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国際芸術祭「あいち2022」に行きました

名古屋で行われる芸術祭は4つの地区に分かれているので、車に乗って、あっちこっちしてきました。ところが、駐車場の用意がないのよこの芸術祭!
いい展示ならヨシだけど、面白くない場合、駐車料金を払うのはツラい。
思いっきりネタバレしてます。                                       (2022/08/19-22)

愛知芸術文化センタ-

東京5:30→名古屋10:00。車は地下にある アートパーク東海駐車場 へ。
残念ながら、この場所で心に残ったものは少なかった。(涙)
理屈はいいから、手を動かしてよ・・・と思わせるものが多かった。
映像作品は、歩き回って立ちっぱなしでみなきゃならないので嫌い。

そんな中、ラスト近くにすてきなご褒美が待っていました。
黒板に書かれたようなタッチ、エキセントリックな猫が舞い踊る・・・!

何事?!な猫たち < 岸本 清子 >

なぜ宇宙、なぜビーム!?
かっこよすぎる、ほれてまうやろ。
命が、力が、みなぎりまくってビーム!!
シャガールの壁画の横に置きたい気がした。

きしもとさやこと読みます。作品タイトルはメモしなかった、残念。

ご本人は選挙に立候補し「地獄の使者」を名乗ってみたり、
演劇活動をしたりと、60年代の匂いがプンプンする教祖様みたいな人。
ともあれ、猫がすご可愛いからヨシ!


ノリタケミュージアム

チェックインまでノリタケの森に行こう!となり、同じ敷地のイオンに駐車。フードコートにあるなごや文六でいただいた「味噌カツ定食」の冷たいきしめんが、あぶられた体に染み込む〜〜ッ。冷たいきしめんL〜OVE。

ティーカップに特に思い入れはないけれど、ずざざ〜っとオールドノリタケが並んでいて、この絵付けみんな手仕事かと思うと、ぞくぞくします。

セールスマンが持ち歩く「見本帳」も手書き!死にそう。
現代アート作家に見て欲しいよ、この手数! 職人さんすげー。
犬の肖像画の皿 こういうジャンルもあるのか。
立体リスの皿。ナッツ入れにほしいかも。

本日のお宿は、イビススタイルズ名古屋。
マイブームのスーパーホテルですよ。
2食付き、飲み放題付きで1人6,800円!という、お得感満載。
ぐいぐい飲ませていただきました。
食べ応えもあり。中でも豚とキノコのぐるぐる巻き(もっと小洒落た名前だったが忘れた)が初めての味。ちょびっとしょっぱかったな。

一宮地区


2日目、見たかった作品を見に行こう!と、まずは「のこぎり二」へ

圧巻!赤の洞窟 <塩田千春

やっぱすげーよ、この人。

やってるやってる!SUZU奥能登国際芸術祭ぶりの巨大糸空間。
「糸を辿って」製糸工場を生かした展示がナイスだった。
ノコギリのような屋根、こんな工場が一宮地区にたくさんあったそうだ。


涼しく一番いい会場 <奈良 美智


ならよしとも・・・よしとも・・唱えないとミチって読んじゃう。
建物がまず素敵。会場のオリナス一宮は、旧名古屋銀行一宮支店を改装しただけあって、重厚な石造りでひんやり。でかい金庫の扉が素敵。
そんな建物貸切で、奈良美智オンリーイベント。贅沢だ!

奥に見える時代物の金庫。怪盗映画のロケ地になりそう。
トレードマークの吊り目ではなく、目を閉じ、大人びた少女
入口すぐにある覗き穴から。全貌は見えず、謎の頭部が見えるのみ。
《Fountain of Life》

昨日ノリタケミュージアムに行ったので、ティーカップを使ったのはお土地柄なんだなと感じた。像はゆっくり回転している。

目から涙がゆるゆると流れていた。
可愛いトイレサイン
女の子はこうなる
一筋の光が 闇を切り裂いていく・・・?


氷のないスケート場を見た! <アンネ・イムホフ

芸術祭で見る映像作品って、展示としてどうよ?と思うんだな〜。
でもここは「氷のないスケートリンク」という特異な空間なので
会場そのものが一見の価値あり!でした。

中の映像は、ここでやらなくても?なモノだった。
床を覆う無数のチューブ、これが氷を作る仕掛け。

そして京都へ。GカムイとBイーノ

ゴールデンカムイ展は整理券が出ていた

京都なら楽に入れるかと思ったら、甘かった。入場整理券で1時間待ち。
遅昼ごはんを食べ、駐車割引してもらって会場へ。

大英博物館マンガ展の象徴にアシリパさんが選ばれ、世界的に知られるようになった「ゴールデンカムイ」。
出会いも大阪の民俗博物館、アイヌ関連書籍コーナーだったな。
この展覧会も京都文化博物館。
漫画って博物扱いなのか? 美術ではなく・・・(不満)

会場には原画を展示とあったが、原画は肉筆ではなかった。
デジタル派なら仕方がないことだけど、こう、ぎゅっとした線が見たかったなあ。ペンのタッチとか、筆のずざざーって感じとか。

めっちゃ絵が上手い人だというのはわかりました。

本日のお宿もスーパーホテル:レフ京都八条口
朝食がセルフ手巻き寿司なのは新しかった。具材も豪華じゃった!
ここの朝食超おすすめっす。

ブライアンイーノ展

今回この時期に行ったのは、この展覧会に間に合わせるためだったという。
会場は京都中央信用金庫 旧厚生センター(これも銀行だ)
なんというか・・・アンビエントな空間に叩き込まれましたよ。
時間を忘れてゆったり、リッチな体験と言えましょう。

ライトボックスを見ながらAHA体験。ボエーんとした音を聴いてゆったりまったり。

常滑地区

焼き物の街ということで、ロケーションを楽しみに行った。

坂道が多く入り組んだまち。なんだか島のようだ。
使われなくなった煙突から木が生えている!

奥 直子> 芸術祭より目を引いた個展 

暑い暑いただでさえ暑いのに坂道きっつー!と歩いていくと、
窓越しにすんごい視線をもらいました。(旧丸利陶管の斜向かい)

なんだこれは、なんだ!?

ここはギャラリー。
「私はやきものそのものが空洞(void)であるように認識してきました」と語るように、どの焼き物も中は空洞。おもしろし!

グネる猫
狐面のネズミ。このシリーズかっこいい!!

INAXライブミュージアム

世界のトイレとか、珍しいタイルとか。
釜の中に入り、プロジェクションマッピングを使って、この釜の歴史が見られたのは面白かった。
日本列島改造、広場に積まれた土管は、ここからだったのか。

街は坂だらけだったが、こちらはひらけた土地。煙突が美しい。

この日はルートイングランティア東海 Spa & Relaxation
隣がマックスバリューなので、地元の惣菜で部屋飲み三昧。

有松地区

広重の版画に出てくる「古い街並み保存地区」。あと、卯建が上がる街。

卯建(うだつ)
AKI INOMATA 《彼女に布をわたしてみる》 虫との共作!ユニーク。
フルーツバットの着物!ユキ・キハラ《サーモアのうた- Fanua(大地)》

まとめ

全会場を回ってみて、一番良かったのは一宮地区。
地の利、ロケーションを生かしたのは、塩田千春さんが一番。
印象に残るのは、奈良美智さん。しんとした、いい作品でした。

場所を生かした作品が、なんか少なかったのが残念。
ここでなくてはだめ、ここにあるから良い。
地域を活かす芸術祭では、そんな作品にもっともっと出会いたいです。

さあ次は、大地の芸術祭だ!


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