上げていきました。

アイデアワークの様子1
アイデアワークの様子2

アイデア収束

ここからは少し頭を使ったワークになります。Crazy8'sならぬCrazy 12’sを行いました。発散させたアイデアを参考に、短時間で具体的なサービスや施策をひたすらメモしていきます。

Crazy8'sとは?
クレイジー8(Crazy8's)とは、デザインスプリントやデザインプロセスにおいて、ユーザーニーズや課題を抽出・定義したあとのアイディエーションフェーズで取り入れられる手法です。 ユーザーの課題や欲求を解決した先の理想の状態と、それを実現するアイデアを創出するためにチームメンバーで実施します。

goodpatchブログより引用

チームビルディング

アイデア収束にて参加者がそれぞれ考えた施策を、全体で共有し「楽しそう」「面白そう」「ナイスアイデア」と思ったものに投票をしていきます。票数が多かったものの中から、チームビルディングのための土台となる施策を決定します。今回は学年と人数を考慮し、4チームで行いたいため、施策を四つに絞りました。

選ばれた四つの施策の中から、参加者が自分が取り組みたいものを各々選んでチームが決定します。今回私が選んだのは「スマホの内カメラを使った、長時間利用を減らすための施策」でした。以降は完全にチームでの自由活動になります。

Day1 - ハッカソン前半

私は二年生と三年生とチームを組みました。初対面で緊張しつつも、まずは今後のスケジュールをメンバー3人で考えることにしました。

モチベーションを共有した

デザインの基礎を学び終えたばかりの二年生と、これから専門分野を学んでいく三年生。雑談を交えながら、まずはこのハッカソンでやってみたいことや期待していることなどを聞き、それぞれが思い描くハッカソンのイメージを知りました。
「できることはどんどん取り組みたい!」「UIに挑戦してみたいかも」「力になれるか不安だ」「どうなるか予想ができない…」などポジティブな意見もあれば、ぼんやりと不安もあることがわかりました。

そこで、チームメンバー全員が企画に参加できる環境を作り、メンバーがグループワークから置いてきぼりにならないようにしました。FigJamを利用して、考えてくれたことやひらめきを言葉だけでなく付箋にメモしてもらい、積極的に手を動かしながら企画の設定や制作をしました。話し合いが進むにつれて、お互いに考えていることや話した内容をFigJam上で自然に共有するようになっていき、議論の理解と整理がしやすくなりました。

FigJamでの作業の様子1

企画決め

最初に選んだ施策の具体的な内容は以下の通りです。

【スマホ目線カメラ】
・スマホを長時間見ることと、ブルーライトを浴びることが健康に良くない
・制限時間を設けることで時間になると勝手に内カメラが起動し、気の抜けた自分の顔がスマホの画面に映し出される

上記についてどのように進めていこうか考えた結果、二つの軸を持って進めることにしました。

  1. 今ある施策を深める

  2. 別の施策がないか探る

二つの軸を用意した理由は、現段階では施策のゴールがはっきりと決まっていなかったため、アイデアをもう少し発散することで、万が一今の施策に行き詰まってしまっても、すぐに別のアイデアに乗り換えられるようにしたかったからです。

そこで、以下2点を行いました。

  • 自分の顔が画面に映し出された時のユーザーの心理状態を深掘りする

  • スマホの長時間利用による健康問題を挙げる

それによって「自分の理想の顔に近づける」「スマホ首を治す」「姿勢矯正する」など、最初の施策からさまざまなゴールを設定することができました。

話し合いの結果、以下2点の施策が出てきました。

  • 写真で撮られた時の自分の顔が素敵であるための施策(顔の筋トレや笑顔トレーニング)

  • スマホ首であることを自覚し正そうとする習慣づけを行う施策

このタイミングで、uxlabのOB・OGの方々がメンターとしてオンラインで参加してくださいました。そこで施策の方向性について相談しました。「ソーシャルハッピーかどうか」「そのプロダクトの必要性を裏付けてくれるような存在意義があるか」というアドバイスを受けて、スマホ首についての施策を進めることにしました。

FigJamでの作業の様子2

メンバー間の距離を縮めた

ワーク中、対面で話し合いをしていたのですが、対面よりも横並びの方が心理的な壁が低くなるということを、以前参加したインターンシップで学びました。そこで思い切って二人の間に入れてもらいました。お互いの画面を見ながら、進捗の確認や作業のアドバイスが必要な時にすぐにできたので良かったなと思いました。メンバーも「対面だった時よりも話し合いがスムーズにいった気がする」と言ってくれました。

企画決めでは、些細な疑問点や「ぶっちゃけこの機能いる?」などなど、気になったことや思いついたことを学年関係なく話し合うことができ、おかげで方向性の見直しや、施策の目的の確認を行うきっかけを得られました。

コンセプト決め

OB・OGの方々からのアドバイスのおかげで、初期の案「スマホの内カメラを使った、長時間利用を減らすための施策」を「スマホ首を正す施策」と組み合わせることにしました。チームで企画決めをした段階で、施策の目的や、関連する健康的課題を洗い出していたので、施策をより面白いものにするべくコンセプトを考えました。施策のメイン機能から連想されるワードを書き出した結果、週刊誌をテーマにすることに決まりました。

週刊誌コンセプトの設定理由

施策の土台がしっかりと立てられているので、施策をより現実的なものにするべくアクセシビリティの観点や、対象ユーザーの行動に合わせた画面構成を考えました。また、三年生からの提案でスマホ首への警鐘だけでなく、ストレッチを促せる機能を追加し、健康習慣につながる施策内容にしました。

制作についてはメンバーが「資料作ります!」「UI挑戦します!」と言ってくれたため、私はふたりの後押しをするべく参考資料や、必要な素材などを用意することにしました。

Day2 - ハッカソン後半

いざ制作

どのデザインツールで制作するのがベストか迷いましたが、今後使う機会が増えそうなfigmaに決めました。メンバーは初めてfigmaを使うとのことだったので、最初の15分程、figmaを一緒に操作をして機能の説明をしました。
メンバーはIllustratorやXD、PowerPointの経験があったので、すぐにfigmaも扱えるようになっていました。さすが!

メンバーの様子を見ながら、二年生へのフォローを中心に資料作りのサポートをしました。フォローと言っても情報の載せる順番や構成をほんのりアドバイスする程度で、大枠は二年生自身でどんどん資料を完成させていました。三年生も自分で週刊誌の資料をかき集め、サクサクと画面制作を進めており、困った時に軽く手助けするくらいの感じでした。(ふたりともすごい…)

二年生のメンバーが作成してくれた発表資料
三年生のメンバーが作成してくれた画面

プレゼン練習

今回の施策はインパクトが大事だったので、施策のコンセプトを最初に登場させ、聞き手の興味を引くような発表構成を目指しました。

成果発表

いよいよ成果発表の時間です。参加者やOB・OGの方々の前で10分間のプレゼンを行いました。「週刊誌っぽくまとめるアイデアがよかった」「週刊誌のビジュアル(UI)が面白い」「時間設定部分をもう少し大まかにしても良いかも」「アプリだとアクセシビリティ的な制約があるのでキャンペーンにするとインパクトが強くなりそう!」などなど、今の施策がさらに良くなるようなアドバイスをいただけました。

振り返り

チーム内で振り返りを行いました。「最初は不安だったけれどコンセプトが決まってからすごくスムーズに進んでよかった」「アイデアを固めるのが大変だった」「UIが上手く作れた」「時間配分に気をつけたい」などチームとして、個人として素直な感想を知ることができました。

そして、二年生と三年生がそれぞれ作成してくれた資料内容やUIのビジュアルも好評で、参加者やOB・OGの方々から嬉しいフィードバックをいただきました。メンバーにはぜひ今回制作したものを自分たちの成果物として自信を持って持ち帰ってほしいです✨

終わりに

私もこのハッカソンには過去に2回参加したことがあり、当時先輩に導いてもらいながら取り組みました。今年自分が先輩の立場になってみて、改めてOB・OGの方々の当時のマネジメント力の高さを実感しました。
「最上学年として私が担う役割とは何か」と考えながら参加した結果、「チームメンバー全員が活躍できる機会を作ること」を意識して取り組みました。

最終的に企画やコンセプトなど、全員で意思決定するところは私がリードし、発表資料やプロトタイプの作成はそれぞれ二年生と三年生がメインで携わりました。振り返りにて、メンバーそれぞれが達成感や満足感を得られ、サービスデザインに興味を持ってくれたことが分かり、安心しました😌

このハッカソンがメンバーにとって自分のできることの幅を広げるきっかけになり、自分の得意を発見する場になったら良いなと思います。

今回、緊張と不安の中、メンバーやOG・OBの方々のおかげで無事走り切ることが出来ました。本当にありがとうございます。来年はおそらくOGとしてメンター側の立場になるかと思いますが、今からとても楽しみです✨お疲れ様でした!

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