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20年前とは比較できないほど生き方の自由度が変化した感覚

私は間も無く50歳に手が届くという年齢です。

そして今はリモートでお仕事をしていて、
トランスジェンダーとして暮らしています。

ふと過去を振り返った時、
若かったころと比べると、ずいぶんと
生き方の自由度が変化したなと思うのです。

そんな中でも、私が特に感じている2つについて
ちょっとつづってみたいと思います。



①仕事のしかたについて

私は実は、現在でこそ当たり前になっている
リモートワークについて、すでに20年前には
会社で提唱していました。

接客やお客様へ直接サービスが必要な業種は無理ですが、
私の様なIT系の業種は、別に会社に出社しなくても、
ネットワークとセキュリティさえ何とかなれば、
働く場所を選ばないフルリモートは可能だと、
よく言っていました。

そしてIT業界でありながらそれが出来ない会社は
時代遅れだとも言っていました。

当時は、

「こいつ何言ってるんだ?」
「頭おかしいのか?」
「仕事は会社でやるもんだろう」

と言われ、誰にも相手にされませんでした。

それがどうでしょう。

コロナの発生という外的要因はあったにせよ、
実現できているではないですか。

私はもう2年ほど、請け負ったクライアントの会社へ
出社というものをしていません。

ずっと自宅で仕事しています。
しかし何の問題も起きていません。

ではなぜ20年ほど前、変人のような扱いをされ
誰にも相手にされなかったのでしょうか。

もちろん時代が早すぎたのもあるかもしれません。

しかし、これは日本企業の体質だと思うのですが、

今までのやり方を変えたくない。

というだけだったのだろうなと思っています。

「仕事は会社でやるもの」

というのも、単なる思い込みにしかすぎません。

もちろん、ただやみくもに変えて良いわけではなく、
やり方を変える為にはリスクなども考えたうえで、
検証してから変えるというのは当然です。

ですが20年ほど前の当時は、その検証すら
私の周りでは誰もしようとしませんでした。

そこで私はどうにか検証をしようと試みました。

しかし、一人で検証するのは会社のパソコンを
外へ持ち出したり、社内ネットワークへ
外からアクセスする必要があったため、
許可取りなど限界があり、協力者も得られず
検証は続けられませんでした。

そして誰からも相手にされないまま、
リモート勤務が当たり前の時代が必ず来ると、
ずっと思っていたのです。

そして今、コロナという非常に大きな問題を契機として、
ようやくリモートワークが可能となりました。

20年ほど経って、やっと働く場所が
自由になってきたのだなと感じるとともに、

20年もかけないと変えられないのか。

そして、

何か大問題が起こらないと変えられないのか。

とも思いました。


②私生活について

さて、私生活ですが、私のような者は
20年も前なら奇異の目で見られたり、
好奇の目で見られることが多かった様に思います。

少なくとも私はそう感じていました。

今ほどトランスジェンダーとか
そういった事に対して社会の免疫が
無かったのかもしれません。

当時は本当に自分を隠して生活していたので、
例えば新宿2丁目とか3丁目とか
そういう所に行くときだけ着替えて、
普段は男装していたことも多かったです。

私の中では、今もそうですが、

「男装」

はあくまでも仮の姿なのです。

ですが、今では自分の心と合致した服装、
つまり女性の身なりで堂々と日常的に
生活していますし、外出に関しても
別に新宿に限らず、どこへ行くにも同じです。

よほど受け入れてもらえない所だけ
仕方なく男装するといった感じです。

こうして振り返ってみると、
本当に時代は変わったなと思います。

「自分を隠して生活する必要がない」

というのは、それだけで本当にありがたく
幸せな事だと思います。

出生時の身体的性別は、高額な手術をしない限り
変えられませんが、それを除くと、
20年前と比べた時、自分の生きたい性別を
選ぶ自由は、格段に選びやすくなったと思います。

こうやって暮らしていられることに感謝して、
また、理解してくれる人に感謝して、
これからも穏やかな私生活を送りたいと思います。

最後に

他にも色々この20年で変化を感じる事は有りますが、
また何か思いついたら、書いてみたいなと思っています。

気付けばもう50歳目前。

私の目標は、

「80歳でも原宿の竹下通りが似合う人」

なのですが、そこまであと30年ほどです。

若作りではなく、心から若々しくいられるように
色々な事に目を向けて、吸収しながら
生きていきたいと思います。

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