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アズ、初めての出産。しかし...そしてエルにはお嫁さんが~日本のマヌルネコ年代記:2023年

(※このシリーズはWEBコンテンツや一般向け書籍を基に、執筆時点でわかる範囲で書いています。新たな情報が得られれば、その都度補足していきます)
(※カバー画像は左が2023年4月筆者撮影のナル君、右が2023年9月同じく筆者撮影のエル君です。2頭は義理の兄弟です)

【できごと】

2023年1月頃

神戸どうぶつ王国にてお見合い中のマヌルネコ、ナル(雄)とアズ(雌)に繁殖行動が見られるようになる。


2月末

東山動物園のハニーが体調を崩し、バックヤードでの療養生活に入る。

4月上旬

ハニーの体調がかなり回復し、不定期で展示場に出るようになる。


4月2日

神戸どうぶつ王国のアズが3頭の子供を出産。うち2頭は死産。

4月11日

生き残っていたアズの子供の状態が急変し、死亡。

翌12日、神戸どうぶつ王国公式サイトにてアズの出産及び子供の死亡が発表される。(以下の記事は2024年4月現在、リンク切れ)

4月21日

この日までに、ナルとアズの同居が再開される。


4月22日

埼玉県こども動物自然公園にて「ZOOミーティング「SCZOOのマヌルネコたち」が開催される。


8月中旬

上野動物園にて「ナイトズー」(夜間開園)が開催される。

それにより、小獣館の地下1階(夜行性動物コーナー)にいるナイマ(雄)の展示場が明るい状態での公開が行われる。


11月9日

米ユタ州のホーグル動物園の公式インスタグラムにて、マヌルネコのハル(2014年4月、埼玉県こども動物自然公園生まれ)が死亡したと発表される。前年から「手術不可能な腫瘍」を患っており、そんな中でもハルが快適な生活を送れるようチームは尽力してきたが、容体が悪化したため安楽死の措置が取られたとのこと。享年9歳。


12月24日

東山動物園が2歳の雌のマヌルネコ「ミーニャ」の来園を発表。

12月26日
ミーニャの出身園が上野動物園であることが発表される。

12月27日
Rui 0921さんの問い合わせにより、「ミーニャ」という名前の由来や今後のエルとのペアリングについての情報が明らかに。

・名付けたのは東山動物園のスタッフさん
・特別な由来はなく「ロシア風でかわいい響きで愛着が持てる名前に」
・エルとのペアリングの状況によっては、2頭とも非公開になる可能性あり

とのこと。


【筆者のひとこと】

・ナルとアズの生き残った子供が亡くなった当日、筆者はたまたま神戸どうぶつ王国を訪問していました。

2023年5月に放送されたNHK・Eテレの番組によると)
その日、4月11日になった時点で「子供の動きが少ない」ことが確認されており、夕方になって「そろそろ何らかの処置をした方がいいのでは」と判断され、スタッフさんが子供を迎えに行ったところ、既に低血糖により亡くなっていたとのことでした。
アズが子供に授乳する様子は確認されていたものの、結果的に栄養が十分取れていなかったそうです。また、野生下でもそういうケースは少なくないとのこと。
スタッフさんの話では「今回の経験を次に生かしていく」とのことなので、長い目で見守りたいと思います。
(アズちゃんの母、ポリーちゃんも初産では4頭すべて死産、二度目の出産でやっと『子供8頭のうち2頭が生き残る』状況になったので)

・エル君の花嫁候補、ミーニャちゃんは翌2024年1月11日から公開開始されました。

来園者の前に初めて姿を見せたのは1月14日だったようです。

その3日後の様子。エル君とはなかなかいい雰囲気のようです。

・ハルさんは亡くなってしまいましたが、ペタンカ君との間に生まれた子供達や、更には孫達が全米各地にいます。
以下は追悼記事ですが、ペタンカ・ハル夫妻の子供や孫についてのまとめ記事にもなっています。

※本文中にX投稿を貼らせていただいた皆様、ありがとうございました。

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