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親子で楽しむフォートナイト

 今、私の家族みんなで、フォートナイトにはまっている。

フォートナイトは一度に100人が同じマップの中に入って、互いに戦い、最後の一人が1位=ビクトリーロイヤル(通称:ビクロイ)を獲るゲームだ。

フォートナイトは無料でダウンロードできるので、気が付いたら夫がゲーム機の任天堂スイッチにダウンロードしていた。

私が今までやったゲームと言えば、マリオ、ドラクエ、スプラトゥーンくらいで、そんな私にとってフォートナイトを初めて見たときの印象は、難しそう、私には無理そう、だった。また、母親である私には、他にやるべきことが多すぎて、さらに他に費やす時間は無い!という思いもあった。そのため、ゲーム機にソフトは入っているものの、しばらくやることは無かった。

 私がフォートナイトをはじめる転機となったのは、フォートナイトがクロスプラットフォームといって、色々なゲーム機を介してプレイすることができる特徴だ。

うちにはスイッチが1台、あとiPadが1台あり、iPadにフォートナイトをダウンロードすることで、夫と一緒にフォートナイトをプレイすることができたのだ。

しかもiPadは、操作上の不利が他のゲーム機よりあるため、敵に照準を当てると自動的に銃を撃ってくれる、自動エイムの機能がついていたので、こういったゲーム初心者の私でも比較的簡単にプレイすることができた。

また、一人でゲームをしてもすぐ飽きてしまうし、何のためにゲームしているのだろうと、自問自答してしまうのだが、夫と一緒にプレイするのは夫婦間のコミュニケーションもとれるので、楽しく続けることができた。

 そんな感じで、フォートナイトを夫婦ですることを楽しんでいたところ、フォートナイトを運営する、Epic GamesとiPadなどのiOSを管理するAppleが、課金をめぐって対立することとなり、iPadで新シーズンをプレイすることができなくなってしまった!

 仕方なく、私もスイッチでフォートナイトを初めてみたものの、iPadとは操作方法も違い、特にエイム(敵に照準を合わせること)も合わせにくく、勝てないし、スイッチも1台を交代でプレイするため、夫とも一緒にプレイできなくなり、物足りない日々を過ごしていた。

そこでとうとう、もう1台スイッチを買うことに!

スイッチライトでは、TV画面に映像を写せないので、普通のスイッチを買うことにして、3万円台の支出は大きな出費だけど、休日を家族で楽しむためと考えればいい投資だろう、と思い2台目の購入を決めたのだった。

 それからというもの、私のスイッチでのプレイも徐々に上手くなり、休日が来るたびに夫と一緒にフォートナイトをするのがとても楽しく、今までは休日でも家族みんなバラバラに動画を見たりして過ごしている時間も多かったが、一緒に何かを楽しめるようになったことがよかった。

 そして、ゲームに積極的に興味がなかった、小4娘、小1娘もフォートナイトに興味を持ち、ゲームを始めることとなった。

子供の上達スピードの速さには驚かされるばかりで、小4娘の方は特に、クラスでやっている友達もいたりして、自分でユーチューブから独自に情報を得て、私たちに披露してくれることも多くなった。

 フォートナイトでは課金して、スキン(人物)やエモート(動き)などを購入するシステムがあるのだが、この課金システムは、ゲームの勝敗や強さに結び付くものではないので、私たち夫婦は無課金で楽しんでいた。

 しかし子供がプレイするようになると、スキンやエモートやその他持ち物の購入に大きな興味を持ち始めた。

子供に課金したい、と言われたとき思ったことは、私はゲームに課金するというのは、どこか存在しないものにお金を払っている、という感じがして、無駄だなと感じてしまう、ということだった。でも継続的に続けるであろうゲーム内において、その中で自己表現することのできる、自分が欲しいと思うものを購入することは、現実に服を買ったりすることと、大差ないのではないか、と思うに至った。

そこで、いつもそうするように、自分のお小遣いで買うなら、好きなものを買ってもいいよ、ということにして、ゲーム内の課金も解禁としたのだった。

 フォートナイトをしていて思うのは、私たちが実際に生きている現実世界があって、フォートナイトの中には仮想世界がある。フォートナイトは世界で登録ユーザーが3億5000万人いるという。(2020年5月時点)

世界でこれだけの人が集まることのできるプラットフォームなら、現実世界と分けて、仮想世界で普通に過ごすという感覚も、もうすぐそこまで来ていると感じる。

現実では容姿や性別や体形や、様々なものから逃れることができずに生きているが、例えばフォートナイトの仮想世界では、好きな性別や好きな見た目のスキンを選び、マップの中を縦横無尽に自由に動くことができる。現実世界で手足などに不自由があっても、仮想世界では走ったり、飛び回ったりすることができる。

 今のところの我が家のルールは、

・知らない人とフレンドにならない

・知らない人とボイスチャット(声が聞こえる)はしない

・学校の友達でフレンドになりたい人がいたら、お互い合意の上でフレンドになってもよい

・課金は自分のお小遣いの範囲でする

・フレンド間でのギフト交換はトラブルの基になるのでしない

・勉強や生活のことなど、やることをやってから自由時間を過ごす

・自分の自由時間は、何につかってもよい。好きなことをしてよい。

 こういったゲームには、悪いこともつきもので、中毒性がある、とか性格が凶暴になってしまうのではないか、とか友人やプレイヤー間でトラブルがあったりすることを噂で聞いたりもする。

 子供も実際にプレイしながら、色々と感じて学ぶことも多いようだ。

学校の友達とフレンドになったものの、家で一人でゲームをしていると、そのフレンドがメンバーとして参加してくる。嬉しい反面、少しめんどくさい時もあるようで、例えば1回フレンドとゲームをしたら離脱する、とか、遊ぶ時間を区切って、時間が来たら離脱する、とか、むやみやたらにフレンドにならない、とか子供自身の中でうまく決まり事を作って、ゲームを楽しんでいるように見える。

また、ユーチューブですごく太っているフォートナイトの海外実況者の動画をみて、恐怖を覚え、私中毒になりたくないから、今日はフォートナイトしない、などと言って、他に好きなお絵かきをしたりして、お酒好きの休肝日、ならぬ休フォートナイト日、を設けてうまくバランスをとっているようだ。

また、チート(ズル)をしている人が、実況者にとがめられている動画や、一緒にプレイする親に対して、小学生の子供がひどい態度をとってしまい、それを実況者が小学生本人のまねをして、その子の父親にひどい態度をとり、プレイが終わった後に、どう思った?君のしていることは、これと同じことなんだよ、というのを話す動画を見る中で、楽しくゲームをプレイするためには、どういう態度でいればいいか、ということも学んでいると思う。

 こうしたこともあって、家族でゲームをプレイする中で、お互いに嫌な思いをする、ということはほとんどなく、お互い倒されたら助ける、倒されそうになったら、助けに行く、武器や回復アイテムを分け合う、という助け合いの精神をモットーに、フォートナイトのゲームを楽しんでいる。

 土日がきたら、時にはママとパパ、長女とパパ、長女とママ、時々次女もプレイに参加して、家族で楽しい時間を過ごし、家族みんなで共通して楽しめることが今あることを幸せに感じている。

 フォートナイトのプロプレイヤーで有名なGame Withのネフライトさんという人がいる。フォートナイトをプレイする楽しさを、子供から大人まで広く知ってもらおうという活動姿勢が素敵だなと思う。

ユーチューブの「これからのネフライトとGame Withについて」という動画で、プレイヤーとしてだけではなく、人としてリスペクトされるための言動や信念をGame With Wayとして下記のように定めているので紹介する。

・正々堂々とフェアプレーしよう

・相手やルールをリスペクトしよう

・よき敗者であれ。毅然とし、相手を称賛しよう

・ゲームに愛を持ち、努力を惜しまない

・ゲーム以外でも、感謝と礼儀を欠かさず人格者たれ

・チームの一員として協調し、助け合おう

・勇気をもって挑戦しよう

 昔はゲームなんて、と ゲームにはまることに消極的で否定的だった時代から、現在はe-sportsと言われ、高額な賞金を懸けて世界のトッププレイヤーがしのぎをけずり、たくさんの人がそれを応援するのがあたりまえの時代になって来ている。

 子供にはゲームより勉強を、もっと将来役に立つことを、なんて声もあると思うし、私も模索の最中にいるが、将来何が役に立つかわからない社会で、わからないからこそ、「子供の一番好きなこと」をやることを許し応援し、ものによっては一緒に楽しめたら、最高だと思う。

 そして、色々と生きづらい現代社会において、世界で3億5000万もの人が存在するフォートナイトの仮想世界が、現実ではない自分になれる第2の居場所になり得ると、フォートナイトの今後の益々の進化を期待している。


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