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作曲のきっかけ、その1.

元々は私は作曲には興味はありませんでした。偉そうに聞こえますが、
平たく言うと自分には出来ない物。音楽をやっていても舞踏が出来ないのと同じような感覚ででした。
それでもマドリード王立音楽院の和声ではない課題で何故か作曲の課題が出たのでいやいや作ってみましたが(ピアノとギターの曲です)勿論大したこともなく、先生の評価も合格最低点で終わりました。
大体、歴史的に見えても偉大な先人たちがひしめく中で、和声も苦手な(そのころは)私が何を出来るのだと思っていたのです。
この考え方に転機が訪れるのは大学のクラブ指導でした。

四半世紀前のことですから、ネットもデーターもなく合奏団の為にクラシックの曲はコツコツ手書きで編曲をしてたのですが、やはり若者がやりたい曲は多様でジャズやポップスで、譜面も無いので仕方が無く耳コピーしてました。(耳コピーは、昔から大好きで好きな曲を見つけて譜面が出ていないと全部取って勝手に弾いていました)丁度カラオケのデジタル入力のアルバイトもしていて、少しずつ慣れてきた頃でしょうか。
ジャズのアルトサックスのアドリブを仕方が無く取っていましたが、出来上がってギターで弾くと変ですしかっこ悪いのです。

勿論そのころの私はアドリブも出来ませんし、どうしようか迷っていた時に
その音楽を鳴らしてギターをつま弾いていたら、少し形になって来たのです。急に興味がわいた私はその手の本を買ってきて「お~!ブルースはマイナーペンタ1発で弾けるんだ」「ブルーノートって入れるとジャズっぽくなるんだ」などと感心してました。そのうちに間に入っているおかずは全部自分で組んでしまおう!となり、クラシックの音楽もその手のおかずはその時代形式で自分で入れよう!となったのです。

でも、勿論バッハやベートーベンなど素晴らしい音楽は変な音を入れると簡単に壊れてしまうので、クラシックは古典のギター音楽(完成度が高いソルを除いて)で色々と声部を新しく作ることが出来るようになってきました。
そこで、一つ分かった事はギター音楽は音域も鳴らせる和音もいろいろな制約が多く、独奏曲は特に癖がある作曲のジャンルなのだ。と気が付きました。それなら、気に入ったメロディにハーモナイズして好きに書いて、(そのままでは弾けないので)いつものようにそれをギター独奏用に編曲すればよいのだ!となりました。後は二重奏を書いてくださいと言われれば先ほどの声部を新しく書き足していき(慣れるとどんどんおかずが聴こえてくるので)その後で切り返しや二重奏のバランスを取っていくとそれなりに出来るようになりました。出来上がった後でもリハーモナイズしたり、装飾音符を入れたりして完成度を高めようと努力しました。

しかし、ここで壁にぶつかります。曲としてのまとまりが無いのです。
ここでやっと、猛烈に作曲の勉強したくなりました。

続く




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