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食糧確保と絶滅危惧種・百姓!

いつまでもあると思うな主食の米
先日、アホ会議(ダボス会議ともいうらしい)のスピーカーの一人が稲作をやめさせようとして、温暖化の主因のひとつ!とやり玉にあげてたようだ。
稲作は、水がイノチ。当然、アジアモンスーン地帯が稲作の主要国。
以下は少々古いが稲作主要国。

2016年の統計(インドは2022年以降輸出規制)

最大の生産国である中国は、水不足が常態化しており、揚子江沿岸地帯が稲作地帯。北京以北は、小麦などの雑穀生産地。
輸出余力のある国は、インド、ベトナム、ミャンマー、タイあたりではなかろうか? いずれも、長粒種生産国家となる。が、インドは2022年以降、輸出規制を続けている。インド経済の成長に伴うコメ需要増加が要因かと。
短粒種とよばれる、いわゆるジャポニカ米は、日本と中国の一部。加えて日本市場だけを狙った加州米かしらね?
もっとも加州米の生産は、日本の移民が始めたことでもあり、米国国内での需要はさして無かった筈。
ちなみに、加州米は過半が加工用に回り、価格の乱高下が激しく加工業者は右往左往させられている。
輸入価格も不透明で、噂では加州米は2万円/60kgとも伝わる。
国内の食用米生産高は700万トン前後とされている。昭和の時代には、1200万トンとされていたが、4割減ったことになる。
主たる要因は、日本人の米離れとされている。

いずれも出典は農林水産省

輸出で成立している米国の農業

米国なる国家は建国300年にも満たない。
先住民を追いやり、草原に棲息していたバッファローを食糧にして西へ西へと開拓と云う名の侵略をしてきたのが米国。
草原を牧野と農地にした結果。
とりわけ、第二次大戦後、帰国した兵士が農業生産に励み、穀物余剰が顕著になり、輸出先としてターゲットにされたのが被占領国・日本。
戦後世代は重々承知だが、学校給食の始まりは、脱脂粉乳だった。
米国内では消費しきれない生乳から脂肪分を取り除いたのが脱脂粉乳。
その後にパン食が推奨された。
これも米国産小麦の需要を増やすための政策。
もっとも凄まじい政策は、畜産振興。
酪農、豚、牛、鶏・・・盛んに日本政府は畜産を振興させた。
言うまでもなく、米国産の穀物を消費させるための方策であり、細々と家畜を飼っていた従来の農家(餌はあまりものだったから自給)は壊滅。
大規模畜産業へと変貌し現在に至っている。
悲惨なのは、酪農家。流通を抑えられ、価格統制をされた結果。
多額の投資と云う名の負債が多く離農出来ないでいる。
酪農家は、乳を搾り販売するのが仕事であり収入源。
近年は、黒毛和牛の精子で人工授精させている。
その子が酪農家の大切な収入源となっていた。
100頭の乳牛が居れば、毎年100頭前後の子牛が生まれる。
それもホルスタイン種でなく、黒毛和牛との交配種である。
高値の折は、30万円前後で取引されていたが、子牛に値が付かないと最近聞いた。肥育農家(肉牛肥育専門農家)も同様に陥った結果。
要因は様々あるが、酪農は、価格統制が厳しい業界。
スーパーの店頭で卵と牛乳は、特売の目玉とされてきた。
鶏卵は、鶏インフルエンザの大流行もあり、飼養羽数が激減し、高値に張り付いている。
一昨年のウクライナ騒動以降に、穀物系の食品が軒並み値上げされて食卓を直撃している。
その前に、直撃をうけたのは、畜産農家だった。あっと云う間に飼料価格が2割~3割上昇した。小麦なんぞは、5割以上も上昇している。
畜産業の経費は、売り上げの6割とか7割が飼料代金とされてきた。それが3割上がれば死活問題であるのは自明。
豚肉、牛肉、鶏肉、鶏卵は市場価格で推移しているが、乳価は別途。
幾分、沈静化したようだが、まだ、高値。
穀類は、天候次第でもあり、過去から現在に至るまで価格は乱高下している。

主要穀物の国際相場(出典農林水産省)

3億6000万haVS420万ha

なんのことはわかりますか?
米国と日本の農地面積です。
実際には、1,2億haVS420万haなんですが、それでも彼我の差は、30倍。
2,4億haは穀物需給を支配している五大穀物商社の思惑で採草放牧地として放置されている。
最近は、さすがに、農家の高齢化と彼我の歴史的背景の相違もあり、言われなくなったが、欧米と比べ、日本の農家の耕作面積が小さすぎることが国産農産物の価格に反映しているとされてきた。

少なくても江戸期には自給できていた。
明治期以降も自給率は高かった。
それが38%の自給率と喧伝されるようになった背景は、
一つは、食の洋風化と多様化。
上記は、いずれも、小麦消費の拡大になり、国産小麦は些少であり、輸入拡大につながってきた。
二つ目が、畜産振興に伴う飼料用穀物の輸入。
穀類の過半は、ミシシッピ港から積み出されている。
中西部の穀倉地帯とされている、過去にはバッファローが群れで暮らしていた草原が後背地になる。
センターピボットと呼ばれる灌漑農業と自動化農業が盛んにおこなわれている。地下水をくみ上げ、散水は自動でおこなう。
下記の画像でいえば、小さな円が50ha。大きな円が100ha.
前者が東京ドーム12個分の面積。

穀倉地帯のGoogleMAP
地下水をくみ上げ散水(地下水と共に塩類集積が進んでいるようだ)

NHKの生徒向け番組のアホさ加減!
https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005310583_00000

自己農場を持たれたらよろしい!

疲れちまったので結論を急ぎます。
農村暮らし七年目。農地を見回すと、農機具頼りの稲作農業と外国人労働者頼りの野菜農家が目立つ(前者は雇用の代わりに高価な農機具をそろえ、後者は栽培も収穫も外国人労働者が担っている)
個人農家は60代~80代しか見当たらない!
20年ほど昔。
沖縄の北部。古宇利島の集会道路で芋を栽培している同世代の農家さんと立ち話した。
いずれ、佐渡のトキと同じ希少種になりますね。
観光バスや自家用車が停まったりしますよ。
お金もらうようになりますね。
♬絶滅危惧種の農家さんと遭遇しました~ 
珍しいんですよ~話してみましょうか?

昨年度から誰でも農地が買えるように制度が変わった。
従来は、農地保有者でないと農地は買えなかった。
何を意味しているのか不明ですが、農業法人の売買。
併せて農地の売買が進むことになる。

最善は自給自足!
次善の策は、数名、数十名で農地を共有し、付近の農家に管理を委託することであろうか?
村からの視点と都市生活者からの視点。
双方に都合のよい仕組みが高齢化と荒廃が進む農村と食糧難に陥らないように考える都市住民への解のひとつになるやに感じている。

米国も含め、世界は紛れもなく、怪しい集団に捻じ曲げられようとしている。別荘を持つ必要はなく、食糧生産を通じて田舎に親戚をつくるなど、多様な方法が考えられる。

生きる上で必須なものは、水と食料!
つかれたので、今日はこれまで<m(__)m>




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