言い訳と決意

気がつけば一月もおしりの方になってきている。
日々やらねばいけないことと、やりたいことの間でせめぎ合っているが、どうしたってやらねばいけないことの方が勝ってしまうので、やりたかったことをすっかり忘れて生きてしまう。

「稽古場日誌を書きたいのだ」
という旨をコヒツジズのメンバー厚木氏に相談してから1ヶ月くらい経つ。
その間に年末があってビールを飲んで年が明けてビールを飲んで三が日を過ぎてようやくビールを飲むのをやめた頃、
「いつ書くの?」
と、とうとう厚木氏に聞かれた。当たり前である。書いていないのだから。
「いやちょっと忙しくてモニョモニョ」と短い舌で答える。
妖怪チョットイソガシクテとは私のことである。

しかし稽古はとっくに始まっているのである。
日々大人たちが汗水流してわけのわからないセリフを喋っている。
わけのわからないセリフを書いた方も、日々頭を抱えて次のセリフを考えている。

演劇をやる人間は、その採算の取れなさと稽古の多さと日程の組めなささに「やってられっか!」と自販機横のゴミ箱を蹴り飛ばさない強者共の集まりである。ブラボー。いかなる理由があろうとゴミ箱を蹴ってはいけません。
少々どうかしてないとやってられない文化だと思う。本当に思う。
そんなどうかしている文化に身を置いている我らの団体ももう7とか8とかの年月が経っているという。これが本当にあった怖い話である。
しかし、どうかしてるぜ、と思ってやっていながらも、どうにも抜け出せない麻薬のような何かが演劇にはあるとは、確かに思う。

自分のエゴをひけらかしていないとは言わないけれど、演劇というもので届けられる何かは確かにあると信じてやっている。

ま、今回はコント公演なんすけどね!

コヒツジズ 第8回公演
『新生・日本昔話のような話』
作・演出 下亜友美

出演
亜カリ友洋
厚木拓郎
河野友保
(以上、コヒツジズ)
岡教寛(Jungle Bell Theater)
瀬川圭介
田中沙季(Superb Sick Squad)
内藤羊吉
西出結

音楽 池崎浩士(立体映画館)

2023/2/15(水)~19(日)
全7ステージ
15(水) 19:00
16(木) 19:00
17(金) 14:00/19:00
18(土) 14:00/19:00
19(日) 15:00

会場 OFF・OFFシアター
前売 当日 4,000円

▼チケット予約フォーム
https://www.quartet-online.net/ticket/nihonmukashi?m=0bafjfi

稽古のことを書きたいと思ったのは、このコロナ禍という、人がぎゅうぎゅうに集まり飛沫を飛ばしあう文化なんか死んでしまえと言わんばっかりの事態において、我々がどのように泥水を啜って生きているのかを記しておきたいと思ったからである。
負けないで書き綴りたい。
負けたらごめんなさい。

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