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都内のベローチェ

予定まで時間があったので新宿のベローチェで時間を潰していた。隣に座った老夫婦30分くらいおしゃべりしていた。注文したアイスコーヒーは氷が溶け切って透き通っていた。そこに娘さんのような女性がお待たせ!と店に入ってきた。席は正面同士の2席しかなかった。私を見るやいなや、「すみません、この椅子使わせてもらってもいいですか?」とても申し訳なさそうに尋ねてきたので、精一杯快諾した。その30秒後にじゃあそろそろ出ようかとお父さんが言い出し、ええ今来たばっかりなのに!と慌てる娘さん。せっかく座れたのだからカフェラテの一杯くらい飲みたかっただろう。「すみません。やっぱりこの椅子返しますね」とても申し訳なさそうだったので、精一杯快諾した。そして3人は店から出ていった。

席を探していた30代くらいの男性がすぐにその席に座った。W髭兄さんたち、見た目は少しいかつかったので、どんな話始めるのか気になった。きっと資産運用とか仕事の話かと思った。「このプリン美味しいね、期間限定なのかな、俺は硬めなのがスキ」10分くらい本を読んでいるフリをして耳をそばだてていたのだが、プリンの話しかしてなかった。人を見た目で判断した自分が愚かだった。平和な日常は今日もどこかに存在している。

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