365日のお話 3/2
3/2 ミニの日
ダイちゃんはある図書館で魔法の本を見つけました。
その魔法の本に書いてあったミニミニの魔法という体が小さくなる魔法。体の大きいダイちゃんは早速呪文を唱えてみました。
ショウチイコミニ チビプチスモール!
すると本棚より大きかったダイちゃんの体は、なんとその本の文字くらい小さくなってしまいました。
小さくなると、そこには発見がありました。
ツルツルと思ってた本の表面が凸凹していたり、前を通ったネズミがけっこう出っ歯だったり。
図書館を出るまでの道のりも大変。
出口まですごく遠くて、隙間風が嵐に感じたり、入り込んできた葉っぱは船のように大きかったり。
ダイちゃんは葉っぱにつかまると、隙間風にのって、くるくるひゅー、図書館の外に出ました。
そこにもたくさんの発見がありました。
石は灰色じゃなくてたくさんの色が混ざっていて、茎はすらっとしてるようでたくさんの繊維がついていたり、きのこのかさのうらで虫が踊っていたり。
でもだんだん、見えなくなってものもあることに気がつきました。
ダイちゃんは元に戻る魔法を唱えます。
ダイオオデカ ビッグノッポー。
するとダイちゃんは元の大きさに戻りました。
そしてそこから見える、木の幹の穴に住むキツツキや、枝の上で眠るリス、そしてずっと向こうの海の景色を眺めていました。
それからふーっと深呼吸して、楽しかったーまたときどき小さくなろう!とお家に帰りました。
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