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カメラことはじめ① 購入~やっと初撮りまで三カ月かかりました

いかにもザ・カメラな形をした一眼で風景写真、特に空の写真を撮りたいとずっと思っていた。

念願叶ってカメラを買ったのが、8月。
初めてシャッターを切ったのが、11月。

これからカメラを学ぶ、
きっとたくさんのことを学ぶ。
その際の色々な顛末を記録しておこうと思います。

やがてカメラに詳しくなった自分が、後から読んで恥ずかしくて消したくなる日が来ますように。





本当にほとんどカメラを知らないまま、ネットで「 相棒 」に出逢う


Nikon Zfcのエクステリア無料張替えキャンペーンが終わる7月上旬にネットで購入を申し込み、手元にマイカメラがやってきたのが8月上旬。
希望の色のエクステリアへの貼替えに、申し込みから3,4週間程度かかるとのことだった。

インスタにやたら上がってくるNikonのこの張替えキャンペーンを目にするたび、とにかく買わねば、早く買わねば、と心の中の自分がやたらと疼いた。キャンペーンの期限がせまってくると、その想いは焦りと一緒に昂る一方で。

カメラを買う前に、多少は知識をつけようと少しだけネットで調べてみた。
でも、とにかく用語や数字の意味がわからない。それらをまたいちいち調べている暇はなかった。

Nikonプラザという、実物の商品を展示したり撮影のための講座を開いている場があることも知ったものの、そこまで足を運ぶ時間もなかった。


買った後で知ったけど、カメラは実物を手に取ってみて、機能面以上にデザインや手にした時のフィット感、シャッター音を確認した方がいいという。
とにかく気に入った機材であることが、使い続けることの一番のポイント。

一眼カメラ購入前の唯一の体感チャンスは、Nikonと比べながら若干迷っていたCanonの機種を通りすがりの電気屋さんで見かけた時だった。
しかも、本命ではなく対抗馬のような機種。
それを実際に持ってみると、小型をうたっているだけあって、持つ、というよりも、すっぽりと手の中に納まる。このフィット感がもう半端ない。
そして、想像以上に軽い。鞄の中身が重たくなるのを嫌う自分にはちょうどいい。
ああ、これイイ感じだなぁと思ったものの、こっちにしたい!という激情も生まれない。いい人なんだけど…いい人ってわかってるのに、どうしても惚れ込んで彼氏にしたい人にはならない。その感じに似ている。

その後、その機種は人物を撮るのに適していて、風景を撮るにはNikonのカメラの方がよいとネットの記事で見かけた。

そうかそうか、やっぱり、人よりも空や風景を撮りたいわたしはNikonにすべきなのだ、きっと。
そう心を固めて、何色の革に張り替えてもらおうか、エクステリア張替えキャンペーンの広告ページを何度も眺め、申し込み期限ギリギリまで迷った。


そんなふうに、カメラのことをほとんどなんも知らないまま、そして実物を見ることすらせず、最終的には期限に追われる形でえいやっとネットで買ってしまったのだ。



いざ、届いて、箱から出した時。

『 あぁ……やっと、カメラ買った…
これが、わたしのカメラだ……マイ・カメラ……
カメラを持ってる自分になった……… 』

と大満足だった。

見た目は、実際に手にしたCanonよりネットで見ただけのNikon Zfcの方がやっぱり断然好きだ。ザ・一眼のカメラです、みたいなデザインがよいのだ。

そして、散々迷って選んだエクステリアの色は「 チョークブルー 」。
思ったより暗く渋めの色だけど、がっかりするほどではなく、ファインダー、ダイヤルやシャッターボタンの部分の艶消しシルバーとしっくり馴染んでいる。よくある無難な黒いカメラでもないし、派手すぎる色でもない。
これから歳をとる一方の自分だけど、幾つになっても飽きずに、また恥じることなく、ずっと気にいって持っていられそう。長年のお付き合いの相手にするにはいいじゃないか、と満足した。

何よりも、青系のカメラの色にしたかった。
空の写真を主に撮ってるんで、カメラも青系なんです、といつか誰かに言える自分になりたいから。



「 相棒 」と、本当にただ共に過ごしつつ、ちょっとずつ進歩する日々


と、実物のマイ・カメラに満足すると、すぐさま箱に戻してしまった。

その頃は、ゆっくりカメラをいじっている暇がなかったのだ。

さらに、データ保存用のメモリーカードもまだ買っていなかった。
どんなカードを買えばいいのか、普通のSDでいいのか、調べてもよくわからなかったからだ。
カメラの説明書を見ればいいやと思っていたら、本体にカードをセットする方法は書いてあるけれど、肝心のメモリーカードはどのようなものが最適なのか、結局よくわからなかった。

その後も、たまにカメラを箱から出して手にしてニヤついては箱に戻す日々がしばらく続いた。

それと平行して、カメラ初心者用の本を1冊と、Zfc用の本1冊を購入。
そして、そこに書かれていた、カメラに適合するタイプのカードをようやく購入。それが11月になってからのことだ。
ちなみに、メモリーカードのことは読んでも読んでも覚えられない。SD、SDHC、SDXCと種類があるけど、それぞれの特徴がわからない。
とにかく大は小を兼ねるだろう、とスペックがすごそうなSDXCの128ギガを購入。


しかも、初心者用の本をよく読むまで、「デジタル一眼レフ」と「ミラーレス一眼」の違いがよくわかっていなかった。
ネットで調べた時に、カメラの中にミラーが内蔵されているかどうか、という違いがあることは何となく知った。
でも、カメラの内部構造について専門的に語られる文章ばかりで、どちらがどう写るのか、使いやすさはどうなのか、など、超ド初心者がはっきりと購入の決め手にするような情報はネットでは釣れなかった。
だから、この点をほぼ意識しないで、本当に見た目だけで惚れこんだZfcを買ってしまった。
さらに、特に根拠なく、自分のZfcはデジタル一眼レフだと思いこんでいた。
なお、実際に手にしたCanonの方は、ミラーレスと宣伝していたので、ミラーレス一眼だと認識していた。


超初心者用の本を読み進めて、初めて違いを具体的にわかりやすく学んだ。

〇デジタル一眼レフ
→ レンズでとらえた光を、カメラの中のミラー(鏡)に反射させて映像化
・メリット:ピントを合わせやすい、動きが早いものを撮るのに便利、交換用のレンズの種類が多い
・デメリット:機械が大きくなりやすい

〇ミラーレス一眼
→ 文字どおりミラーはなく、レンズでとらえたとおりをそのまま液晶モニターで見る
・メリット:機械が小型で持ち運びが便利
・デメリット:バッテリーの消耗が早い、ファインダーがない(ファインダーつきのデザインのものもあり)

サンクチュアリ出版 こいしゆうか「カメラはじめます!」 より


ただ、ミラーあるなしは、実際には写りにそれほど違いはないらしい。
めっちゃめちゃカメラに詳しい人でなければ、どっちだからどうというほどでもないようだ。


カメラのことを何も知らなかった以前のわたしは、「 デジタルミラーレス一眼レフが欲しい 」という、雰囲気だけの謎ワードを何となく使ってカメラ欲を語っていたような気がする。

さらに、初心者向けの本でほんの少しカメラをかじってからも、自分のZfcはファインダー付きのいかにもカメラらしいデザインであることから、デジタル一眼レフだと一週間くらい勘違いしていた。 

その後、Zfc専用の本で、「ファインダーがありデザインがいかにもカメラで、比較的小型にできていてるミラーレス一眼」だとあらためて知ったのだった。



ようやく「 撮影初日 」にレンズが必須であることを知る


そんなこんなを経て、充電したバッテリーと購入したメモリーカードを装着し、いざ撮影の旅に出発。
それがつい先日の11月下旬のこと。

初めてシャッターを切る場所は、ずっと前から決めていた。

そこは近所なんかじゃなく、旅をしてわざわざ出向かねばならない地。
今の自分の支えであり、きっと根源でもあり、見えないもので繋がっているような大切な場所だ。

しかし、いつでも気軽に行ける場所ではない。
まだまだカメラを使うには準備不足極まりなかったけれど、諸都合でどうしてもその日にそこへ行くしかなかった。

その地へ向かう電車の中でカメラに付属の説明書を読み、そこで初めてカメラにレンズを取り付けないと絶対に撮影できないとを知った。
何となくレンズ付きのキットを買ったものの、レンズは内臓だから昔からあるコンパクトデジタルカメラのように電源を入れたらすぐに写真が撮れて、必要に応じて追加でレンズを装着するのだと信じて疑っていなかったわたし。

違う、違う、そうじゃない。
一眼はレンズ装着がマストなのだ。

使うかどうかわからないけど一応持って行くか、くらいのノリでレンズを持参していたので、かろうじて問題なかったけれど、本当に危ういところだった。


目的地に着くまでの間、電車内でカメラにレンズを装着。
そして、ネットでSDXCカードと一緒に購入したタッチパネルの保護フィルムを張る。
そして、いよいよ電源を入れる……にも、電源ボタンがわからずまた説明書を見る。
その後も、レンズのキャップをつい外し忘れたり、タッチパネルを広げ、前後の向きをくるりと変えて本体に戻す作業になかなか慣れなかったり、と散々もたもたしながらも、どうにかオート撮影の最低限の知識を身に着けた。

電車の隣の席がプロのカメラマンだったり、長年カメラが趣味ですみたいな方だったら、そんなわたしの様子に絶対にイライラさせてしまったに違いない。



そして、初めてシャッターを切った感想


と、苦労して撮った現地での一枚が、冒頭の見出し画像……と言いたいところだけど、まだカメラからスマホへのデータ転送のやり方を身に着けていないので、見出し画像はただのスマホで撮ったもの。

そう、写真なんて、今やスマホで撮る方が圧倒的に手軽。
このうえなくめんどくさがりやの私なんて、カメラをわざわざ持ち運ぶことがそもそも向いていないという懸念がある。

でも、それにも関わらず、
一眼のカメラを使いたいのだ。

撮りたい風景を初めてファインダーからのぞいた時、
「捕らえた」と反射的に思った。

そして、シャッターボタンを押す。
カシャリ、と音が響く。
「切り取った」と、また反射的に思った。

この世界の中で、わたしの欲しいと思っている景色をだけを、わたしの手で切り取った、
そんな感覚だった。

これだ。これをやりたかったのだ。

インスタなどで「 キリトリ世界 」なんてハッシュタグがある。
まさに、この世にある、自分以外の人達も目にしている風景の一部を、自分で見つけて、自分の指先で切り取る。
自分の眼で欲しい景色を確認して、切り取って、自分だけの世界としてカメラに、そして胸に納めるのだ。

スマホで、画面に写ったものを見ながらシャッターボタンをポンとタップするのとは全く違う感覚だ。
やってることは同じなのに。


たぶん、ファインダーのないミラーレス一眼を購入していたら、この「捕らえた」「切り取った」感覚は持てなかったかもしれない。



こんなふうに、カメラを手に生きるわたしが始まりました。


永続きするものが超少ない自分が、死ぬ間際まで続けたもののひとつ。
それが、カメラ。

……と言えそうな予感がします。






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