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よく使われる用語の説明|西洋占星術


■エレメント

西洋占星術では、黄道十二宮(12星座)を4つのエレメント(元素)に分類します。

【 火 】【 地 】【 風 】【 水 】 

アリストテレス

【 火 】【 風 】は上へ、【 地 】【 水 】は下へ作用します。
【 地 】→【 水 】→【 風 】→【 火 】の順番に軽くなります。
【 火 】が一番軽いのは、光や熱も意味に含まれているからです。
【 火 】と【 水 】は「抑制関係」ですが、上手く作用すれば、大吉兆の相性です。

【 火 】は開拓のために、【 地 】は財産のために、
【 風 】は自由のために、【 水 】は仲間のために戦います。
【 火 】は敵を作り、【 地 】は個人を犠牲にし、
【 風 】は危険を増やし、【 水 】は集団を分断します。
「起・承・転・結」に当てはめられることもあります。


■サイン

同じエレメントに分類される星座(sign/サイン)は、基本性質に共通点があります。
また、各星座には支配星(ruler/ルーラー)が割り振られていて、入宮するとホームやテリトリーにいることになり、エネルギーが何倍にも増幅します。

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|| 星座の分割(36星座)
各星座は10°毎に3つのデーク(デーカン)に等分されています。
デークにも支配星が割り当てられています。

牡羊座
第一デーク(前半)さんかく座 基本の牡羊座
第二デーク(中盤)エリダヌス座(牡羊座+獅子座)
第三デーク(後半)ペルセウス座(牡羊座+射手座)

牡牛座
第一デーク(前半)おおかみ座 基本の牡牛座
第二デーク(中盤)オリオン座(牡牛座+乙女座)
第三デーク(後半)ぎょしゃ座(牡牛座+山羊座)
 
双子座
第一デーク(前半)こぐま座 基本の双子座
第二デーク(中盤)おおいぬ座(双子座+天秤座) 
第三デーク(後半)おおぐま座(双子座+水瓶座)

蟹座
第一デーク(前半)こいぬ座 基本の蟹座
第二デーク(中盤)うみへび座(蟹座+蠍座)
第三デーク(後半)カメレオン座(蟹座+魚座)

獅子座
第一デーク(前半)コップ座 基本の獅子座
第二デーク(中盤)ケンタウロス座(獅子座+射手座)
第三デーク(後半)からす座(獅子座+牡羊座)

乙女座
第一デーク(前半)うしかい座 基本の乙女座
第二デーク(中盤)ヘラクレス座(乙女座+山羊座)
第三デーク(後半)きたのかんむり座(乙女座+牡牛座)

天秤座
第一デーク(前半)へび座 基本の天秤座 
第二デーク(中盤)りゅう座(天秤座+水瓶座)
第三デーク(後半)じょうぎ座(天秤座+双子座)

蠍座
第一デーク(前半)へびつかい座 基本の蠍座さんです 
第二デーク(中盤)さいだん座(蠍座+魚座)
第三デーク(後半)みなみのかんむり座(蠍座+蟹座)

射手座
第一デーク(前半)こと座 基本の射手座 
第二デーク(中盤)わし座(射手座+牡羊座)
第三デーク(後半)はくちょう座(射手座+獅子座)

山羊座
第一デーク(前半)つる座 基本の山羊座 
第二デーク(中盤)イルカ座(山羊座+牡牛座)
第三デーク(後半)みなみのうお座(山羊座+乙女座) 

水瓶座
第一デーク(前半)こうま座 基本の水瓶座 
第二デーク(中盤)ペガサス座(水瓶座+双子座)
第三デーク(後半)くじら座(水瓶座+天秤座)

魚座
第一デーク(前半)ケフェウス座 基本の魚座
第二デーク(中盤)アンドロメダ座(魚座+蟹座)
第三デーク(後半)カシオペア座(魚座+蠍座)

■10天体

西洋占星術の解釈に用いる主な天体は10個あります。

※社会への影響力が強い順
<世代天体>冥王星/Pluto・海王星/Neptune・天王星/Uranus
<社会天体>土星/Saturn・木星/Jupiter
<個人天体>火星/Mars・太陽/Sun・金星/Venus・水星/Mercury・月/Moon

||<世代天体>とは
時代や世代、集合的無意識などを司る。

土星以遠の『冥王星』『海王星』『天王星』は、別格のパワーを持っているとされていて、トランス・サタニアンやサイキック天体と呼ばれます。
人間にはコントロールできない潜在意識の奥の超意識・超感覚に働きかけます。認識しにくいですが、地球上の万物が影響を受けます。

『冥王星』…
さそり座の支配星[凶星]
公転周期:約249年(1星座滞在 約13~29年)
年齢:99~115歳(死後)
サイズ:2,376.6 km ※地球の約6分の1
生と死、破壊と再生、崩壊と創造、カルマ、原子炉、マグマ、深刻、強制的、独裁、極端など。10天体の中で最も影響力が強い。

『海王星』…
うお座の支配星[凶星]
公転周期:約165年(1星座滞在 約14年)
年齢:85歳〜
サイズ:49,244 km ※地球の約4倍
意味:理想、夢、幻覚、繊細、霊力、信仰、経済、自己犠牲、依存、催眠、トランス状態、見えないもの、無意識の領域、ドラッグ、精神病、現実逃避、地震、形のないスピリチュアルなものなど。

『天王星』…
みずがめ座の支配星[凶星]
公転周期:約4年(1星座滞在 約7年)
年齢:71歳~84歳
サイズ:50,724 km ※地球の約4倍
意味:変化、改革、革命児、覚醒、先見性、自由、個人主義、快楽主義、型破り、反社会的、独創性、アイデア、エキセントリック、科学など。

||<社会天体>とは
社会の土台を象徴したり、社会との関わりを司る。

『土星』…
やぎ座の支配星・みずがめ座の副支配星[凶星]
公転周期:約29年(1星座滞在 約2年半)
年齢:56~70歳
サイズ:116,460 km ※地球の約9倍
意味:制限、秩序、ルール、常識、規律、責任、政治、安定、忍耐、試練、時間、熟考、頑固、老人など。

『木星』…
いて座の支配星[吉星]
公転周期:約12年(1星座滞在 約1年)
年齢:46~55歳
サイズ:142,984 km ※地球の約11倍
意味:拡大、増幅、発展、幸運、成功、豊かさ、知性、宗教、海外、言語、虚栄、楽天的、怠慢、浪費、放浪など。

||<個人天体>とは
自分自身、資質、才能など個々人の個性を司る。
火星/Mars・太陽/Sun・金星/Venus・水星/Mercury・月/Moon

『火星』…
おひつじ座の支配星・さそり座の副支配星[凶星]
公転周期:約687日(1星座滞在 約6週間)
年齢:36歳~45歳
サイズ:6,779 km ※地球の約半分
意味:短気、闘争心、情熱、起爆剤、実行力、冒険、リーダーシップ、暴動、個人、性的、トラブル、軍人、スポーツ、若者など。

『太陽』…
しし座の支配星[吉星]
公転周期:約365日(1星座滞在 約1ヶ月)
年齢:26歳~35歳
サイズ:140万 km ※地球の約109倍
意味:自分、自我、社会的役割、人生、方向性、アイデンティティ、顕在意識、意志、生命力、エネルギー、主体性、独立、権力者、男性など。

『金星』…
おうし座&てんびん座の支配星[吉星]
公転周期:約225日(1星座滞在 約1ヶ月)
年齢:16~25歳
サイズ:12,104 km ※地球の約0.95倍
意味:美、愛情、恋愛、豊かさ、快楽、官能的、ファッション、芸術、社交的、調和、平和、金、調和など。

『水星』…
ふたご座&おとめ座の支配星[なし]
公転周期:約88日(1星座滞在 約1週間~約2ヶ月半)
年齢:8~15歳
サイズ:4,880 km ※地球の約5分の2
意味:知識、研究、思考、言葉、人気、学習、技能、コミュニケーション、クリエイティブ、商才、仕事など。

『月』…
かに座の支配星[吉星]
公転周期:約27.3日(1星座滞在 約2~3日)
年齢:0~7歳
サイズ:3,474.2 km ※地球の約4分の1
意味:情緒、不安、心、水面下、無意識、本性、裏の顔、嫉妬、習慣、過去、家庭、母親、女性、感情、航海など。


■アスペクト

天体間で作られる角度で主要なものをメジャーアスペクトと言います。

|| ハードアスペクト…緊張関係・課題がある関係
0°(conjunction/コンジャンクション/合)…… ☆強めあう
90°(square/スクエア/矩)……………………………×対立・困難
180°(opposition/オポジション/衝)………… △対極・反対

|| ソフトアスペクト…調和関係・円滑に影響しあう関係
60°(sextile/セクスタイル/六分)…………………〇条件付調和
120°(trine/トライン/三分)……………………… ◎幸福・油断

他にもマイナーアスペクト複合アスペクト等があります。

|| 複合アスペクトとは
3つ以上の天体が作るアスペクトです。代表的なものは以下です。

グランド・トライン…
3天体が120°になる幸運の正三角形。調和のとれた関係。幸福のピーク。

カイト…
グランド・トラインの中にオポジションが加わった座相。対極星座をうまく活用することでグランド・トラインを活かせる。

グランド・クロス…
4つの天体がスクエアになる正四角形(十字架)の座相。困難、波瀾万丈。宿命的・因縁的な試練。

Tスクエア…
3天体が、2つのスクエアと1つのオポジションになる直角二等辺三角形。試練と緊張関係の組み合わせ。

ミスティック・レクタングル…
メディエーション(調停)が4つある座相。オポジションの緊張をセクスタイルとトラインが緩和するため、生産的で調和がとれている。

ヨード・ヨッド…
2つの150°インコンジャンクト(クインカンクス)と1つのセクスタイルの座相。異質で連携が難しい角度を、セクスタイルが調和。

ミニトライン…
努力によって良いところを引き出し合える条件付きの調和関係。


■「ドラゴンヘッド」と「ドラゴンテイル」

ホロスコープでドラゴンヘッドとドラゴンテイルという感受点を調べることができます。

ドラゴンヘッド(昇交点/ノースノード/北)/未来
ドラゴンテイル(降交点/サウスノード/南)/過去

地球からみて傾きがある黄道(太陽の軌道)と白道(月の軌道)が交わる点をノード(node)と言います。ノードを下から上に向かう星座がドラゴンヘッド、その対極の星座がドラゴンテイルです。

新月がドラゴンテイルにある時は、<太陽ー月ー地球>が一直線に並び、日食が起こります。地球からみてぴったり重なっているなら皆既日食、少しズレるなら部分日食です。

日食前後の満月はドラゴンヘッドにあり、<太陽ー地球ー月>と並び、月食になります。地球からみて太陽と月が対極の関係なら皆既月食、少しズレるなら部分月食です。



■ハウス

黄道を12分割した各エリアに星座が配置されていますが、ハウスは占う対象の観測地点やハウスシステムによって変わります。たとえば、「家を買っても良いタイミングか」を知りたいなら、その家の建っている場所や現在の居住地などが観測地点になります。
ハウスを割り出すには、時間や座標が必要です。

ハウスを割り出すハウスシステムは色々とあります。よく使われているのはイコール(Equal)という分割方法です。春分を起点として作成するホロスコープの第一ハウスであるアセンダント(東の地平線/上昇点/ASC)を基軸に30度で12分割します。


|| ハウスの3区分
12のハウスには、3つの区分特性があります。

活動宮…アンギュラー(angular)
不動宮…サクシデント(succedent)
柔軟宮…カデント(cadent)

|| 12のハウスの意味
12のハウスは、12星座に対応しています。

第1室 白羊宮(おひつじ座)/アンギュラー
本人の性質、容姿、自我、始まり

第2室 金牛宮(おうし座) / サクシデント
金、財産、収入、才能、成長

第3室
 双児宮(ふたご座)/カデント
知識、教育、コミュニケーション、国内旅行、親族、日常の問題

第4室
巨蟹宮 (かに座)/アンギュラー
家庭、不動産、母親、晩年、死後の名声、相続、保持、始まりと終わり

第5室
 獅子宮(しし座)/サクシデント
創造、趣味、遊戯、快楽、恋愛、恋人、子供、休日

第6室
 処女宮(おとめ座)/カデント
健康、身体、労働、雑役、小型の家畜

第7室
 天秤宮(てんびん座) /アンギュラー ※西の地平線
対人関係、交渉、契約、結婚、配偶者、ビジネス・パートナー、敵対

第8室
 天蝎宮(さそり座)/サクシデント
生と死、性愛、遺伝、性的、税金、遺産、オカルト

第9室
 人馬宮(いて座) /カデント
学問、思想、信条、外国、海外旅行、宗教、法制、高等教育、自由

第10室
 磨羯宮(やぎ座) /アンギュラー
社会、会社、職業、地位、名誉、上司、父親、意思、野望

第11室
 宝瓶宮(みずがめ座) /サクシデント
友情、友人、グループ、クラブ、結社、慈善

第12室
 双魚宮(うお座)/カデント
秘密、障害、病気、隔離、霊的、後退、反射、自己犠牲、大型の家畜

|| ハウスの傾向
第1室~第6室は個人的な事柄。第7室~第12室が集団的な事柄。
第4室~第9室が外面的な事柄。第10室~第3室が内面的な事柄。

第1室…本人の性格 →反対:第7室
第2室…本人の才能 →反対:第8室
第3室…初等教育、近い旅行・国内旅行 →反対:第9室
第4室…家庭、母親 →反対:第10室
第5室…恋愛、恋人、個人の趣味 →反対:第11室
第6室…健康、雇用、身体的な事 →反対:第12室

第7室…対人関係、他人からの評価、配偶者、敵 →反対:第1室
第8室…配偶者の才能 →反対:第2室
第9室…高等教育、遠い旅行・外国旅行 →反対:第3室
第10室…社会、会社、父親 →反対:第4室
第11室…友情、友人、サークル活動 →反対:第5室
第12室…病気、病院、隔離、精神 →反対:第6室


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