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第二章 食べて生きるための進化とは?-007


火の利用による体の大改造


自給自足の生活を継続させるために、男たちは獲物を獲得した後、
女性たちの待つ集落まで食べ物を持ち帰りました。
みんなで料理をして食べるということは、1
日の大半を費やす一大仕事でした。

獲物を獲得できない日々が続けば、
女性たちによる食物採集によって飢餓を
乗り切らなければいけませんでした。
もしこの両方が継続できなくなれば、
集団は栄養失調となり餓死するしかありませんでした。

このことをバネに、人類は新たなる生き残るための
「過食の本能」を開発しました。

余った食べものを出来るだけ、一時的にせよ体に備蓄することによって、
生き延びる力を作り出すという本能です。
(時々どこかのテレビ番組で目にする光景ですね)*1

しかしながら、現代社会のような肥満が発生することは、
決してありませんでした。なぜならば背景は飢餓だったからです。

集団化と優れた道具を開発することによって、
食の獲得を容易にした人類は、より効率的で消費エネルギーの少ない狩猟の仕方を開発していきました。

このことによってマンモスのような大型動物さえも仕留めることができるようになり、一度に大量の食べ物を得ることができるようになったのです。(これらの道具の多くは、博物館で見ることができます)

しかしながら大型動物は、
一度にたくさんの子どもを産むことができません。
しかも子どもの成長発育には多大なる時間が必要です。

人類の移動拡大と他の動物の絶滅危惧との関係は、如実にこの歴史を刻んだのです。*2

*1 P. T. Ellison. On Fertile Ground: A Natural History of Human Reproduction. Harvard University Press. (2003)

*2 R. G. Klein. The Dawn of Human culture. Trade Paper Press. (2002)
 「5万年前に人類に何が起きたかー意識のビッグバン」 リチャード・G・クライン著、鈴木淑美訳、新書館、(2004年)


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