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スタミナと耐暑性能が問われた真夏日の過酷なステイヤー頂上決戦を振り返り(第169回天皇賞春・青葉賞・香港チャンピオンズデー)
第169回天皇賞春蒼山サグ(以下、蒼):京都11レース、天皇賞(春)の回顧をやっていきましょう。こちら、ゆたさんの方から、まずはよろしくお願いします。 くらみゆた(以下、ゆ):4歳世代のダービー馬が勝負、それからG1にここまで手の届かなかった古馬との一戦という形になりました。マテンロウレオ横山典弘騎手の刻んだラップがステイヤー戦らしい消耗戦を呼び込みました。そういう中でスタミナに秀でたテーオーロイヤルが師匠とのタッグで菱田騎手のG1初制覇を飾ったという形で、浪花節決着にな
馬場状態を読み解けたかで勝負の決まった3重賞の振り返り(第59回フローラS・第55回マイラーズC・第21回福島牝馬S回顧)
第59回フローラS蒼山サグ(以下、蒼):東京メインのフローラステークスの回顧をしていきましょう。こちらはゆたさんからよろしくお願いします。 くらみゆた(以下、ゆ):3歳牝馬で初めての2000m重賞という形になりまして、今後はレガレイラみたいなパターンも増えるのかもしれませんが、やはりこの距離に慣れていない中で、いかにスムーズに競馬ができるかというところが試されるレースだと思います。特に府中の開幕週ということもありますので、与えられた枠をどのように使っていくかというところが
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混戦から一強へ。ヴィンテージイヤーのキズナ産駒がその積み重ねと厩舎力で頂点に向かう(第84回皐月賞・第29回アンタレスS・第33回アーリントンカップ回顧)
第84回皐月賞蒼山サグ(以下、蒼):G1皐月賞の回顧に。こちらは、まずゆたさんからお願いいたします。 くらみゆた(以下、ゆ):昨日の展望で話した通り、牝馬のレガレイラを中心として、牡馬のクラシック路線が語られてきたわけですが、終わってみると3戦3勝で無敗の皐月賞馬が誕生するという形で、今年の3歳牡馬クラシックの軸が決まった一戦だったと思います。 まずレース前のゲートに入る前のところですが、ダノンデサイルが競争除外という形になりました。これは横山典弘騎手の判断。横山典弘騎
混戦桜花賞で1,2着、3,4着の着順を決めた見応えのある騎手の攻防を振り返る(第84回桜花賞・第67回阪神牝馬S・第42回NZT回顧)
第84回桜花賞くらみゆた(以下、ゆ):久々の満開の桜の下で行われた、3歳牝馬クラシック第一弾の桜花賞。レース前はちょっと混戦ムードかなというところもありましたが、終わってみたら2歳女王路線の強さと、騎手の腕というのが際立ったレースだったのかなと思います。特に昨日話した、来年の短期免許をがかかっているモレイラ騎手の勝負強さというのが目立ったレースだったと思いました。 では、レースを振り返ります。揃ったスタートになりました。外からショウナンマヌエラがハナに立つ形で、コラソンビ
一貫して評価してきたベラジオオペラが勝利!その勝因と今後の期待を振り返り(第68回大阪杯・第56回ダービー卿CT回顧・2024ドバイ雑感)
第68回大阪杯蒼山サグ(以下、蒼):大阪杯の回顧をゆたさんからお願いします。 くらみゆた(以下、ゆ):昨日のこひさんの展望でもあった通り、ドバイで人馬が抜けている中で行われた大阪杯。4歳馬の世代レベルが疑われる中で、ダービー以降じっくり育てられたベラジオオペラが今回快勝するという結果になりました。 レースを振り返りますと、キラーアビリティのスタートがちょっと良くなくて外に寄れる形になってしまったというのが一つありました。私の馬券はここで終わってしまったんですけれども、一
電撃戦だからこそ残酷なまでに現れた騎手の差、騎乗技術の差が生んだアタマ差とは?(第54回高松宮記念・第31回マーチS・第72回日経賞・第71回毎日杯回顧)
第54回高松宮記念蒼山サグ(以下、蒼):本日中京11レースで行われました高松宮記念の回顧に移っていきましょう。こちらは、こひさんからもしっかり話を聞かなければいけないなと思うところが非常にあるんですが、まずはゆたさんから全体の感想をお願いできますでしょうか。 くらみゆた(以下、ゆ):今日の中京競馬場は、馬場状態にバイアスが結構あるなという状態で、内が使えるものの、一番良いのは内から5、6頭目あたりというところで、かつ後ろが全く伸びないというような状況でした。日曜のレースで
今年のキズナ産駒はひと味違う?共同通信杯に続けて見せた瞬発力は本物か?(第72回阪神大賞典・第73回スプリングS・第38回フラワーカップ・第38回ファルコンS回顧)
第73回スプリングS蒼山サグ(以下、蒼):それではスプリングステークスの回顧に移りましょう。ゆたさん、よろしくお願いいたします。 くらみゆた(以下、ゆ):皐月賞トライアルのスプリングステークスですが、レース後の感想としては、共同通信杯と同じような印象を受けました。かなりのスローペースで、皐月賞には繋がらない内容だったと思います。しかし、最後の2ハロンでシックスペンスが素晴らしい斬れ味。このキズナ産駒をどのように評価するかがポイントになったレースだと感じました。 レースを