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価値を創れる問題解決上手がやっていること

今日も誰より価値ある1日を。

こんにちは、大鹿です。
今日もnoteを開いてくださって感謝です。

私にとって長い間、謎だった2つの言葉があります。

「問題」と「課題」

似て非なるもの。
同じ意味だったらわざわざ区別する必要がない言葉。

もしかしたらあなたも、問題と課題の違いについてモヤモヤを感じている1人かもしれませんね。

今日はこの2つについて考察していきたいと思います。問題解決上手になるヒントを散りばめました。


先に結論

問題と課題の違いについて、今の私なりの答えを言います。

  • 問題:解決すべき良くないこと

  • 課題:問題を解決するためにやるべきこと

このネタ元は、『ビジネスコーチング大全』(日本経済新聞出版)という本にありました。同書では「現象」という言葉も含めて説明されています。

現象:感覚の働きによって知ることができる、一切の出来事/いまいるA地点について目に見えること。問題は現象の一部/例)「売上が伸びている」「売上が減少している」など
問題:解決すべきめんどうな事柄/いまいるA地点はなんらかの問題を抱えている/例)売上が思うように上がらない
課題:解決を求められている問題/目的地であるB地点にたどり着くために「やること」または「やるべきこと」/例)売上拡大のための戦略の作成、エンゲージメントの改善など

『ビジネスコーチング大全』(日本経済新聞出版)

さまざまな現象のなかに良いことも悪いこともあって、
ことビジネスにおいては悪いこと(問題)は解決しなければならない。
解決するためにやるべきことが課題、というわけ。

結構しっくりくるのではないでしょうか? いかが?

で。問題思考から課題思考にスイッチが切り替われば、人は問題解決力がグンと上がると考えています。

理由は、問題→解決すべき課題は? という思考変換が速やかに行われるようになるから。

他者の問題を解決できることはすなわち、このnoteのテーマである「価値がある」「価値が高い」ことに他なりません。

ほんの少し、言葉の定義を正しくセットし直すだけで、あなたの価値はこれまで以上にきらめきを見せます。

有効面談件数がただ増えない

私は元・営業マンの端くれです。問題と課題がブレンドされる場面に何度も立ち会ってきました。

上司が若手の部下に向かってしつこくこう言っていました。

上司「お前の課題はさ、ろくに商談に行かないことなんだよ。なんで行けないんだよ。基本だろ? 苦手意識があるなら営業なんてやるんじゃねえよ。(この得意先の)売上どんどん下がってるぞ」

部下「はい、、すいません」

この繰り返し。上司が何度指導しても、ここから一歩も先に進みません。

同僚の姿勢にも、もちろん問題はあります。ただ、このやり取りが聞こえてくるたび、私を含め周囲は気の毒に感じていました。

「あ~、またかよ。かわいそう」と。

上司にも部下を預かるものとして責任はあります。

上司と部下間に起きている現象を並べると、

  • 部下の有効面談件数が増えない

  • 部下がアポイントや商談に苦手意識を持っている

  • 得意先の売上が下がっている

  • 契約を切られるかもしれない

  • 上司は営業会議でさらに上司から詰められる

このうち特にマズい問題は

得意先の売上が下がっていること

これは上司にも部下にも、誰の目にも明らかでしょう。問題は(そうまさに問題は)、課題に転換せずに指導が堂々巡りを繰り返していることです。

書き出せばそう難しいことではありません。

課題は、

部下が営業活動に対して抱えている苦手意識を解消すること

なんでこんなことが分からないの? とあなたは思ったかもしれません。しかし悲しきかな、問題の渦中にいると人間、本質が見えなくなってしまうのです。

日本人が苦手な思考回路?

周囲の人間と自分を見比べたとき、「あぁ、なんて自分はダメなんだ」と自らを卑下することはあっても、

「じゃあ自分はどうすればいいのか?」

という課題はなかなか考えられない。

特に、課題変換のクセがない限りは。日本人が苦手な思考回路なのかなぁ。

となれば、地道に習慣を身に着けるしかありません、ね。パソコンに付箋でも貼っておいて、次の言葉を嫌でも目に付くようにする。

問題を「問い」化せよ

まだややこしいこと言い出しなあコイツ…と思われたかも(苦笑)。でも考え方そのものは決して難しくはないです。

要するに目の前の問題を「疑問形に変えよ」ということです。

問題:得意先の売上が上がらない
問い:得意先の売上を上げるためにどうすればいいのか?

もっと核心的な問題:部下が営業に苦手意識を持っている
問い:部下が持っている営業活動への苦手意識はどうすれば解消できるのか?

なるべく“軽くて”“ポジティブな”言葉に変換してしまうのがコツだと考えています。

たとえば、

得意先の売上を上げるためにどうすればいいのか?
→お得意先に我が社を好きになってもらうにはどうすればいいのか?

部下が営業に苦手意識を持っている
→部下が営業を好きになるにはどうすればいいのか?

問題を問いに変えた瞬間、議論が良い方向に活性化します。

もし売上が上がらないのが特定のお得意先だけでなく会社全体の問題だったら、ポジティブな議論が巻き起こります。

逆に、営業会議で「売上が上がらない」というアプローチで議題を挙げたとしても、実際問題参加者は「・・・」と押し黙るだけでしょう(汗)。

最初からメッセージを変えてしまいましょう。疑問形に。参加者みんなに文字通り投げかける形で。

これは1人会議をするときも有効です!

問題解決上手

と。繰り返しますが言うは易しだけれど、これまで頭の中にこびりついた習慣をガラリと変えるのはなかなかにムズカシイ。

そんなときは、前回の記事『聞くことは価値を創ることである』でも書いたこの言葉を思い出してみてください。

「分かったつもりは二流」

ちょっと手厳しい言葉かもしれませんが。

相手のことを「理解した」と完了指示を出したとたん、掴みかけていた問題解決のヒント(本当の価値)が手から離れていきます。スルスルっと。

自分に自分の問題を問うときも同じです。

問題解決上手がやっているのは、こんなささいなことだと思います。

今日はこの辺で筆を止めておきます。


<今日の大切な概念化>

  1. 問題:解決すべき良くないこと

  2. 課題:問題を解決するためにやるべきこと

  3. 問題を「問い」化せよ


<関連リンクリスト>
最初に読むのはこの記事「価値という言葉を言語化できる?」
価値創造マガジン『付加価値の魔導書』
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