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永遠の少年

「私は何でもできるから、人生は思い通りになる」

「私はすごい人間だから、努力せずとも自分の夢を実現することができる」

このような考えを持つ人は、大人になっても万能な自分を手放すことができていません。

自分に対して自信を持つことは素晴らしいことですが、過剰な自信は幻想としての万能な自分をつくり上げます。

万能感は、現実社会を生きていく上で大きな弊害を生みます。

今日は万能感のメリットとデメリット万能感の手放し方について記事にしました。

永遠の少年

心理学者ユングが提唱した「元型(アーキタイプ)」理論の一つに、「永遠の少年」という表象があります。

ユングは大人になっても思春期の心理状態にとどまっている人間を、幼児元型として「永遠の少年」と名付けました。

私たちは皆、子供時代には「自分は万能である」という幻想を持っています。

しかし、永遠の少年は大人になっても万能感を手放せないために、目の前に現実的な課題にコツコツと取り組むことができません。

万能感とは全能感とも言うことができ、誇大自己イメージとも言います。

「自分はすごいことを成し遂げる非凡な人間だ」というイメージに囚われるので、地道な仕事に向き合ったり、一つの分野で基礎から着実に積み上げていくことができないのが特徴です。

大人になり切れない若者、大人になることを拒否する若者は、この万能感に浸りながら人生を送っています。

万能感が強いと、「これは自分に本当に相応しい仕事ではない」と転職を繰り返したり、「いつか自分に相応しい女性が現れる」と結婚相手を決めることができません。

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