ないものには気付きにくい


以前、専門学校の講師として
デザインを学生に伝えていた頃
正直いうと、ずっと不安があった。

やっぱり、持ってるものしか渡せない。
知ってるものしか伝えられない。
体感していることしか、教えられない。

僕はデザインを体系的に学んでこなかったから
現場で身につけたものがほとんどだったから
経験や感覚としては身についていても
それを人に伝えるのに
言語化ができていなかった。

自分が経験として身につけたものは
学校で伝えても良いのかどうか。

そこで改めて、デザインについて勉強してみた。
いい加減な知識や感覚だけで伝えたくない。

そうして経験と知識が結びついたとき
自分の中でも確固たるものになった。



講師として学生に教える必要ができて
はじめて自分に知識が「ない」と気が付いた。
こういう機会にでも出会わないと
「ない」ものは無いだけに意識にも登らないから
「ない」ことに気が付けない。なかなか。



よく始めたばかりのことに対して
質問はありますか?とか聞かれるけど
始めこそわからなすぎて質問もできない。
なにもわかっていないから
なにがわからないかが、わからない。



はじめに「ない」って気がつかないと
それを得られない。



今日まさに、あ!自分はデザインの歴史って全然知らなかったな…
なんて気が付いてしまって
恥ずかしい限りなんだけれど
今まで、歴史を知らないことにも
気が付いてなかったな…って。



でも「ない」と気が付けたので
これから学んでいける。
早速、今日から始めてみた。
これ身につけたら、ちょっと大きいなって思って
わくわくしてる。



「ない」ものには気が付きにくい。
そんな当たり前のことにも気が付けたのも
大きな収穫だと思った。

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