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文学フリマ東京に参加してきた

11月22日、私は婦人体温計を口に咥え普通の体温計を脇に挟み手首で測るタイプの血圧計をつけ、自分の体調を計っていた。ここ一週間か二週間インフルエンザでもないのに38℃の熱が続いていた。風邪のときによく出されるラインナップの薬を処方され飲んでいたのに全く下がらないのである。確実に自律神経がやられている。この野郎。

腹立たしい事にこんな大事な時期に自律神経が反乱を起こしたため100頁になる予定だった本は80頁しか書けなかった。不完全燃焼で消化不良もいいとこだが、事前予約を受け付けてしまっていたし文学フリマに参加申し込みしてしまっていたのでとりあえず出すしかない。そういうワケで本のタイトルには(仮)がついている。

さて11月24日文学フリマ東京開催日。朝熱を測ると37.2℃。うん。まあいいだろう。微熱だし体は動くし。
せっかくなので朝の会場設営ボランティアに参加したかったが開場まで電車で一時間かかり早起きは無理なので諦めた。

こういった本を売るイベントは人生で二回目だ。前回は同じ11月24日、昨年の赤ブーさんのイベントへ出た。おかげで机に敷く布とかポスタースタンドとか揃っていたし手際もわかっていたのでサクッと設営完了。

出す本は評論?哲学?思想?どのジャンルかわからない魂についての考察本。正直売れるかどうか結構心配していた。二次創作のイベントと違って購入層が全く読めないし果たしてこういったことに興味がある人が私を見つけてくれるだろうか。そしてその人に刺さるだろうか。11時に開場し17時に閉場する間に果たして何人来てくれるのか。何人私を見つけてくれるのか。

二次創作にしろこの考察本にしろ完全なる私の自己満足なので、売れて欲しい!!という強い思いはない。ただもし趣味が合う人がいたら読んでみて欲しいな。そんな心算でイベントに参加しているので、まあ売れなかったら売れなかったで……うん……まあしゃあないな、と割り切れると思う。

ところがどっこい売れた。

最初に来てくれたのは女性だった。見本誌も見ずに一部下さい、と声を掛けられたので、おそらくフォロワーさんかな?と私は内心推理しつつ本を手渡した。

女性で来てくださった方々は、見本誌を見ずに購入されたので、おそらくツイッターかnoteを見てくださった方だろうと思う。

考察本だし別に男性向けとか女性向けとか考えていなくて、でも私のツイッターのフォロワーさんが来て下さるとしたら女性が多いだろうと思っていたのだがそんなことはなく、男性がかなり購入して下さった。

今哲学を専攻していてまさにこの本に書かれていることを勉強しているんです、とか、ツイッターの文フリタグで見かけました、とか。

とある男性は「何故(仮)なんですか?」と尋ねてきた。正直に、体調を崩して全力で書けなかったんです、と答えると、「じゃあ買ったら応援になりますね」と購入して下さった。

とある男性はしばらく見本誌を読んだ後「魂が何かわかりましたか?」と尋ねてきた。いいえわかりませんでした、と正直に答えると、「ですよねwww」と笑いながら購入して下さった。

とある男性は「神道がある!」と声を上げてくださった。「どうやって調べられたんですか?」と尋ねられたので昔の本ですが神道について研究された本を手に入れたんです、と答えた。

哲学オンリーなら文系っぽいが量子論などの話も入っているため、理系向きの内容なのかもしれない。私自身は一応文系で学校を卒業しているが理系科目の方が得意である。だから多分この本の内容は文系でも理系でもありどちらでもない……のかな?

そんな感じで購入者の7割ほどは男性で、哲学の話をしたそうな方もいたので感想フォームに感想が送られてこないか期待している。

文学フリマ、赤ブーのイベントと違って和やかだった。二次創作は殺気に満ちている。けれど文学フリマは熱気に満ちていた。リアルに暑かったし。

懇親会は申し込んでいなかったのだが空きが出たとのことでせっかくだし、と申し込んだ。まあ帰って晩御飯作るの面倒だしという打算的な理由で、さほど人付き合いが得意ではないのでまあ適当な隅っこに陣取ってもさもさご飯を食べていよう、と思っていた。

端っこの席に座ったら何故かそこに女の子達が集まり、しかも皆話しやすく、予想外にも話しが盛り上がったりした。人付き合いが面倒臭い私が初対面の人々相手にあれだけ話せたのは我ながら凄い事である。

そして懇親会の途中にはPRタイムが設けられており、自分の作品をアピールしようぜ!ということでこれまたせっかくだしと参加をした。

結果懇親会で数冊売れたので良かったなと。占い師です!と堂々と言ったらそれがなかなかインパクトがあったらしく占いについての話もさせて頂いたりした。

懇親会で、とある男性に「この本を読んだらどうなるの?」と訊かれた。私は「あー、いや特に、何も起きないと思います」と答えた。本当にぶっちゃけどうにもならないと思う。人をどうこうしようと思って書いた本ではないし、完全に自己満足だし。まあ世界はとても曖昧でこんなに面白いんだぜ、というのが伝わればいいなと思っているが、実際のとこ「どうなるか」なんて読んだ人によると思うので。

そんなこんなで充実したイベント参加だった。参加して良かった。まだ在庫あるので気になる方は是非。DL版もあるし有料記事でも公開してます。何卒よろしゅう。

紙版・PDF版→https://booth.pm/ja/items/1585699

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