鬼が帰る

2月になってしまった。
永遠に来ないんじゃないかと思っていたが、すぐきた。時は平等に流れるというが本当なのだろうか。疑心暗鬼である。わたしの一月だけちょっと巻いてない?

2月に入り、ようやく台本が全部揃った。
本番2週間前。早いのか遅いのかは、座組によるだろう。
書いている方からすると、「よかった、まだ2週間あるやん」と思う。
この発言を聞いて、「は?ぶっ飛ばすぞお前がやってみろよ」と思う人もいるだろう。
自分が出来もしないことを「やれるやろ」と発言することは、ともすればハラスメントになる。
なのでもう、本当に頭を下げるしかない。
ほんと〜〜に申し訳ありません。
でもみなさん本当にセリフ覚えが早くて頼もしすぎる。頼しグランプリがあれば入賞です。

コロナ禍ということで全員集まっての稽古を控えていたが、2月に入り全員揃っての稽古が始まっている。
コヒツジズ常連と名高き(?)瀬川圭介さんはコヒツジズの空気感をすっかりモノにしているのでほっといてもどうにかしてくれて良いです(ほっとくな)。
安定感を武器にしていると思いきや、思い切りの良いひょうきんを惜しみなく見せてくれるので、なんだか得した気持ちになると思います。あと台詞覚えが鬼早いので入賞です。

そして今回も女優陣が大変良い。
コヒツジズはあまり女性がたくさん出る座組ではないのだが、毎回毎回女優陣が大変良いんですよ〜というのは胸を張る自慢なのである。

西出結さんはめちゃくちゃ透明感があるのにめちゃくちゃ存在感があるという素晴らしい俳優で、その美しい声をもっと聴かせて欲しいのにマスクをして稽古をしなければいけないのが本当に悔やまれます。
機微とガッツの共存。そして台詞覚えが鬼早いので入賞です。

田中沙季さんはキュートとテクニックで愛され力の高い素晴らしい俳優で、大胆さと計算力がそれを叶えているのだろうなと思います。
田中さんも声がとても良い。すぐに大きい声で喋ってもらいたくなってしまう。そして台詞覚えが鬼早いので入賞です。

という入賞者が多くて頼しいです。

あとは数をやってこなれていけば、もっとみんな自由になれると思うので、その瞬間を待つ。
自由になれてからが勝負だなと思う。

節分という、鬼が一番輝く日に、稽古場に鬼がいたにもかかわらず何もせずに帰ってしまったことだけ、悔やまれる。

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